「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」が4月26日に開幕した。
「SHIZUOKAせかい演劇祭」は、これまで「ふじのくに⇄せかい演劇祭」の名称でゴールデンウィークに開催されてきた演劇祭。
「〈不可能〉の限りで」はポルトガル出身の劇作・演出家、俳優で、2022年よりフランス・アヴィニョン演劇祭のディレクターを務めているティアゴ・ロドリゲスの作品。赤十字国際委員会や国境なき医師団のメンバーらとの対話をもとに、紛争地帯で活動する者たちの思いを描く。開幕に際し、出演俳優のナターシャ・クチューモフは「新たなお客様を前にして演じることは私たちにとって毎回大きな感動があります。そのたびにいかにこの作品が普遍的で多くの方々に響くかということを感じます。世界各国で上演する幸運に恵まれてきましたし、日本のお客様の前で上演することも幸運で、皆さんが質の高い聞き方をしてくださっていることを感じました。訪れる国によってリアクションは違います。日本の皆さんの上演中のリアクションは控えめでしたが、ひとことでまとめると皆さんの集中力、注意の向け方が違いました。カーテンコールで集中してくださったことがとてもよくわかりました」とコメントした。
「マミ・ワタと大きな瓢箪」はカメルーン生まれ、現在はフランス・パリを拠点に活動するメルラン・ニヤカムのソロパフォーマンス作品。昨年に続いての上演となり、アフリカの神話をモチーフにした本作では、ダンスとも儀式とも言えぬ不思議な作品世界が広がった。
また「SHIZUOKAせかい演劇祭」開幕に際し、SPAC総芸術監督の
「マミ・ワタと大きな瓢箪」は公演終了、「〈不可能〉の限りで」は上演時間約2時間、公演は4月29日まで。「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」は5月6日まで開催され、この後、フランスのストラスブール国立劇場芸術監督であるカロリーヌ・ギエラ・グェン作・演出「ラクリマ、涙 ~オートクチュールの燦めき~」、85歳のフラメンコダンサー・小島章司の「叫び」が上演されるほか、「ふじのくに野外芸術フェスタ」では宮城が構成・演出を手がけるSPAC「ラーマーヤナ物語」が披露される。
なおステージナタリーでは「〈不可能〉の限りで」作・演出のティアゴ・ロドリゲス、「ラクリマ、涙~オートクチュールの燦めき~」作・演出カロリーヌ・ギエラ・グェンに作品や日本公演への思いを聞いた。さらにSPAC新作野外劇「ラーマーヤナ物語」の稽古場レポートも掲載している。関連する特集・インタビュー
〈不可能〉の限りで
2025年4月26日(土)〜29日(火・祝)
静岡県 静岡芸術劇場
スタッフ
作・演出:ティアゴ・ロドリゲス
マミ・ワタと大きな瓢箪
2025年4月26日(土)・27日(日) ※公演終了
静岡県 舞台芸術公園 野外劇場「有度」
スタッフ
演出・振付:メルラン・ニヤカム
出演
メルラン・ニヤカム
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kohei narita✈ @85348889
二作とも面白かったです。毎年いい作品を招聘してもらえることに感謝です。 https://t.co/2XHsntDDBh