本公演は、今年で創始138年を迎える
「明日の幸福」を演出する石井は、「父が新派の仕事をしておりまして、そこでお前もやれと言われたのが最初でございます。今日は皆さんとご一緒にお話しをさせていただけて本当にありがとうございます」とあいさつ。「お種と仙太郎」を演出する新派の齋藤は、「新喜劇の伝統に失礼のないように、新喜劇の財産演目を、久本さんと一緒に新しく作りたい。久本さんは大変真摯で真面目な方で、僕らが知っているワハハ本舗やテレビでの姿は、世を忍ぶ仮の姿ではないかと思うくらい。意地悪ババアの役がやれるのかと心配ですが、期待しております」とコメントした。
八重子は、かつての藤山寛美との稽古と本番の様子を振り返り、「(寛美)先生は本番ではワイヤレスマイクをかなぐり捨てて、生の声で接してくださいました。そのことが私にとっての一番の思い出でございます。舞台はそうでなくちゃいけないって、先生の気持ちが今、重くのしかかっているような気がします。新派が新喜劇と対等に張り合っていける劇団でなくてはいけないと、たまらなく責任も感じております。ね?」と久里子に投げかけると、久里子は「感じてないだろう」と返し、八重子は「相棒がこれですから、気楽にやろうと思います」とまとめて周囲の笑いを誘った。
一方、久里子は登壇者1人ひとりについて触れ、「楽しい一座になると思います。ただ、私は昨年8月に体を壊して入退院を繰り返しました。7カ月ぶりの芝居なので、新鮮にできると思います。新人になったつもりでやらせていただきます」と士気を上げた。
天外は3年前、世代交代で新喜劇の代表を5人組に譲ったことを振り返り、「劇場には若い世代の人たちも見受けるようになりました。また、そこへ毎年1月、久本さんに入っていただいて、南座でお芝居をさせていただいています。久本さんが入ってきた分、1人枠が減るので私が外される(笑)。おかげで正月を家で過ごすことができます。『明日の幸福』の配役はどう考えても年齢順ではありません。ですが、とにかく新派の名作なので、それを汚さんようにがんばっていきたい」と思いを述べた。
扇治郎は祖父である藤山寛美と新派との縁を語ったあと、「祖父の藤山寛美の命日が5月21日でございまして、祖父の命日の月に仙太郎という祖父が好きだった役をさせていただけるということは、孫としてもいち役者としてもうれしいことでいっぱいでございます。少しでもお客様に喜んでいただけますよう、良いお芝居、良い舞台にしていきたいと思います」と話した。
三田村は久里子が「石井のお姉様は100歳」と言ったことについて訂正し、「まだ99歳で、9月1日の誕生日で100歳になられます」とコメント。続けて、「こうやってお顔を拝見すると介護保険料を支払っている人が多い」と自身も含め高齢である座組の特徴を柔らかく表現し、「自分の好きな仕事をこの年代までやれる幸せを噛み締めています。ご覧になっていただいた方も『好きなことをやっているとこんなに元気なんだな』と思っていただけたらうれしいです」とにこやかに述べた。
久本は、「とにかく素晴らしい方々と一緒にさせていただきます。2公演、とても緊張しておりますが、皆様のお役に立てるように、お客様に喜んでいただけるように、役をまっとうしたい。やっていく中で、お客様が私と高島礼子を間違えないようにがんばっていきたいです」とユーモラスにコメントした。また、昨年6月に「花嫁~娘からの花束~」で石井の演出を受けた際に、「心で芝居するのよ」と言われたことが心に響いたとして、「長年、家庭劇をされてきた先生の“心で芝居をする”ということは、本当の本当の本音なんだなと思って、いろいろな役をさせていただくときに、そのお言葉が指針になっていると感じます」と話し、石井を居酒屋やBBQに連れ出したというエピソードを明かした。
高島は、「この場ですでに喜劇が始まっているようで、緊張します(笑)。去年、石井先生演出の『かたき同志』に出させていただきましたが、喜劇の素晴らしさを感じました。今回お声がけいただいたときに、なんとしてでもやりたい!とマネージャーにお願いし、今ここにいられることをありがたく思っております」と語る。さらに、自身が出演する「明日の幸福」を3つのバージョンで観たと言い、「それぞれに笑うポイント、心にしみるポイントが違って、素晴らしい作品。半世紀以上も愛されてきた作品に出演させていただけることを光栄に思います。楽しく、元気よく、笑顔で演じたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします」と意気込んだ。
記者会見では、新喜劇の新体制を担う5人のうちの1人、
新派・松竹新喜劇 合同喜劇公演は、5月9日から19日まで東京・新橋演舞場で行われる。チケットの一般販売は3月25日10:00に開始。
新派・松竹新喜劇 合同喜劇公演「お種と仙太郎」「明日の幸福」
開催日程・会場
2026年5月9日(土)〜19日(火)
東京都 新橋演舞場
スタッフ
「お種と仙太郎」
作:茂林寺文福
脚色:平戸敬二
演出:
「明日の幸福」
作:中野實
演出:石井ふく子
出演
「お種と仙太郎」
お岩:
仙太郎:
お種:曽我廼家いろは
太吉:曽我廼家一蝶
豆八:曽我廼家桃太郎
新二郎:
お久:瀬戸摩純
お富:井上惠美子
駒造:
おせい:
「明日の幸福」
松崎淑子:
松崎寿一郎:渋谷天外
りき:久本雅美
谷川斉一郎:田口守
内山愛子:瀬戸摩純
内山信吾:喜多村一朗
松崎寿雄:丹羽貞仁
松崎富美子:春本由香
松崎寿敏:
松崎恵子:
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【会見レポート】新派・松竹新喜劇合同公演に向けて、石井ふく子「心のある芝居を見せていただきたい」
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