3月8日に東京・UNITでライブイベント「TWILIGHT SHOW」が開催された。このイベントには
iron
1番手として登場したironは、音声合成ソフトウェアの重音テトをボーカルに迎え、真部の過去楽曲をカバーするプロジェクト。2012年まで
映画「キッズ・リターン」のメインテーマが流れる中、メンバーがステージに姿を現す。「皆様こんばんは。本日は『TWILIGHT SHOW』にお越しいただきありがとうございます。トップバッターのironです。懐かしいナンバーの数々をご一聴ください」という女性の音声ナレーションが響き、誰もいないセンターマイクにスポットライトが当てられると、相対性理論の「四角革命」でライブはスタートした。
真部と西浦にとって相対性理論の楽曲を演奏するのはひさびさとなるが、彼らはブランクをまったく感じさせない息の合ったプレイを展開。重音テトの歌声で「地獄先生」「チャイナアドバイス」と相対性理論の楽曲が連発されるたび、フロアからは歓声が湧く。ドライブ感あふれるバンドサウンドで「スマトラ警備隊」が披露されると会場の温度はさらに上昇し、ライブが進むにつれてステージ上の“ボーカリストの不在感”はほとんど消え去っていた。ラストの「LOVEずっきゅん」では、それまで静かに見守っていた観客も思わず腕を振り上げ、貴重な瞬間を目撃したことによる興奮で会場が満たされていた。
集団行動
続いては、2021年の元日をもって活動を休止していた集団行動が約6年ぶりのライブを敢行。ironに引き続き真部と西浦がステージに上がり、近年は女優として活躍するボーカルの齋藤里菜がひさびさの帰還を果たした。真部はここではギターを担当し、ベースのミッチーはVMOでの活動でニューヨークに滞在していたため、代理としてShiggy Jr.の森夏彦が参加。さらにサポートキーボードとして奥野大樹が加わった。
「ホーミング・ユー」でライブが幕を開けると、どこか憂いを帯びた齋藤の歌声は健在で、ひさびさのステージとは思えないほどの仕上がり。「土星の環」「絶対零度」と立て続けに披露したあとで、齋藤は「6年ぶりに見るお顔が。忘れてなかったんですね。ありがとうございます」と客席を見渡してうれしそうに語った。
MCでは齋藤が、この6年の間に何をしていたのか真部と西浦に質問。真部が「(anoのサポートで)紅白に出たりとか」と語ると、西浦が「僕だけ出てないんですけど。僕への当てつけですか?」とすかさず真部を問い詰める。そして2人が「齋藤さんこそ、銀幕とかCMでよく見るじゃないですか」と返すと、齋藤は「オーディションで『バンドやってたんですけど今は活動休止中で。でもほかのメンバーはテレビに出てて悔しいんですよ』って言うと、受かる確率が高くなります」と話して笑いを誘った。相対性理論やWidescreen BaroqueのMCの雰囲気とは異なる、集団行動ならではのゆるいトークで、朗らかな空気が会場を包み込む。
「ザ・クレーター」では、齋藤がギターの音がよく聞こえなかったということで演奏をやり直すハプニングも。齋藤は申し訳なさそうにしていたが、のちに真部がボリュームペダルを下げていたことが原因だと判明し、さらなる笑いを呼んだ。
ひさびさの集団行動のライブに手応えを感じたのか、真部は「バンドって『この人とじゃなきゃ』っていう人たちと予定を合わせるのが大変なんですよ。ただまあ、また合わせてやりたいですね」と胸の内を明かし、フロアからは温かく大きな拍手が。最後は齋藤がハンドマイクで「鳴り止まない」を熱唱し、観客も腕を振り上げて盛り上がった。
Widescreen Baroque
トリを飾ったのは、2月に1stミニアルバム「easy listening」をリリースしたばかりのWidescreen Baroque。サポートメンバーには集団行動から引き続き森夏彦(B)と奥野大樹(Key)、そしてSANABAGUN.の澤村一平(Dr)を迎えたバンドセットでのパフォーマンスだ。真部はここではキーボードとギターを曲によってチェンジしながら演奏する。
昨年6月リリースの1stシングル「Door to Door」でライブがスタート。真部がシンセからギターに持ち替えると、初ライブから演奏されながらも未音源化の楽曲「Figure Out」へ。ボーカルのHinanoは、力強く伸びる声からはかないウィスパーボイスまでを巧みに使い分け、楽曲の世界感を演じるように歌う。集団行動の自然体な雰囲気とは打って変わった、まるで何かが憑依したかのようなHinanoのパフォーマンスで、ステージ上にはシリアスで神秘的なムードが漂う。スケール感のある荘厳な「Powerful Sun」、聴く者をミステリアスな世界にいざなう「UFOLOGY」を歌い終えると、Hinanoは「ハイテクが、入ってくる」とひと言。
原曲ではクラシカルな雰囲気の「NO.5」はよりダンサブルなアレンジに。さらにバンドメンバーは、ジャジーなピアノとベースが印象的な未発表曲「Tokyo Cruising」、エレクトロポップ風な「Pretty Young」とバラエティに富んだサウンドでオーディエンスの体を揺らす。本編のラストは未発表曲「Pool Beauty」。Hinanoは自身の歌唱パートが終わると、まだ演奏が続く中、即座にステージから退場。アウトロを終えた真部が観客に感謝を告げ、本編はストイックに幕を閉じた。
アンコールの拍手に呼ばれ、Hinano以外のメンバーが再登場。真部は「奇しくも真部脩一祭りみたいになっちゃいましたけど」と切り出し、胸の内を語り始めた。
「僕は器用なミュージシャンじゃないので、1つか2つの得意なことを、いろんな人がいろんな形で発展させてくれて。そのたびに皆さんがそれに向き合ってくれて。もう、感謝しかないです。これまでの分に、これからの分も上乗せして何度も言います。ありがとうございます」
深い感謝の言葉ののち、バンドメンバーは「Japanese Funk」の演奏を開始。すると袖からHinanoも合流して歌い始める。本編ではセンターマイクからほとんど動かずに歌っていた彼女だったが、この曲ではハンドマイクを握り、グルーヴに乗るように軽やかに、そして楽しげにステップを踏みながら歌い上げた。
3組のバンドを通して真部の音楽的な軌跡をたどるとともに、それぞれがまったく異なる強烈な個性と魅力を持っていることを証明した「TWILIGHT SHOW」。1つの確かな軸を持ちながらも、真部の持つ多角的な音楽性を堪能できる、濃密な一夜となった。
セットリスト
Widescreen Baroque「TWILIGHT SHOW」2026年3月8日 UNIT
iron
01. 四角革命
02. 地獄先生
03. チャイナアドバイス
04. スマトラ警備隊
05. LOVEずっきゅん
集団行動
01. ホーミング・ユー
02. 土星の環
03. 絶対零度
04. 充分未来
05. 1999
06. クライム・サスペンス
07. ザ・クレーター
08. モンド(short)
09. オシャカ
10. 鳴り止まない
Widescreen Baroque
01. Door to Door
02. Mark
03. Figure Out
04. meka meka
05. Powerful Sun
06. UFOLOGY
07. NO.5
08. Tokyo Crusing
09. Pretty Young
10. Pool Beauty
<アンコール>
11. Japanese Funk
フォローして最新ニュースを受け取る
கவி தா🇮🇳 @kavitha129
@natalie_mu 真部脩一祭り、内容めっちゃ濃かったな🎶
相対性理論カバーから集団行動復活、さらにWidescreen Baroqueまで…ファンにはたまらん一夜やったわ✨