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「フランケンシュタイン」中川晃教と熱唱、柿澤勇人「元気な姿で恩返しを」

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ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より。左から中川晃教、柿澤勇人。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より。左から中川晃教、柿澤勇人。

2017年1月に東京・日生劇場ほかにて上演されるミュージカル「フランケンシュタイン」の製作発表記者会見が、本日8月19日に行われた。

ミュージカル「フランケンシュタイン」は、ワン・ヨンボムが脚本・歌詞を手がけた韓国発のミュージカル。メインキャストは、全員が一人二役を演じる。科学者ビクター・フランケンシュタイン(中川晃教 / 柿澤勇人)は戦場でアンリ・デュプレ(加藤和樹 / 小西遼生)の命を救い、固い友情で結ばれる。生命創造に挑むビクターに感銘を受けたアンリは、研究を手伝うが殺人事件に巻き込まれたビクターを救うため命を落としてしまう。ビクターはアンリを生き返らせることに成功するが、誕生したのはアンリの記憶を失った“怪物”だった……。

応募総数約5000通の中から選ばれたオーディエンス200人が見守る中、出演者の中川晃教、柿澤勇人、加藤和樹、小西遼生、音月桂、鈴木壮麻、相島一之濱田めぐみ、そして潤色と演出を手がける板垣恭一が登壇。まず司会者より、オリジナル版の脚本と歌詞を手がけたワン・ヨンボムからのメッセージが「日本版『フランケンシュタイン』が、どのような姿で観客の皆様の前に登場するかとても期待しています」と読み上げられた。日本版を手がける板垣は「新解釈の『フランケンシュタイン』」と本作を位置付け、「愛と憎しみの話であり、友情のスパイスが振りかかっていると思っていただければ」とオーディエンスに向け作品をアピールした。

研究に没頭する若き天才科学者・ビクター役と、人間同士を格闘させるギャンブル闘技場を営む悪党・ジャックの2役を演じる中川は、「なぜ彼が倫理的に反していても愛する人間を生き返らせようと思ったのか、共感する部分があるとすれば、僕にとってのミュージカルもそうですけど、愛する者をただ愛し続けたいという気持ちかもしれません。こういう身近な思いから、役どころを掴んでいたい」と本作への意気込みを語る。

中川とWキャストとなる柿澤は、「中川さんの大ファン」と恐縮した様子。「3日前に歌の稽古をご一緒したのですが、緊張してその日の記憶ほとんどないです」と明かし、「がんばるぞ!と下を見たら、社会の窓が全開でした。そのくらい興奮してたんだと思います(笑)」と笑った。

また自身が6月に上演された「ラディアント・ベイビー ~キース・ヘリングの生涯~」で負傷した件に触れ、「大千秋楽まで役を全うすることができず、つらく悔しい経験をしました。でも、いいタイミングだったのかはわからないですが、アキレス腱の手術をしたので、今、傷口が“フランケンシュタイン”状態なんですね。見るとゾクゾクするので、この初めての感情を何かに使えたらいいなと思ってます。かろうじて歩くことができるまで回復しているので、(「フランケンシュタイン」が上演される)1月には、元気な姿で皆さんに恩返ししたい」と真摯に語る。

ビクターの親友アンリ・デュプレと、“怪物”の2役を演じる加藤と小西は、記者からイケメンが演じる“怪物”について見どころを尋ねられると、「すげえハードル上げてきた……」と困り顔。加藤は「異形の姿というだけで怪物と言われてしまうけど純粋な部分もあるだろうし、見た目と反する中身のギャップを作れたら」、小西は「怪物が存在していることによってビクターの心の苦しみがわかるような役にしたい。造形に関しては、エヴァンゲリオンに負けないくらい、かっこよく強いのでいきたいと思います!」と意気込みが語られた。

ビクターを思い続ける婚約者のジュリアと、闘技場の下女で怪物にほのかな思いを寄せるカトリーヌを演じる音月は、自身が宝塚歌劇団出身であることに掛け、「稽古までにきっちり女性に戻らないと思っているので、マイペチコートを準備したり、家で仕草とか日々練習できればと思います。万全の体制で稽古に臨みたい」と笑顔を見せた。

鈴木壮麻は、ビクターの執事・ルンゲと、闘技場の召使い・イゴールの2役。「僕は執事も執事の役も大好きなのでオファーをもらいよだれが出てくるぐらいうれしかった」と述べ、「執事役、拝命しました。大切に演じたいと思います」と微笑んだ。

ジュリアの厳格な父・ステファンと、ギャンブル闘技場に出入りする守銭奴・フェルナンドを演じる相島は、三谷幸喜作品を中心に、主にコメディージャンルで活躍してきた自身のフィールドを茶化し、「この舞台、共演者も、会場も初めてづくし!ミュージカルやってるけどコメディーでございます!僕は30年以上何をやってたんだ」と叫んで会場の笑いを誘う。

ビクターを見守り続ける姉・エレンと、闘技場の女主人・エヴァを演じる濱田は、「ビクターの成長を歌で紡いてでいくシーンがあるんですけども、彼が神の領域に触れてしまったところから精神が崩れていく、環境状況すべてがなだれのように崩れていくさまを客観的に見守り、どのように彼に接していくかを大切に演じたい」と演技プランの構想を覗かせた。

会見の最後には、中川と柿澤がデュエットで、劇中曲「偉大なる生命創造の歴史が始まる」を披露。ビクターが生命創造への飽くなき探究心を高らかに歌い上げるナンバーを熱唱し、会場は拍手が沸き起こる。最後は中川より「物語が始まる最初の瞬間に立ち会ってくださいってありがとうございます」と参加者に感謝が告げられ、会見は締めくくられた。

※記事初出時、一部キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

ミュージカル「フランケンシュタイン」

2017年1月8日(日)~29日(日)
東京都 日生劇場

2017年2月2日(木)~5日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

2017年2月10日(金)~12日(日)
福岡県 キャナルシティ劇場

2017年2月17日(金)・18日(土)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

音楽:イ・ソンジュン
脚本・歌詞:ワン・ヨンボム
潤色・演出:板垣恭一
訳詞:森雪之丞
音楽監督:島健
振付:黒田育世

キャスト

ビクター・フランケンシュタイン / ジャック:中川晃教柿澤勇人
アンリ・デュプレ / 怪物:加藤和樹小西遼生
ジュリア / カトリーヌ:音月桂
ルンゲ / イゴール:鈴木壮麻
ステファン / フェルナンド:相島一之
エレン / エヴァ:濱田めぐみ
ほか

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