これは音楽をブランドン・リー、脚本・歌詞をワン・ヨンボムが手がけるミュージカル。日本では
会見冒頭では、キャストにより劇中歌3曲が披露された。まずは小林と島が「ただ一つの未来」でスリリングなやり取りを繰り広げ、続く「俺は怪物」では加藤が熱く切ないシャウトを聴かせる。最後は中川が「偉大な生命創造の歴史が始まる」でパワフルなロングトーンを響かせ、会場は大きな拍手に包まれた。
その後は出席者たちが改めて登壇した。「誰より僕が再々演を楽しみにしていた」と笑顔の板垣は、「『フランケンシュタイン』という古典に、韓国チームはビクターとアンリの友情の要素を加えた。このアレンジが素晴らしい」と改めて本作の魅力を語りつつ、「今回はビクターが、なぜ『人間を作り出そう』とまで思い詰めてしまったのか、セリフや演出を微調整してより鮮やかに描き出したい」と構想を明かす。
中川は「今1曲歌ってみて、前回公演のときよりも、俳優として培ってきたものが僕の中に“根”を張ってきたと感じました。なぜ人間を創造しようと思ったのか、今回はビクターならではの感情や悲哀をより強く込めて演じたいと思います」と役作りを語る。また中川は印象的な劇中の歌詞として「俺はフランケンシュタイン」を挙げ、「これはこの『フランケンシュタイン』のすべてを背負う言葉。初演、再演ではこのフレーズを口にすることに抵抗があったのですが、今回は違う気持ちで歌えそうです」と期待を込めた。
加藤は「『フランケンシュタイン』は僕にとって大切な作品。板垣さんよりも上演を楽しみにしていたという自負がある(笑)」と言い、「僕の胸の中には、初演からずっとアンリと怪物がいます。彼らが表に出られる瞬間を喜びたい」とコメント。また好きなセリフを尋ねられた加藤は「アンリがビクターに言う『笑ってよ』でしょうか……ああすみません、泣きそう!」と“作品愛”あふれる回答で共演者を和ませた。
小林と島は本作に初参加。小林は「僕は人が絶望し、落ちていくさまを描いた作品が好き。暗い雰囲気の作品だからこそ“光”が際立ち、感情移入しながら観劇しました。今は毎日楽譜を持ち歩いていて、表紙がすでにビリビリ(笑)。先輩方に食らいついてがんばります」と気合十分に話す。小林は好きなセリフとして、2幕で怪物が発する「お前ら人間こそが怪物だ」を挙げ、「作品の核となる言葉だと思います。現代の僕らともリンクするように感じられて好き」と話した。
「出演が決まったときショック死するかと思いました」と緊張気味に話す島に、加藤は「一旦落ち着こう」と優しく声をかけて笑いを誘う。出演が決まってから1年以上トレーニングを続け、身体作りをしてきたという島は「生きるか死ぬか?という思いでチャレンジします」とコメントした。また好きなフレーズとして「ただ一つの未来」より「生かすための科学」を挙げた島は「世界ではたくさんの戦争が起きている。作品を通じてこの歌詞に触れたとき、『人類がみんな“科学で人を生かす”という気持ちになれたら世界は平和だったかも』と、胸に刺さりました」と言葉に力を込めた。
板垣は、中川と加藤の印象について「アッキーは青白い炎。絶大な安心感と、次に何が起きるかわからない意外性が魅力です。和樹くんはイケメンですが、お母さんのような優しい心を持っている。今回は彼が優しさの奥に秘める熱さに触れたい」と話す。また本作に初参加となる小林と島について、板垣は「亮太くんは、燃える赤い炎みたい。またロマンチストでもあると感じて、この作品にピッタリです。ほのぼのとした雰囲気がある太星くんは、演技を始めると豹変する。今回は世の中の人に、太星くんを見つけてもらいたいですね」と、目を細めながら述べた。
会見ではキャストが本作の見せ場や見どころなどを語る場面も。中川は「ビクターが複雑な感情を抱いて、アンリの胸にぶつかっていくシーンがありますが、和樹さんは体幹が強いのでビクともしない。その様子をぜひ観て」と笑い交じりに言う。加藤は「いつでも胸を空けて待っています」と中川にうなずきつつ、「黒田育世さんが作ってくださった、怪物の動きを観てほしい。ぜひ足の角度に注目して」と述べた。
小林は「1幕と2幕で別の役を演じるのが見どころです。僕にとって初めての領域を目指します」と意気込みを語る。また「先ほど亮太くんと歌ったナンバーを、本番では中川さんとも歌わせていただきますが……」と切り出した島に、中川が「そうだっけ?」とボケてみせると、島は思わず「違うんですか!?」と立ち上がってしまう。中川が「ごめん、冗談だよ!(笑)」とフォローすると、島は「良かった……」と着席しつつ「もちろん全曲を楽しんでいただきたいですが、『ただ一つの未来』にはぜひ集中して聴き入ってほしい」とコメントした。
公演は来年4月10日から30日まで東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)、5月に愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、茨城・水戸市民会館 グロービスホール、兵庫・神戸国際会館 こくさいホールで行われる。なおこのたび本作のビジュアルが公開されたほか、YouTubeでプロモーション映像もお披露目された。
ミュージカル「フランケンシュタイン」中川晃教らが劇中歌披露!加藤和樹は名ゼリフを思い出し「泣きそう…」
ミュージカル「フランケンシュタイン」プロモーション映像
ミュージカル「フランケンシュタイン」
2025年4月10日(木)〜30日(水)
東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
2025年5月5日(月・祝)・6日(火・祝)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
2025年5月10日(土)・11日(日)
茨城県 水戸市民会館 グロービスホール
2025年5月17日(土)〜21日(水)
兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
スタッフ
音楽:ブランドン・リー
脚本・歌詞:ワン・ヨンボム
訳詞:
潤色・演出:
出演
ビクター・フランケンシュタイン / ジャック:
アンリ・デュプレ / 怪物:
ジュリア / カトリーヌ:
ルンゲ / イゴール:
ステファン / フェルナンド:
エレン / エヴァ:
関連記事
カエルのツラ @kaeru_no_tsura
>本作に初参加となる小林と島について、板垣は「亮太くんは、燃える赤い炎みたい。またロマンチストでもあると感じて、この作品にピッタリです。ほのぼのとした雰囲気がある太星くんは、演技を始めると豹変する。今回は世の中の人に、太星くんを見つけてもらいたいですね」と、目を細めながら述べた。 https://t.co/i2cBxVBSQL