「博多座『二月花形歌舞伎』」は、昼の部に「男の花道」「艶姿澤瀉祭(はですがたおもだかまつり)」を、夜の部に「雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)」を上演。命をかけた友情が描かれる「男の花道」で、「スーパー歌舞伎II『ワンピース』」で共演した猿之助と平が再びタッグを組むことでも注目を集めている。
平と猿之助は高校の同窓生。平は猿之助について「もちろん存在は存じ上げていましたが、四代目(猿之助)は1つ学年が下。しかも僕は学生の頃はサッカーばっかりやってたんで、そんなに面識はなかったんです」と語り、「交流は去年の『ワンピース』に呼んでいただいてからです」と明かす。
本作については「え、これもやるんですか?これも?できるんですか!? っていうくらい盛りだくさん(笑)。昨日も稽古場で冷や汗が出るような発表がありました。踊りがあるんですが、その全貌がなんとなく姿を現して……」と含みをもたせる。この発言に記者から「猿之助さんが『平さんに得意のフラメンコも踊っていただこうかな』とおっしゃられてましたが」とツッコみが入ると、「その噂は本当のようです」と答え、記者たちから歓声が上がった。
そんな猿之助を「試練を与えてくださる方」と冗談めかして紹介しながらも、全幅の信頼を寄せる平。「例えば『ワンピース』のとき、最後にえびぞりを決める殺陣があったんですけど、『今日は手が届きましたね、昨日は届かなかったですけど』ってさり気なく、でも、ぴりっと仰るんです。しっかり見てくださってるんですよね」と分析。「若手の宙乗りなどの動きも、全部ご覧になっていたので、僕のことも『見られている』という緊張感は舞台期間中常にありました(笑)。もちろん、猿之助さんのダメ出しやアドバイスの通りにやると『ね、できたでしょ』『はい、その通りでございます』って具合で(笑)。とても頼もしいというか、いろいろ教えていただいてます」と笑顔を覗かせ、楽しそうな現場の空気を感じさせた。
また昨年2016年10月に逝去した父・平幹二朗の話題について触れ、「『近松(心中物語)』とか『元禄港歌』のビデオを見直して、親父はどういうふうにやってたのかなって結構観ることが多くなりました。引き継ぐというか真似する気持ちはありませんが、正直『せっかくいろいろ聞こうと思ったのに』って感じることはあります。でも、実際に、まだ一緒にいたら本当に聞いたかはわかりませんけれども」とはにかんだ。
「博多座『二月花形歌舞伎』」
2017年2月3日(金)~26日(日)
福岡県 博多座
昼の部:「男の花道」「艶姿澤瀉祭」
夜の部:「雪之丞変化 市川猿之助早替り並びに宙乗り相勤め申し候」
出演:
※「艶姿澤瀉祭」の「瀉」のつくりは、わかんむりが正式表記。
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市川蔦之助 @IvyThe3rd
再び、、平さんとご一緒できるのはホントに嬉しいです(*^^*)
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