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雨に輝くGLOBAL RING、池袋西口公園 野外劇場に「マハーバーラタ」降臨

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「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~ ―東アジア文化都市 2019 豊島バージョン―」より。(c)前澤秀登

「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~ ―東アジア文化都市 2019 豊島バージョン―」より。(c)前澤秀登

「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~ ―東アジア文化都市 2019 豊島バージョン―」が、明日11月23日に東京・池袋西口公園 野外劇場にて開幕。それに先駆けて本日22日にゲネプロが行われた。

本作は、インドの叙事詩「マハーバーラタ」に想を得た冒険譚で、宮城聰の代表作の1つ。今回は「東アジア文化都市2019豊島」のスペシャル事業として、“豊島バージョン”が披露される。また本公演は、池袋西口公園 野外劇場のこけら落とし公演でもある。

明け方から雨が降り止まず、午後には寒さも増してきた本日の東京・池袋西口公園 野外劇場では、レインコートに身を包んだ多くの関係者・記者が、「マハーバーラタ」の開演を今か今かと待っていた。工事の囲いがなくなり、ようやく全貌を現した池袋西口公園 野外劇場には、頭上に掲げられたGLOBAL RINGと同じ、円状の舞台が客席を囲むように設えられ、観客は東京芸術劇場を左に、駅を臨む形で客席に着いた。やがて演奏者たちがそれぞれの持ち場に着き、一度楽器を鳴らすと、空間は一気に物語の世界へ。白と金の装束に身を包んだナラ王とダマヤンティ姫一行が、多数の家来を連れて静々と舞台に姿を表すと、客席からは小さな感嘆が漏れた。

赤や青のネオンサイン、車のエンジン音や鳥の鳴き声、そして一向に降り止まない冷雨など、観客を現実に引き戻そうとするさまざまな“魔の手”はあれど、俳優たちの躍動感に満ちた堂々たる演技、それに呼応して熱を増す演奏が、「マハーバーラタ」という作品の強さ、太さを観客に実感させる。ダマヤンティ役の美加理が、雨を含んでぐっしょりと重たくなった衣装の裾を翻すとさっと水飛沫が上がり、その煌めきがダマヤンティの美しさ、気高さをさらに引き立たせるように見えた。終演は音楽の高まりと共に祝祭感がぐっと増し、観客の拍手がGLOBAL RINGから外へと外へと広がっていった。

「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~ ―東アジア文化都市 2019 豊島バージョン―」の上演時間は約1時間30分で、公演は明日11月23日のみ。雨天決行、荒天中止。開催の可否については公演3時間前に「東アジア文化都市2019豊島」の公式Twitterにて発表される。前売券は完売しており、当日券は若干数販売予定。詳細は「東アジア文化都市2019豊島」の公式サイトで確認を。

なおステージナタリーでは「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~ ―東アジア文化都市 2019 豊島バージョン―の特集を展開中。宮城が作品に込めた思いを語っている。

「マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~ ―東アジア文化都市 2019 豊島バージョン―」

2019年11月23日(土・祝)
東京都 池袋西口公園 野外劇場

台本:久保田梓美
演出:宮城聰
音楽:棚川寛子
出演(五十音順):赤松直美、阿部一徳、石井萠水、大内米治、大高浩一、春日井一平、片岡佐知子、加藤幸夫、黒須芯、榊原有美、桜内結う、佐藤ゆず、鈴木陽代、関根淳子、大道無門優也、舘野百代、寺内亜矢子、ながいさやこ、中野真希、牧野隆二、牧山祐大、美加理、宮城嶋遥加、森山冬子、吉見亮、若宮羊市

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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