羊文学、“ありのまま”で音楽を楽しんだ恒例クリスマスライブ「まほうがつかえる」東京公演

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羊文学が12月19日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)、本日25日に大阪・フェスティバルホールでクリスマスライブ「まほうがつかえる2025」を開催した。この記事では東京公演の模様をレポートする。

羊文学(Photo by Daiki Miura)

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10月に約2年ぶりとなるフルアルバム「D o n' t L a u g h I t O f f」を発表した羊文学。本作のリリースに加えて、初の大阪・大阪城ホール、東京・日本武道館公演を含む自身最大規模のアジアツアー「Hitsujibungaku Asia Tour 2025 “いま、ここ(Right now, right here.)”」や、初のヨーロッパツアー「Hitsujibungaku Europe Tour 2025」の成功など、2025年は彼女たちにとってワールドワイドな活動を加速させる飛躍の年となった。そんな1年の締めくくりに毎年行われているのがクリスマスライブ「まほうがつかえる」。羊文学は会場を埋め尽くす満員のオーディエンスを前に、新旧織り交ぜた全17曲をパフォーマンスした。

羊文学「まほうがつかえる2025」東京公演を彩る舞台装飾。(撮影:ナカノカンタ)

羊文学「まほうがつかえる2025」東京公演を彩る舞台装飾。(撮影:ナカノカンタ) [高画質で見る]

羊文学はサポートドラマーのユナ(Dr / ex. CHAI)とともにステージに現れると、塩塚モエカ(Vo, G)が鳴らすウィンドチャイムの美しい響きを合図に、2020年発表のメジャーデビューアルバム「POWERS」から人気ナンバー「あいまいでいいよ」で華やかにライブの口火を切る。忙しない日々を送る主人公の自問自答を歌った「いとおしい日々」を力強く届けて場内の熱気を高めた3人は、続く「深呼吸」で憂いを帯びた歌声と丁寧な演奏でオーディエンスを釘付けに。そして焦燥感漂うノイズギターが印象的な「mother」で再び観客を惹きつけると、バンドの現在地を提示するようにロックナンバー「doll」で分厚い音の壁を作り上げた。

塩塚モエカ(Vo, G)(Photo by Daiki Miura)

塩塚モエカ(Vo, G)(Photo by Daiki Miura) [高画質で見る]

じんわりと赤く染まったステージで披露されたスローナンバー「愛について」により、場内がドラマチックなムードで満たされたところでライブは後半戦へ。羊文学は中盤のこのパートに「cure」「tears」を配置して美しく繊細な音世界を展開したかと思うと、その後はイントロから歓声が上がった「マヨイガ」、バンドの持つポップネスが詰まった「パーティーはすぐそこ」を届けて会場の温度を上昇させた。MCでは「このライブはありのまま感があるよね」「そうそう。みんなが観てくれるのに安心してありのままでやっちゃってる。ツアーだとさカッコつけて『ありがとう』も言わないみたいなね(笑)」と、穏やかな表情で語り合う羊文学の2人。そして塩塚の「今日はみんなと一緒にクリスマスパーティを楽しみたい!って気持ちで来ました。こんなウチらですが2025年もありがとうございました」と呼びかけに、客席からは温かな拍手が送られた。

羊文学(Photo by Daiki Miura)

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ライブ終盤、羊文学はノイジーなギターとリズム隊が生み出す重厚なビートで演奏を加速させる「Addiction」でライブを再開。アニメ「『呪術廻戦』第2期」のエンディングテーマで幅広い層にその名を知らしめたキラーチューン「more than words」では、河西ゆりか(B)が楽しそうに体を揺らしながらベースをかき鳴らした。羊文学はその後、「まほうがつかえる2025」の開催に合わせて発売されたスペシャルシングルの収録曲でアニメ「サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと」のエンディング主題歌「mild days」、バンドの隠れたクリスマスソング「キャロル」を披露。最後は幻想的なライティングの下で「OOPARTS」を届け、会場に深い余韻を残してステージを去っていった。

河西ゆりか(B)(Photo by Daiki Miura)

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アンコールでは、ファンにはお馴染みの河西のグッズ紹介コーナーがひさびさに復活。ユナのドラムをバックに進行する、河西のゆるゆるなグッズ紹介に場内は和やかなムードに包まれた。塩塚は今年1年の活動を振り返りつつ、「これは秘密なんだけど……来年は急に私の口が悪くなる曲が出るかもしれない(笑)。年末まで皆さんが元気で、健康に過ごせるように祈って最後に1曲演奏します。ありがとう」とファンに呼びかけると、最後はインディーズ時代の楽曲でスマッシュヒットを記録したクリスマスソング「1999」を大切に奏で、大盛況の中で「まほうがつかえる」を締めくくった。

なお羊文学は2月から最新アルバムのレコ発ツアー「SPRING TOUR 2026」で全国5都市を巡る。

羊文学(撮影:ナカノカンタ)

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羊文学(Photo by Daiki Miura)

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セットリスト

羊文学「まほうがつかえる2025」東京公演 2025年12月19日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

01. あいまいでいいよ
02. いとおしい日々
03. 深呼吸
04. mother
05. doll
06. 愛について
07. cure
08. tears
09. マヨイガ
10. パーティーはすぐそこ
11. Addiction
12. more than words
13. mild days
14. キャロル
15. OOPARTS
<アンコール>
16. Feel
17. 1999

公演情報

羊文学「SPRING TOUR 2026」

2026年2月24日(火)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2026年3月1日(日)宮城県 SENDAI GIGS
2026年3月5日(木)福岡県 Zepp Fukuoka
2026年3月10日(火)愛知県 Zepp Nagoya
2026年3月19日(木)北海道 Zepp Sapporo

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Bobby Jalaah @BobbyJalaah

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