これ以上ない“プリミティブな演劇”に、SPAC新作「ラーマーヤナ物語」開幕

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4月26日に開幕した「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」より、SPAC「ラーマーヤナ物語」、「みんなでダンボール天守閣建築プロジェクト『儚きものの造り手たち』」「かみさまグリーティング」の写真が到着した。

SPAC「ラーマーヤナ物語」より。

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SPAC「ラーマーヤナ物語」より。

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「SHIZUOKAせかい演劇祭」は、これまで「ふじのくに⇄せかい演劇祭」の名称でゴールデンウィークに開催されてきた演劇祭。SPACが財団設立30周年を迎える今年、「SHIZUOKAせかい演劇祭」に改称した。

SPAC「ラーマーヤナ物語」より。

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SPAC「ラーマーヤナ物語」は「マハーバーラタ」と並ぶインド古代叙事詩の「ラーマーヤナ」をSPACが舞台化したもの。さらわれたシーター姫を奪還すべく、王子ラーマが10の顔を持つ魔王ラーヴァナに挑む冒険譚で、 SPAC俳優総勢30名が多様な役に扮し、駿府城公園を駆け回る。作品の構成・演出を担う宮城聰は「今回の『ラーマーヤナ物語』は、招聘演目の『〈不可能〉の限りで』や『ラクリマ、涙』と対にしてご覧になる方も多いと思うのですが、その演劇のある意味で両方の『極』を一日で観ていただけるようなプログラムとして考え、『ラーマーヤナ物語』はこれ以上プリミティブにはできないというくらいプリミティブな演劇というものを甦らせようとしてみました。稽古では『すべて人間の力で何ができるか』という問いに対し、俳優たちと一緒に考えていきました。まずどの場面もほぼ俳優たちにアイデアを出してもらい、それを僕が少し整理するという作り方です。31人の俳優集団が立ち上げた舞台だと言っても良く、その時に結局『人の身体を見ているのは面白い』というもっとも素朴な演劇の楽しみが立ち上がってくる。そういう作品になることを狙っていたし、そういうものができたかなと、とても嬉しく思っています」とコメント。

みんなでダンボール天守閣建築プロジェクト「儚きものの造り手たち」ワークショップの様子。

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また4月29日にスタートした「みんなでダンボール天守閣建築プロジェクト『儚きものの造り手たち』」は、「ストレンジシード静岡2025」のなんだ?ワークショップ【コアプログラム】。世界各地の建築物をダンボールで製作するフランスのアーティスト、オリヴィエ・グロステットが、徳川家康ゆかりの地である駿府城公園で、来場者とともに天守閣をダンボールで製作する。演出のグロステットは「ダンボール天守閣の準備は順調です。5月3日は駿府城公園で天守閣の建築を行う予定で、ダンボールの量はなんと約1.5トンあります! 天守閣を持ち上げるにはかなりの人手が必要で、たくさんの方にご参加いただきたいです。人が多ければ多いほどエネルギーを共有できる。それが非常に重要です。この貴重な体験をみなさんと共有できると嬉しいです。ぜひお気軽にご参加ください」と観客メッセージを送った。

「かみさまグリーティング」イメージ

「かみさまグリーティング」イメージ[拡大]

なお「かみさまグリーティング」は、SPACの俳優らがPLAY!PLAY!PLAY!ガーデン「ガストロノミー広場」にて来場者に“特別なおもてなし”をするもの。演出・プロデュースを行うbableは「ガストロノミーエリアでは、ちょっと不思議な”かみさま”たちが来場ゲストをグリーティング(おもてなし)します!今回は一般的なグリーティング手法に加えて、”課題解決型”である『Sグリーティング』というものに挑んでいます。SPACらしさが前面に出るよう”かみさま”たちに少し手伝ってもらい、更に作業支援ロボット『SUPPOT』(協賛:株式会社ソミックトランスフォーメーション)と共に来場ゲストをおもてなし致します。是非お楽しみください!」と語った。

SPAC「ラーマーヤナ物語」は5月6日まで静岡・駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場にて行われ、上演時間は約1時間30分。「みんなでダンボール天守閣建築プロジェクト『儚きものの造り手たち』」は5日まで駿府城公園 富士見芝生広場前にて開催される。なお「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」は5月6日まで開催され、この後、本日2日に小島章司作・構成・演出・出演による「叫び」、4日から6日までフランスのストラスブール国立劇場芸術監督であるカロリーヌ・ギエラ・グェン作・演出「ラクリマ、涙 ~オートクチュールの燦めき~」が上演されるほか、3日から5日には「ストレンジシード静岡2025」が開催される。

なおステージナタリーでは「〈不可能〉の限りで」作・演出のティアゴ・ロドリゲス、「ラクリマ、涙~オートクチュールの燦めき~」作・演出カロリーヌ・ギエラ・グェンに作品や日本公演への思いを聞いた。さらにSPAC新作野外劇「ラーマーヤナ物語」の稽古場レポートも掲載している。

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ストレンジシード静岡 @strangeseed_sss

📣メディア掲載情報📣

みんなで #ダンボール天守閣 建築プロジェクト『儚きものの造り手たち』紹介記事がステージナタリーに掲載されました。オリヴィエ・グロステットのワークショップの写真や、ご本人のコメントも! #せかい演劇祭 のニュースと併せてご覧ください💁

#ストレンジシード静岡2025 https://t.co/zkRvbdlDcK

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