TK from 凛として時雨×THE BACK HORN競演で野音熱狂

7月20日に東京・日比谷野外大音楽堂にてライブイベントが開催され、TK from 凛として時雨とTHE BACK HORNの2組が出演した。

このイベントは日比谷野外大音楽堂の90周年と、ホットスタッフ・プロモーションの35周年を記念して実施されたもの。今年結成15周年を迎えたTHE BACK HORNと、野外ライブ初出演となったTK from 凛として時雨の2組が、真夏の野音で熱いライブを繰り広げた。

日が沈む前の明るい時間帯に、THE BACK HORNのライブからイベントがスタート。序盤から「カウントダウン」「罠」といったヘビーな楽曲で会場の熱を上げていく。「こんばんは、THE BACK HORNです。野音気持ちいいね！ 天候にも恵まれ、最高のロック日和となっております！ 最後まで幸せな時間を作っていきたいと思います！」という松田晋二（Dr）の挨拶からバンドは「甦る陽」「トロイメライ」を披露。山田将司（Vo）はモニタースピーカーに足をかけ、伸びやかな歌声を会場に響かせた。2回目のMCでは山田による「松田さんも35周年」という振りから、ホットスタッフの設立と同じ年に生まれたという話題に触れ、松田は「本当にうれしく思います。今日は夏の幸せなひとときに、音楽で時間をみんなと共有していきたいと思います！ 最後までよろしくお願いします！」とライブの意気込みを改めて語った。

山田による「野音！ まだまだ盛り上がっていこうぜ！」の煽りとともに「涙がこぼれたら」から後半戦に突入。続けて4人はライブの定番曲となった「コバルトブルー」「シンフォニア」といったアグレッシブなナンバーを立て続けに投下し、会場の熱気を一気に高めていく。山田の叫び声に呼応するように菅波、岡峰光舟（B）はステージの最前まで身を乗り出し、激しいパフォーマンスでオーディエンスを熱狂させる。最後に山田は「野音90周年、ホットスタッフ35周年おめでとうございます。まだまだこれから何十年、THE BACK HORNも日本を支えられるような音楽を作っていきたいです。それを支えてくれるのは皆さんです、また会いましょう、THE BACK HORNでした」と述べ、メンバーのエネルギッシュな演奏にあわせて「世界中に花束を」を情感豊かに歌い上げた。

TK from 凛として時雨がステージに登場したのは、もうすっかり日も暮れた頃。今回のライブはサポートメンバーにBOBO（Dr）、日向秀和（B）、大古晴菜（Piano）、沖増菜摘（Violin）を迎え、「flower」から幕を開ける。冷たい夜風が吹き抜ける中、序盤は「12th laser」「phase to phrase」「Abnormal trick」が間髪入れずに披露され、オーディエンスは息を呑みつつそのアンサンブルを味わった。

ライブの中盤でTK（Vo, G）は「日比谷野音90周年、ホットスタッフ35周年おめでとうございます。ステージ上はこんな空気になっていますけど、祝いたい気持ちでいっぱいです。よろしくお願いします」と語ったのちに、アコースティックギターを抱えて「haze」を歌い上げる。そして新曲「Fantastic Magic」が始まると会場は幻想的な照明に照らされ、オーディエンスはその疾走感あふれるビートに体を揺らしながら演奏に聴き入っていた。最後は「film A moment」を挟み「最後の曲をやります。いつかこういう場所でできたらいいなと思っていた曲でした」というTKの紹介から「fourth」がしっとりとした演奏で届けられ、ライブ本編は終了した。

アンコールでは最初TKが1人でステージに登場。TKが「ありがとうございます。こういうの（アンコール）にあんまり慣れてないんですけど」と話したのちに静かな口調で「うちのドラムのピーちゃんが……ピエール中野っていうドラマーがいるんですけれども、一昨日めでたく“33周年”を迎えまして」と話すと、会場からは温かい拍手が送られる。そしてエレキギター1本の弾き語りスタイルで新曲を観客に届けた。ラストはサポートメンバーもステージに再び現れ、凛として時雨の楽曲をソロならではのアプローチで表現した「Shandy」でドラマチックなライブの幕を下ろした。

日比谷野音90周年記念“HOT STUFF 35th Anniversary Live”
2013年7月20日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

THE BACK HORN

01. カウントダウン
02. 罠
03. 声
04. 甦る陽
05. トロイメライ
06. 涙がこぼれたら
07. コバルトブルー
08. シンフォニア
09. 世界中に花束を

TK from 凛として時雨

01. flower
02. 12th laser
03. phase to phrase
04. Abnormal trick
05. haze
06. Fantastic Magic
07. film A moment
08. fourth
＜アンコール＞
09. タイトル未定（新曲）
10. Shandy