「フランケンシュタイン」中川晃教らが劇中歌披露、加藤和樹は名ゼリフを思い出し「泣きそう…」

31

1189

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 381 760
  • 48 シェア

ミュージカル「フランケンシュタイン」の製作発表記者会見が、昨日11月26日に東京都内で開催された。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見の様子。左から板垣恭一、小林亮太、中川晃教、加藤和樹、島太星。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見の様子。左から板垣恭一、小林亮太、中川晃教、加藤和樹、島太星。

大きなサイズで見る(全17件)

これは音楽をブランドン・リー、脚本・歌詞をワン・ヨンボムが手がけるミュージカル。日本では森雪之丞の訳詞、板垣恭一の潤色・演出により2017年に初演、2020年に再演された。今回の会見には板垣のほか、ビクター・フランケンシュタイン / ジャック役の中川晃教小林亮太、アンリ・デュプレ / 怪物役の加藤和樹島太星が出席した。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、左から小林亮太、島太星。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、左から小林亮太、島太星。[拡大]

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、中川晃教。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、中川晃教。[拡大]

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、加藤和樹。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、加藤和樹。[拡大]

会見冒頭では、キャストにより劇中歌3曲が披露された。まずは小林と島が「ただ一つの未来」でスリリングなやり取りを繰り広げ、続く「俺は怪物」では加藤が熱く切ないシャウトを聴かせる。最後は中川が「偉大な生命創造の歴史が始まる」でパワフルなロングトーンを響かせ、会場は大きな拍手に包まれた。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、板垣恭一。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、板垣恭一。[拡大]

その後は出席者たちが改めて登壇した。「誰より僕が再々演を楽しみにしていた」と笑顔の板垣は、「『フランケンシュタイン』という古典に、韓国チームはビクターとアンリの友情の要素を加えた。このアレンジが素晴らしい」と改めて本作の魅力を語りつつ、「今回はビクターが、なぜ『人間を作り出そう』とまで思い詰めてしまったのか、セリフや演出を微調整してより鮮やかに描き出したい」と構想を明かす。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、中川晃教。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、中川晃教。[拡大]

中川は「今1曲歌ってみて、前回公演のときよりも、俳優として培ってきたものが僕の中に“根”を張ってきたと感じました。なぜ人間を創造しようと思ったのか、今回はビクターならではの感情や悲哀をより強く込めて演じたいと思います」と役作りを語る。また中川は印象的な劇中の歌詞として「俺はフランケンシュタイン」を挙げ、「これはこの『フランケンシュタイン』のすべてを背負う言葉。初演、再演ではこのフレーズを口にすることに抵抗があったのですが、今回は違う気持ちで歌えそうです」と期待を込めた。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、加藤和樹。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、加藤和樹。[拡大]

加藤は「『フランケンシュタイン』は僕にとって大切な作品。板垣さんよりも上演を楽しみにしていたという自負がある(笑)」と言い、「僕の胸の中には、初演からずっとアンリと怪物がいます。彼らが表に出られる瞬間を喜びたい」とコメント。また好きなセリフを尋ねられた加藤は「アンリがビクターに言う『笑ってよ』でしょうか……ああすみません、泣きそう!」と“作品愛”あふれる回答で共演者を和ませた。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、小林亮太。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、小林亮太。[拡大]

小林と島は本作に初参加。小林は「僕は人が絶望し、落ちていくさまを描いた作品が好き。暗い雰囲気の作品だからこそ“光”が際立ち、感情移入しながら観劇しました。今は毎日楽譜を持ち歩いていて、表紙がすでにビリビリ(笑)。先輩方に食らいついてがんばります」と気合十分に話す。小林は好きなセリフとして、2幕で怪物が発する「お前ら人間こそが怪物だ」を挙げ、「作品の核となる言葉だと思います。現代の僕らともリンクするように感じられて好き」と話した。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、島太星。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見より、島太星。[拡大]

「出演が決まったときショック死するかと思いました」と緊張気味に話す島に、加藤は「一旦落ち着こう」と優しく声をかけて笑いを誘う。出演が決まってから1年以上トレーニングを続け、身体作りをしてきたという島は「生きるか死ぬか?という思いでチャレンジします」とコメントした。また好きなフレーズとして「ただ一つの未来」より「生かすための科学」を挙げた島は「世界ではたくさんの戦争が起きている。作品を通じてこの歌詞に触れたとき、『人類がみんな“科学で人を生かす”という気持ちになれたら世界は平和だったかも』と、胸に刺さりました」と言葉に力を込めた。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見の様子。左から板垣恭一、小林亮太、中川晃教、加藤和樹、島太星。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見の様子。左から板垣恭一、小林亮太、中川晃教、加藤和樹、島太星。[拡大]

板垣は、中川と加藤の印象について「アッキーは青白い炎。絶大な安心感と、次に何が起きるかわからない意外性が魅力です。和樹くんはイケメンですが、お母さんのような優しい心を持っている。今回は彼が優しさの奥に秘める熱さに触れたい」と話す。また本作に初参加となる小林と島について、板垣は「亮太くんは、燃える赤い炎みたい。またロマンチストでもあると感じて、この作品にピッタリです。ほのぼのとした雰囲気がある太星くんは、演技を始めると豹変する。今回は世の中の人に、太星くんを見つけてもらいたいですね」と、目を細めながら述べた。

会見ではキャストが本作の見せ場や見どころなどを語る場面も。中川は「ビクターが複雑な感情を抱いて、アンリの胸にぶつかっていくシーンがありますが、和樹さんは体幹が強いのでビクともしない。その様子をぜひ観て」と笑い交じりに言う。加藤は「いつでも胸を空けて待っています」と中川にうなずきつつ、「黒田育世さんが作ってくださった、怪物の動きを観てほしい。ぜひ足の角度に注目して」と述べた。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見の様子。自身との共演に期待を語る島太星(右)を、「共演するんだっけ?」ととぼけて慌てさせる中川晃教(左)。中央は、2人の様子に笑う加藤和樹。

ミュージカル「フランケンシュタイン」製作発表記者会見の様子。自身との共演に期待を語る島太星(右)を、「共演するんだっけ?」ととぼけて慌てさせる中川晃教(左)。中央は、2人の様子に笑う加藤和樹。[拡大]

小林は「1幕と2幕で別の役を演じるのが見どころです。僕にとって初めての領域を目指します」と意気込みを語る。また「先ほど亮太くんと歌ったナンバーを、本番では中川さんとも歌わせていただきますが……」と切り出した島に、中川が「そうだっけ?」とボケてみせると、島は思わず「違うんですか!?」と立ち上がってしまう。中川が「ごめん、冗談だよ!(笑)」とフォローすると、島は「良かった……」と着席しつつ「もちろん全曲を楽しんでいただきたいですが、『ただ一つの未来』にはぜひ集中して聴き入ってほしい」とコメントした。

公演は来年4月10日から30日まで東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)、5月に愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、茨城・水戸市民会館 グロービスホール、兵庫・神戸国際会館 こくさいホールで行われる。なおこのたび本作のビジュアルが公開されたほか、YouTubeでプロモーション映像もお披露目された。

ミュージカル「フランケンシュタイン」中川晃教らが劇中歌披露!加藤和樹は名ゼリフを思い出し「泣きそう…」

ミュージカル「フランケンシュタイン」プロモーション映像

この記事の画像・動画(全17件)

ミュージカル「フランケンシュタイン」

2025年4月10日(木)〜30日(水)
東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)

2025年5月5日(月・祝)・6日(火・祝)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

2025年5月10日(土)・11日(日)
茨城県 水戸市民会館 グロービスホール

2025年5月17日(土)〜21日(水)
兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール

スタッフ

音楽:ブランドン・リー
脚本・歌詞:ワン・ヨンボム
訳詞:森雪之丞
潤色・演出:板垣恭一

出演

ビクター・フランケンシュタイン / ジャック:中川晃教 / 小林亮太
アンリ・デュプレ / 怪物:加藤和樹 / 島太星
ジュリア / カトリーヌ:花乃まりあ
ルンゲ / イゴール:鈴木壮麻
ステファン / フェルナンド:松村雄基
エレン / エヴァ:朝夏まなと

公演・舞台情報
全文を表示

読者の反応

カエルのツラ @kaeru_no_tsura

>本作に初参加となる小林と島について、板垣は「亮太くんは、燃える赤い炎みたい。またロマンチストでもあると感じて、この作品にピッタリです。ほのぼのとした雰囲気がある太星くんは、演技を始めると豹変する。今回は世の中の人に、太星くんを見つけてもらいたいですね」と、目を細めながら述べた。 https://t.co/i2cBxVBSQL

コメントを読む(31件)

関連記事

中川晃教のほかの記事

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 ミュージカル「フランケンシュタイン」 / 中川晃教 / 小林亮太 / 加藤和樹 / 島太星 / 花乃まりあ / 鈴木壮麻 / 松村雄基 / 朝夏まなと / 森雪之丞 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします