「熱海殺人事件」は、
稲葉は作品の構想について「初演版の台本に立ち返って、1つ1つの言葉を精査し、登場人物の姿形を再構築してみることで、当時のつかこうへい氏といま一度出会うことができると思っています」と語った。チケットは3月13日に発売。
稲葉賀恵コメント
初演から47年、当時文学座に書き下ろされた「熱海殺人事件」の上演台本は、いまだ改変を重ねている数多のバージョンに比べ、一言で言うとシンプルな構造です。
シンプル、と一言で言いましたが、簡単でわかりやすい、という意味ではありません。つか氏がその当時思い巡らせた哲学をそのまま描き巡らせていると言いますか、とても純粋な哲学書のようでもあります。
この初演台本は自分が勝手に抱いていた“熱海像”を華麗に裏切ってくれたと共に、これを今再構築することの良い意味でのハードルの高さを与えてくれました。
つまるところ、私たちは何者なのか、それを証明するための物語を今我々は持っているのか、この熱海殺人事件という物語を通して、検証してみよ、という作家からの大きな問いかけなのだと私は捉えました。
全力で答えてみようと思います。ご期待ください。
文学座4・5月アトリエの会 文学座アトリエ70周年記念公演「熱海殺人事件」
2020年4月28日(火)~5月10日(日)
東京都 文学座アトリエ
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※2020年4月7日追記:本公演は新型コロナウイルスの影響で中止になりました。
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