H&Aプロデュース企画は、プロデューサーの細川展裕(H)と浅生博一(A)が立ち上げた、演劇と落語を掛け合わせるプロジェクト。H&Aプロデュース企画の第1弾公演となる「死神」では、三遊亭圓朝の落語「死神」を原案にした“エンターテインメント要素満点の演劇(ちょいと、音楽劇)”が立ち上げられる。借金に苦しむ男・八五郎は死神に出会い、死期が迫る人を見分けて助ける術を授かる。八五郎は医者として成功するが、禁を破って死神をだましてしまい……。
倉持は「古典落語を演劇にするうえで大切にしたのは、無駄のない強固な骨格を持っている作品の形を崩さずに、どうアレンジするか。『死神』はサゲ(話のオチ)が噺家さんによってさまざまであることも含めて、皆さんと被らない発明をしなくては、という気持ちを持って臨んでいます」と意気込み、「落語は、観客に物語の情景を想像しながら話を聴いてもらう芸能。一方で、物語を視覚化して伝えることができるのは演劇ならではの強みだと思うので、そこを生かした演出にできれば。『死神』を落語として聴くとき、八五郎が牧島くんのようなカッコいい姿をしているとは想像もしないし、死神がまして女性で、水野さんのような美しい姿だとも思わないでしょう? それを表現できるのが演劇の面白いところだと思います」と語る。
八五郎役を務める主演の牧島が、自身が演じる役どころについて、「後先考えずに、刹那的に生きられることを少しうらやましいと感じることもあって、八五郎みたいに生きられたら、楽しい瞬間がたくさんあるんだろうなと思います」と述べると、水野は「八五郎はパンクな生き方をしているよね。あと、女泣せ!」と呼応する。それに対して牧島が「女性を泣かせたぶん、たくさん笑わせているとも思うんですよね」と分析すると、水野と倉持は「確かに!」と目を丸くした。
死神役を演じる水野は「死神は、思ったより間が抜けていて、愛着が湧くキャラクター。『死神って何だろう?』とか『貧乏神と死神の違いは何だろう?』とか、まだ自分の中で死神の定義付けをしている最中なのですが、最終的には死神なりのポリシーが伝わるように、丁寧に役作りできればと思います。今まさに、倉持さんから面白い演出をつけていただいているところ。小さくまとまらずに、型破りなキャラクターとして立ち上げていけたら」と意欲を見せた。
取材会では、牧島が歌唱する本作のメインテーマ「愚人(ぐにん)の流儀」に関する話題も飛び出す。牧島は、今作の音楽監督を務める中村中が作詞・作曲したメインテーマについて、「中さんが曲の中にたくさん仕掛けをしてくれて、難しいけれど歌っていてすごく楽しい楽曲でした」とコメント。倉持は「中村中さんの楽曲から、作劇に関するヒントをたくさんもらいました。今回、劇中で『愚人の流儀』を歌唱するシーンがあるのですが、八五郎の人生における栄光と挫折をあの1曲で表現できるのは、音楽劇やミュージカルならでは強みだなと改めて感じました」としみじみ語った。
公演は4月11日から26日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、5月2日から4日まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて行われる。
「死神」メインテーマ「愚人(ぐにん)の流儀」MV
H&Aプロデュース企画 第1弾「死神」
開催日程・会場
2026年4月11日(土)〜26日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
2026年5月2日(土)~4日(月・祝)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
スタッフ
作・演出:
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【会見レポート】古典落語「死神」を視覚化して伝える、倉持裕・牧島輝・水野美紀が意気込み(動画あり)
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