映画「太陽」原作の前川知大、「作品が完全に親離れした」と感慨

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前川知大の作による同名舞台を原作とした映画「太陽」の公開初日舞台挨拶が、本日4月23日に東京・角川シネマ新宿で開催された。

左から入江悠、古舘寛治、神木隆之介、門脇麦、前川知大。

左から入江悠、古舘寛治、神木隆之介、門脇麦、前川知大。

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「太陽」 (c)2015「太陽」製作委員会

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前川が主宰する劇団イキウメによって上演された舞台を、入江悠監督と前川の共同脚本で映像化した本作。ウイルスの猛威により人口が激減した近未来を舞台に、太陽の下で貧しく暮らす旧人類キュリオと、紫外線に弱く夜にしか生きられない新人類ノクスの対立と融和を描く。舞台挨拶には前川と入江監督のほか、出演者の神木隆之介門脇麦古舘寛治が登壇した。

前川知大

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公開初日を迎え、前川は「よく『作家にとって作品は子供』みたいなことを言いますけど、監督と時間をかけて脚本を練ってきた分、完全に作品が親離れして立派に1人で歩いてるなという印象です」と万感の思いを口にする。作品のテーマについては「人それぞれに響くものがあります」と説明し、「監督と僕が切り取ろうとしていたものは100%同じにはならないけれど、映画はちゃんと入江監督の作品になっている。どこを観てほしいというのは特にないので、皆さんが感じた思いを持ち帰ってください」と呼びかけた。

「太陽」公開初日舞台挨拶にて、左から入江悠、古舘寛治、神木隆之介、門脇麦、前川知大。

「太陽」公開初日舞台挨拶にて、左から入江悠、古舘寛治、神木隆之介、門脇麦、前川知大。[拡大]

その言葉を受け、入江監督は「うれしいですね」と素直な気持ちをあらわに。そして「普段はこういう言い方しないけれど、前川さんの戯曲は傑作。なんとか映像化しようと試行錯誤して、最初に感じた『傑作だ!』という感触になんとか近付けようとがんばりました」とこれまでの道のりを述懐。「最初の試写が終わったあと、前川さんがうれしそうな顔をされていたので救われた気がしました」と続け、喜びと安堵が入り混じった表情を見せた。

神木隆之介

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映画の見どころについては、前川から「はっきりしたものを提示してくれない映画なので、何についての映画なんだろう?と考えながら観るといいと思います。SFだけど、人類の葛藤の物語という視点で観ても面白いです」とアドバイスが。また神木は「観終わったあと、理解できない部分もいっぱいあります。5年後10年後に観たら、また全然違うことを感じるんだろうなと。皆さんの心の中で育てていくような作品になっています」、門脇は「誰も感情移入させてもらえない作品で、人間というものが観察記のように淡々と描かれています。それぞれが思ったことが答えなので、自由に感じてほしいです」と述べた。

※古舘寛治の舘は舎に官が正式表記

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