氣志團×10-FEETリキッド爆笑の「はじめてのチュウ」

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昨日12月14日に東京・LIQUIDROOM ebisuにて、氣志團の結成15周年およびメジャーデビュー10周年を記念した対バンライブシリーズ「極東ロックンロール・ハイスクール」の第29弾「~大きなフィートの木の下で~ 氣志團 vs 10-FEET」が行われた。

歌そっちのけでおにぎりにかぶりつくTAKUMAと、「はじめてのチュウ」を熱唱する綾小路翔(撮影:小川舞)。

歌そっちのけでおにぎりにかぶりつくTAKUMAと、「はじめてのチュウ」を熱唱する綾小路翔(撮影:小川舞)。

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「DxDxD」をパフォーマンス中の氣志團(撮影:小川舞)。

「DxDxD」をパフォーマンス中の氣志團(撮影:小川舞)。

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10-FEETのライブ中はクラウドサーファーが続出する事態に(撮影:小川舞)。

10-FEETのライブ中はクラウドサーファーが続出する事態に(撮影:小川舞)。

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10-FEETメンバーの出で立ちの戸惑いを隠せない綾小路翔(撮影:小川舞)。

10-FEETメンバーの出で立ちの戸惑いを隠せない綾小路翔(撮影:小川舞)。

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全30本にわたる対バンシリーズも、この日でついにセミファイナル。シリーズのクライマックスを盛り上げる推進剤として白羽の矢が立てられたのは、全国ツアー「"その向こうへ" TOUR 2011」真っ最中の10-FEETだ。

会場の暗転とともに「ウォー!」と怒号のような歓声が響き、10-FEETの3人がステージへ。演奏前にもかかわらずoiコールが沸き起こり、オーディエンスの準備は万端といったところ。TAKUMA(Vo, G)は「おっしゃいこか! 騒ごか!」と言い放ち、いきなり「VIBES BY VIBES」を投下する。すると会場の熱気は一瞬で沸点に達し、それに呼応するようにNAOKI(B, Vo)は軽やかにジャンプを繰り出し、KOUICHI(Dr)も激しいリズムを刻む。さらに「RIVER」「hammer ska」といったキラーチューンが畳み掛けられ、場内は蒸し風呂さながらの熱気と湿気で充満した。

しかしバンドの勢いは止まることがなく、さらに加速していく。「ぶっ飛ばしていくから、気い張っていけよ!」というTAKUMAの言葉どおりスピーディなナンバーが連発され、「2%」ではNAOKIの「恵比寿、笑って帰ろうぜ!」とという煽りにクラウドサーファーが舞った。

後半戦に突入する前にTAKUMAは、「氣志團との対バンだから学ランを買いに行こうと思ったんですけど、ごっつ高くて。次回にしようと思ってます。ちなみに学ランはダボダボしたのじゃなくて、真っ直ぐなやつね。氣志團にコーヒー買いに行かされるような感じ」と持ち前の話術で観客を笑わせる。さらにKOUICHIに「何か歌ってよ」と水を向け、氣志團の「One Night Carnival」のワンフレーズをエコー付きで歌わせた。

パンキッシュな「STONE COLD BREAK」「1sec.」で再び熱狂に火をつけたあとは、最後のMCに。TAKUMAは「俺らも結成15年くらいで。15年やってきて最初はコピーとか混ぜながらやってて……」と語り出す。続けて「当時の仲間たちはほとんどバンドを辞めてる。でもそれぞれがんばってて、俺らはまだそいつらと対バンしてるような気分でやってます」「バンドはいつまで続けられるかわからん。だから一瞬一瞬必死でやってます」と熱く語りつつ、過去にハードコアバンドのフロントマンをやっていた仲間が「わくわく動物アニマルパン」を作っているというほのぼのとしたエピソードで爆笑を誘っていた。そしてエモーショナルなボーカルが響くミディアムナンバー「風」と、ラストにふさわしいアッパーな「goes on」を届け「ありがとー!」と叫んで去っていった。

続けて「We are 氣志團!」という綾小路翔(Vo)の威勢のいい言葉から、氣志團のステージがスタート。冒頭の「ゴッド・スピード・ユー!」で早乙女光(Dance & Scream)はシャウトを多めに繰り出し、綾小路もビシっと決まった振りと熱い歌声で、KISSESと10-FEETファンの双方を盛り上げる。

オーディエンスが4つ打ちのビートにあわせて思い思いに踊った「Baby Baby Baby」を経て、綾小路が恒例のオーライのコール&レスポンスを実施。この日もネタ満載の内容に場内は大ウケだった。そして「心のもやもやをここに投げ捨てていけ。全部俺たちが自宅に持ち帰るから!」という宣言から、タオル回しが必須の「DxDxD」になだれ込む。また「恋人」では、綾小路と早乙女のキスが黄色い悲鳴を誘ったかと思えば、早乙女がダンボール製のAIBO風メカドッグに乗り会場をかき回すという飛び道具的演出が続出した。

「平日だというのに、こんなに満員御礼ありがとうございます! これも10-FEETのおかげです。氣志團のモットーは人のふんどしで相撲を取るなので、ブレてません!」と綾小路が観客に改めて挨拶をする。そしてこれまでの「極東ロックンロール・ハイスクール」を振り返り、「全てのアーティストのCDを買いました。研究すればするほどお腹が痛くなって、今十二指腸潰瘍です!」「しかも10-FEETも全然手え抜いてくれないし。みんな疲れてるもん」と苦笑いを浮かべた。

後半戦を盛り上げたのは「俺達には土曜日しかない」「MY WAY」といった、「極東ロックンロール・ハイスクール」ではおなじみのナンバーたち。それに加えて、綾小路曰く“体感枚数200万枚ヒット”の名曲「One Night Carnival」も披露された。黒子2人に支えられた綾小路による華麗なシンバルキックと「おれんとこ来ないか?」という決め台詞を口火に始まった同曲は、ブレイク前までは普段どおり順調に進行。サビで観客による美しい合唱も起きたが、綾小路は少々不満げだ。

「俺たちにはこの曲しかない! ホントにない!!」と叫ぶと、「歌ってくれないとNAOKIくんの家のポストにひどく弱った鳩を2羽入れるぞ。NAOKIくんは『なんやねん!』って言いながら自宅に持ち帰るだろう、すると遠隔操作で1羽がプチっと死ぬ。あんなハードなベースを弾くけどNAOKIくん繊細だから……二度と『京都大作戦』はやれない!」と宣告。「君たちは『River』が聴けなくなるんだ。君たちだけが『泣いたただただ泣いた』だ! 京都の宝を失うんだ」と歌詞を引用しながら脅迫する。観客は「イヤだー!」と口々に言いながら、綾小路のレクチャーを受けサビを大合唱。一体感のある歌声で、なんとかNAOKI宅のポストに鳩2羽が入れられるのを阻止した。

アンコールでは、京都出身のみうらじゅんが手がけたコラボTシャツに着替えて氣志團と10-FEETのメンバーが勢揃いする。しかし10-FEETはジーンズにTシャツを入れ、巨大なリュックサックを背負い、黒ブチメガネ着用というファッションで、口調もどことなく挙動不審という具合だ。予想外の衣装替えに綾小路は「このシリーズ29本目を迎えまして、皆さんいろいろな格好してきましたが、この方向性は初めてです」と笑う。

そして10-FEETの徹底したキャラ設定に氣志團メンバーが戸惑いをみせる中、セッションがスタート。お互いが好きというアニメ「キテレツ大百科」のテーマ曲 「はじめてのチュウ」をまずは10-FEETが英語バージョンで歌い上げ、続いて氣志團が日本語バージョンで熱唱する。こうしてなんともカオティックな空気が漂う中で、「極東ロックンロール・ハイスクール」のセミファイナルは幕引きとなった。

なお対バンシリーズの最終公演は、12月21日に東京・Zepp TokyoにてDJ OZMAを迎えて行われる。因縁だらけの対決はWOWOWでも生中継されるので、視聴環境がある人はお観逃しなく。

氣志團 Presents 極東ロックンロール・ハイスクール

~おれがあいつであいつがおれで~ 氣志團 vs DJ OZMA
2011年12月21日(水)東京都 Zepp Tokyo
OPEN 18:00 / START 19:00

12.21お台場決戦!生中継「氣志團 vs DJ OZMA」
氣志團メイジャーデビュー10周年特番 ~おれがあいつであいつがおれで~

WOWOW 2011年12月21日(水)19:00~

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