「マリアの首 -幻に長崎を想う曲-」が、2017年5月に東京・新国立劇場 小劇場にて上演される。
終戦後の長崎を舞台に、3人の女性の生き様を描いた本作は、岸田國士戯曲賞と芸術選奨文部大臣賞を受賞した田中千禾夫の戯曲。新国立劇場の次期芸術監督予定者にも選出された
上演にあたって演出の小川は、「この本から感じられる、残酷さと深い愛情が混在する精神性にとても心を動かされています。先に書いたように大きな挑戦になるとは思いますが覚悟を持って、この作品に飛び込みたいと考えています」と意気込みを述べた。
小川絵梨子コメント
「マリアの首」は私にとって大きな挑戦だと思っています。昭和34年に田中千禾夫によって書かれた本作は、原爆投下後の長崎を舞台に、傷だらけになりつつ生き続ける人々の姿を大きな視点から描いています。目を背けたくなるような生々しさと、深く静かな祈りのような幻想が同時に存在する、壮大な世界観を持った作品です。私は現代英米作家の本を演出することが多く、作品も現代人の日々の葛藤を入り口としたものが多いので、この本は自分に身近で手触りの分かりやすいものでは決してありません。しかしこの本から感じられる、残酷さと深い愛情が混在する精神性にとても心を動かされています。先に書いたように大きな挑戦になるとは思いますが覚悟を持って、この作品に飛び込みたいと考えています。
※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正しお詫びいたします。
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