眉村ちあき「うふふ」ツアーセミファイナルで見せた多彩な表現力、ダンサーとともにキュートに踊る

2025年6月15日 19:45 167 26 音楽ナタリー編集部

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眉村ちあきのライブツアー「Chiaki Mayumura Tour あははいひひうふふえへへおほほ」のセミファイナル公演が6月8日に東京・WWW Xで開催された。

眉村ちあきとは？

アイドル、シンガーソングライター、トラックメイカー、実業家。“弾き語りトラックメイカーアイドル”を自称している。グループアイドルとして活動を行ったのち、2016年に眉村ちあき名義でソロ活動を開始。2017年に株式会社会社じゃないもんを設立し、現在は取締役会長を務めている。2019年にTOY'S FACTORYからメジャーデビューを果たし、2020年には東京・日本武道館でワンマンライブ「日本元気女歌手～夢だけど夢じゃなかった～」を開催。TBS「はやドキ！」テーマソングの「この朝を生きている」、日清食品「カップヌードル PRO」CMソングの「顔ドン」、映画「レディ加賀」の主題歌「バケモン」などさまざまなタイアップソングを手がけている。最新作は2024年11月リリースのアルバム「うふふ」。

フロアにマイクを向ける眉村ちあき。

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エクスタシー感じて行こうぜ

ハートのポーズをする眉村ちあき。［拡大］

「あははいひひうふふえへへおほほ」は眉村が昨年11月にリリースした7枚目のオリジナルアルバム「うふふ」を携え、1月にスタートさせたツアー。“もっと濃い眉村ちあき”を堪能してほしいという思いで彼女が新たな歌詞作りやサウンドメイクに挑んだ「うふふ」の世界観を存分に届けている。

眉村ちあき［拡大］

WWW X公演のチケットはソールドアウト。フロアは後方までマユムラー（眉村ファンの呼称）でびっちり埋まり、開演前から熱気が立ちこめている。「ピンポンパンポーン！両手をぶらぶらとして楽しんでください。泥酔も禁止です」という日本語と英語による本人の影ナレを経て、ステージに吊るされた横断幕にある「眉」のロゴをなぞるようにレーザー光が走る。スポットライトに照らされた眉村は一礼し、幸福追求権から着想を得て作り上げたロックナンバー「幸福ミュージック」を1曲目にドロップ。ダメな“彼氏”に向けたポップチューン「最後のお願い」ではアグレッシブにギターをプレイし、メガホンを使って感情をぶちまけるように歌った。

眉村ちあき［拡大］

その後も、ヒップホップチューン「Hangover」で多彩なフロウを乗りこなし、「Pitapat」でアコースティックギターの優しいサウンドと穏やかな歌声を届けるなど、多彩な表現力を発揮する眉村。ライブ定番曲「大丈夫」を弾き語っていたところ、途中で演奏を止め、「（タイトルなし）」のフレーズを歌ったり、「ライブハウスってけっこう恐いと思われがち」「安心して私だけを見てればいい」「行けるところまでエクスタシー感じて行こうぜ」という即興ソングを聴かせたり、予想だにしない展開でファンの興奮を誘った。

ダルくて言えねー！

高く飛ぶ眉村ちあき。［拡大］

「Homesick」のユルいコール＆レスポンスでフロアが牧歌的なムードに包まれたあと、48種類の魚が歌詞に登場する「オー！サカナ！！」では場内の一体感がさらに高まる。海を思わせるブルーのライトが点滅する中、眉村は“DHA！ EPA！コール”を元気よく繰り出し、ファンとひとつになった。

「顔ドン」パフォーマンス中の眉村ちあき。［拡大］

ライブ中盤、眉村に異変が起きる。「恋の……恋の……ダルくて言えねー！ダルすぎる！」と言う彼女に向けて、オーディエンスはすかさず声援を送る。眉村が「恋の駆け引きだるい」というタイトルをやっと叫んだところで曲を始め、メロウなサウンドの上で気だるげなボーカルを放った。さらに「濾過」「季節風」というラブソングも畳みかけられ、歪んだギターサウンドをきっかけに「凸凹」へ。眉村は観客1人ひとりにエールを送るように力のこもったロングトーンを会場いっぱいに響かせた。「季節風」や「本気のラブソング」をマッシュアップしたアレンジも披露されたのち、「私は知りたい。」では狂騒感のあるキーボードサウンドに乗せてカオスな歌詞の世界観を描く。その後の「顔ドン」では眉村がフロートマットに乗って場内をクラウドサーフし、さらなる熱気を呼び込んだ。盛り上がりが最高潮に達したところで、本編はアコギの弾き語りによる特別なアレンジの「許されたことがある」で静かに終わりを迎えた。

ダンサーをバックにパフォーマンス

ダンサーとパフォーマンスする眉村ちあき。［拡大］

アンコールでは眉村が赤い角を着けたダンサー4人を引き連れて「幸福ミュージック」「バケモン」をキュートに歌い踊る。そして、ファンへの感謝の思いも重ねるように「朗読」をまっすぐ届け、「一緒に過ごしてきてくれてありがとう。ずっと歌い続ける！」と宣言した。ラストソングは鮮やかなポップチューン「とっておき」。眉村は観客に手を振ったり、飛び跳ねたりしながら歌い、「『あははいひひうふふえへへおほほ』渋谷、ありがとう！」と拳を突き上げた。ライブが終了したあとも、会場はしばらくハッピーなムードに包まれていた。

深々と頭を下げる眉村ちあき。［拡大］

「あははいひひうふふえへへおほほ」は6月28日に沖縄・桜坂セントラルでツアーファイナルを迎える。最終公演はセミファイナルのセットリストを半分ほど入れ替えてステージが展開される予定だ。その翌日となる6月29日には沖縄・Outputでアフターパーティが行われる。

眉村ちあき「Chiaki Mayumura Tour あははいひひうふふえへへおほほ」2025年6月8日 WWW X セットリスト

01. 幸福ミュージック
02. 最後のお願い
03. Hangover
04. Pitapat
05. 本気のラブソング
06. 大丈夫～タイトルなし～即興オリジナルソング
07. Homesick
08. スーパーウーマンになったんだからな！
09. オー！サカナ！！
10. Lovely days
11. 恋の駆け引きだるい
12. 濾過
13. ピッコロ虫
14. ナックルセンス
15. 季節風
16. 凸凹
17. 私は知りたい。
18. 顔ドン
19. 許されたことがある
＜アンコール＞
20. 幸福ミュージック
21. バケモン
22. 朗読
23. とっておき