GANG PARADE × 9mm Parabellum Bullet、コラボでも盛り上がった“激レア”ツーマン

2025年10月17日 12:00 523 30 音楽ナタリー編集部

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GANG PARADEと9mm Parabellum Bulletのツーマンライブ「ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO！2MAN'25」が、10月12日に東京・Spotify O-EASTで開催された。

GANG PARADEとは？

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、キャ・ノン、チャンベイビー、ナルハワールド、アイナスターの11人からなるアイドルグループ。2014年に結成された前身ユニットから2度の改名とメンバーの増減を経て、2019年4月にワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビュー。その後グループの分裂やメンバーの加入・脱退を経て、2022年5月より13人体制での活動がスタートした。2023年5月には、メジャー2ndアルバム「OUR PARADE」をリリースし、オリコン/ビルボードで週間1位を獲得。9月からはGANG PARADE史上最大規模の全国ツアーを開催し、全国12都市13公演を完遂した。2024年1月には4年8カ月ぶり、再始動後初となる東京・日比谷公園大音楽堂（日比谷野音）での単独ライブのチケットを完売させた。同年11月に東京・LINE CUBE SHIBUYA（渋谷公会堂）で行われたワンマンライブ「TO BE BORN」をもってテラシマユウカが脱退。12月に11人体制でニューシングル「Sparkling Moon / グッドラック・マイフューチャー」をリリースした。2025年4月から全国ツアー「GANG RISE TOUR」を行い、6月にメジャー3rdアルバム「GANG RISE」をリリース。7月に同アルバムの完全再現ライブを、8月にバンド編成ライブ「GANG PARADE with GANG BOYZ presents『THE GANG PARADE RISES Z』」を開催。8月31日には神奈川・横浜赤レンガ倉庫で自身最大規模の野外ワンマンライブ「狂遊」を行った。

9mm Parabellum Bulletとは？

2004年3月、横浜にて結成。2枚のミニアルバムをインディーズで発表したのち、2007年10月に「Discommunication e.p.」でメジャーデビュー。パンク、メタル、エモ、ハードコア、J-POPなどさまざまなジャンルを飲み込んだ音楽性と、激しいライブパフォーマンスで人気を博している。2016年に自主レーベル・Sazanga Recordsでのリリースプロジェクトを始動。2019年4月に結成15周年を記念して東京・日比谷公園大音楽堂（日比谷野音）、大阪・大阪城野外音楽堂で「東西フリーライブ」を行った。2020年9月に初のトリビュートアルバム「CHAOSMOLOGY」を発表。2024年3月に結成20周年記念日を迎え、10thアルバム「YOU NEED FREEDOM TO BE YOU」をリリースした。

GANG PARADE、9mm Parabellum Bullet、ゲスト、観客の集合写真。（撮影：大橋祐希）

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DJ、影ナレ、飛び入り……特別な夜の幕開け

「GANG PARADE SAY HELLO！2MAN」は、2023年より不定期で行われてきたギャンパレとライブナタリーによる共同企画。今回はギャンパレが9mm Parabellum Bulletを対バン相手に迎えるツーマンライブということで、ギャンパレはバンドメンバー5人を従えた“GANG PARADE with GANG BOYZ”として本公演に臨んだ。

また開場から開演までの時間にはオープニングDJの石毛輝（the telephones）が“ディスコ”なDJプレイでフロアを温め、先攻の9mm出演後の影ナレをTHE イナズマ戦隊が担当した。さらにギャンパレのライブ本編ではおーちくん（超能力戦士ドリアン）が飛び入り参加するといったサプライズも。これらのゲストは過去のライブナタリー企画でギャンパレと対バン経験のある面々でもあり、6月リリースのアルバム「GANG RISE」で楽曲提供をしているアーティストたちでもある。そんな豪華コラボがありつつも、メインはギャンパレと9mm Parabellum Bulletのツーマンライブ。激しくも温かな空気に包まれた“異種格闘技戦”の模様をレポートする。

石毛輝（the telephones）（撮影：大橋祐希）［拡大］

9mm Parabellum Bulletサウンドが炸裂

先攻の9mmはメンバーが定位置につき、菅原卓郎（Vo, G）が姿勢正しく一礼したあと、「太陽が欲しいだけ」で勢いよくライブの口火を切る。9mmファンのみならず、ギャンパレファンの“遊び人”たちも盛大な歓声を上げ、会場全体の熱量が序盤からぐんと高まった。スタートダッシュで生み出した爆発的盛り上がりをさらに加速させるように、バンドは「踊る星屑」「ハートに火をつけて」を続けて演奏。滝善充（G）はアクロバティックな動きを交えた正確なギタープレイで魅せ、中村和彦（B）の図太くうねるベースライン、かみじょうちひろ（Dr）の手数の多いドラミングがアンサンブルのボトムを支えた。それらに菅原の歌うメランコリックなメロディと歌詞が重なり、中毒性をはらむ盤石の9mmサウンドが今夜もライブハウスで炸裂した。

9mm Parabellum Bullet（撮影：大橋祐希）［拡大］

菅原卓郎（Vo, G / 9mm Parabellum Bullet）（撮影：大橋祐希）［拡大］

レア曲「命ノゼンマイ」披露も

また菅原は、本公演に向けて行われた菅原、中村、ギャンパレのユメノユア、アイナスターの対談時を振り返り、9mmの楽曲を以前より愛聴していたユアがとても緊張していたことに触れた。そんなユアの思いを汲み取り、「勝手にリクエストに応えます」ということで、バンドは「The Revolutionary」「新しい光」、そして引き込まれるようなミステリアスさをはらんだレア曲「命ノゼンマイ」と、2010～11年頃の楽曲を披露。バンドの演奏が観客の奥底に眠るエネルギーを引き出すかのような、力強くエモーショナルな演奏を聴かせた。なおユアにとって特に思い出深い曲は「命ノゼンマイ」とのことだ。

滝善充（G / 9mm Parabellum Bullet）（撮影：大橋祐希）［拡大］

9mm Parabellum Bullet（撮影：大橋祐希）［拡大］

9mmはこれまでさまざまなアーティストとの“異種格闘技戦”を展開してきた。菅原は「いろんなライブをしてきた中でも今日は特に温かいですね」と、ギャンパレファンの盛り上がりぶりを喜んだ。続けて「今日が最高になるように、ステージをめちゃくちゃにしていこうと思います」と宣言してから「いけるかー！」と煽り、キラーチューン「Black Market Blues」を投下。鋭角的なサウンドとキャッチーなメロディが観客の胸を刺す。9mmはさらに「One More Time」「叫び -The Freedom You Need-」をエネルギッシュに届け、ラストナンバー「Punishment」で狂おしいほどの盛り上がりを生み出して、ギャンパレにバトンを渡した。

中村和彦（B / 9mm Parabellum Bullet）（撮影：大橋祐希）［拡大］

かみじょうちひろ（Dr / 9mm Parabellum Bullet）（撮影：大橋祐希）［拡大］

後攻GANG PARADE “16人”でいざステージへ

THE イナズマ戦隊がユーモアたっぷりに転換MCを担当。「ギャンパレちゃんが最高のライブをしてくれますんで、盛り上がっていきましょうー！」という呼びかけのあと、ギャンパレがメンバー11人とバンドメンバー5人の総勢16人体制で登場。9mmに真っ向勝負を挑むにはふさわしい布陣だ。ギャンパレは1曲目「Doubters」でグループとしての信念を示すかのように勇ましく拳を掲げ、エッジの効いたハードロックチューン「アンビバレント」では髪を振り乱して激しいパフォーマンスを見せた。

GANG PARADE（撮影：大橋祐希）［拡大］

ヤママチミキ（撮影：大橋祐希）［拡大］

ユメノユア（撮影：大橋祐希）［拡大］

キャン・GP・マイカ（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

9mmメンバーとの対談で緊張していたユメノユアは、「今日もリハでソワソワしましたが、今日という日を楽しみにしてきました！」と挨拶してから、バンドを従えた16人編成でのステージで、「9mm先輩に負けないようにギャンパレの音楽を届けたい」と意気込む。9mmとの競演を「夢みたいな日」と喜びつつ、「これからも夢みたいな日を作っていけたら」と話してから、自身が作詞した「don't forget me not」へ。バンドの心地よいロックサウンドとメンバーの伸びやかな歌声が会場いっぱいに響きわたった。続けてギャンパレはヒップホップ調の「Gangsta Vibes」でドープな低音に乗せてラップを披露。次のEDMチューン「躍動」では、和楽器の音色を取り入れ、タイトル通りのダイナミックなパフォーマンスで観客を魅了した。バンドのテクニカルなギターソロを経て「Dreamer」になだれ込み、生演奏によるダイナミクスも相まってライブはさらに熱を帯びた。

ココ・パーティン・ココ（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

ユイ・ガ・ドクソン（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

GANG PARADE（撮影：大橋祐希）［拡大］

ナルハワールド（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

9mm「Mr. Brainbuster」をダンスで表現

「今日は9mmさんとのツーマンというスペシャルな夜なので、この曲を」とヤママチミキが宣言し、ギャンパレは9mmのインスト曲「Mr. Brainbuster」をカバー。ギャンパレは次々に変わるフォーメーションとエアギターを取り入れた激しいアクションで、まるで9mmの激情的なアンサンブルを表現したかのようなダイナミックなダンスを披露した。振付を担当したキャン・GP・マイカは、「インスト音源に振り付けるのは人生で初めてでした。大先輩の楽曲のカバーをここで皆さんに観ていただけてうれしかったです」と語った。

月ノウサギ（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

キラ・メイ（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

キャ・ノン（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

ライブ後半にはゲスト参加もにぎやかステージ

グループの自己紹介ソング「So many members」では、楽曲を提供した超能力戦士ドリアンのおーちくんが赤いTシャツ姿で参加した。おーちくんはギャンパレとともに完璧な踊りで観客を沸かせ、メンバー11人の名前を矢継ぎ早にコール。曲の終わりと同時にさっそうとステージをあとにした。その後、さらなるサプライズがあり、「Gang Gang Disco」の前にはthe telephonesの石毛輝がステージへ。石毛は「めっちゃいい感じじゃないですか！今日のために『Gang Gang Disco』のリミックスを作ったんで、遊び人のみんなに楽しんでもらいたくて！もっと踊れますか渋谷！」と話し、「ギャンギャン！」「ディスコ！」とコール＆レスポンスを繰り返し、楽曲のイントロが終わる頃にステージを去った。

GANG PARADE、おーちくん（超能力戦士ドリアン）（撮影：大橋祐希）［拡大］

チャンベイビー（撮影：大橋祐希）［拡大］

GANG PARADE、石毛輝（the telephones）。（撮影：大橋祐希）［拡大］

アイナスター（GANG PARADE）（撮影：大橋祐希）［拡大］

ライブ終盤、ギャンパレはTHE イナズマ戦隊の提供曲「ROCKを止めるな！！」を熱く届け、観客とともに「この人生に意地と誇りを」と高らかに叫んだ。そして最後に代表曲「Plastic 2 Mercy」でステージとフロアの一体感を最高潮に高め、9mmファンにも鮮烈な印象を残した。

激レア！ギャンパレ×菅原卓郎セッション

アンコールではユメノユアが学生時代に9mmの音楽に助けられた思い出を語り、改めてツーマンライブが実現できたことへの感謝を伝えた。その後、ステージに菅原を招き入れると、菅原はギャンパレの衣装カラーに似たカーキのTシャツを着て登場。菅原は「知り合いのデザイナーが閃いたらしくて、作ってくれたんです」と特注Tシャツでコラボステージに臨んだことを明かした。特別な夜に特別な衣装の菅原は、「よっしゃ、じゃあやりますか！」と呼びかけ、ギャンパレとともに9mmの楽曲「Vampiregirl」を披露。さらにWANIMAがギャンパレに提供した楽曲「GANG RISE」でのコラボパフォーマンスも飛び出すなど、この日限りのスペシャルな内容で華々しくライブが締めくくられた。

GANG PARADEとコラボする菅原卓郎（9mm Parabellum Bullet）。（撮影：大橋祐希）［拡大］

GANG PARADE、菅原卓郎（9mm Parabellum Bullet）。（撮影：大橋祐希）［拡大］

終演後にはギャンパレと9mm、ゲストらがステージに上がり記念撮影。にぎやかなムードで笑顔の絶えない、ハッピーなエンディングとなった。

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ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO！2MAN'25特集｜ギャンパレ×9mmはじめまして対談

2025年9月10日

音楽

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セットリスト

「ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO！2MAN'25」2025年10月12日 Spotify O-EAST

9mm Parabellum Bullet

01. 太陽が欲しいだけ
02. 踊る星屑
03. ハートに火をつけて
04. The Revolutionary
05. 新しい光
06. 命ノゼンマイ
07. Black Market Blues
08. One More Time
09. 叫び -The Freedom You Need-
10. Punishment

GANG PARADE with GANG BOYZ

01. Doubters
02. アンビバレント
03. don't forget me not
04. Gangsta Vibes
05. 躍動
06. Dreamer
07. Mr. Brainbuster
08. So many members with おーちくん（超能力戦士ドリアン）
09. Happy Yummy Lucky Yummy
10. パショギラ
11. Gang Gang Disco with 石毛輝（the telephones）
12. ROCKを止めるな！！
＜アンコール＞
13. Vampiregirl with 菅原卓郎（9mm Parabellum Bullet）
14. GANG RISE with 菅原卓郎（9mm Parabellum Bullet）