「じいちゃんになっても音楽をやりたい」Tani Yuukiが縁の深い横浜でZeppツアーファイナル

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Tani Yuukiのライブツアー「Tani Yuuki Zepp Tour 2023 “多面態”」が6月1日に神奈川・KT Zepp Yokohamaでファイナルを迎えた。

Tani Yuuki(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)

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Tani Yuuki(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)

Tani Yuuki(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)[拡大]

Taniが最新アルバム「多面態」を携え、全国のZepp7会場を回ったこのツアー。「多面態」の収録曲はもちろん、Tani Yuukiの名が世に知れ渡るきっかけとなった「Myra」「W/X/Y」など、まさに彼の多面的な魅力が感じられるセットリストでライブが展開された。

Tani Yuuki(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)

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白い紗幕で覆われたステージを前に、満員の観客がTaniの登場を今か今かと待ち望む。キーボードのサウンドに合わせて紗幕が青やオレンジに染まり、観客の期待感を高めていく中、人差し指を天高く突き上げるTaniのシルエットが浮かび上がる。そして、「行くぞー!」というTaniのパワーみなぎる声と同時に幕が下ろされた。ライブの1曲目を飾ったのは、自身初の単独公演でも冒頭に披露した「生きる偉人たちよ」。Taniは勇ましいリズムに乗せて、ポジティブなメッセージを放った。

「Tani Yuuki Zepp Tour 2023 “多面態”」神奈川・KT Zepp Yokohama公演より。(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)

「Tani Yuuki Zepp Tour 2023 “多面態”」神奈川・KT Zepp Yokohama公演より。(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)[拡大]

神奈川県茅ヶ崎市出身だが、通っていた高校が横浜にあり、会場エリアはほとんど地元だと言うTani。そんな思い入れの深いこの土地で彼は「横浜、準備はできてますかー! 声を聞かせてくださいよ!」とオーディエンスを煽り、「We are free」をドロップ。観客のシンガロングやジャンプで一体感が生まれる中、ポップなエレクトロチューン「Life goes on」では軽やかなステップを踏みながら、楽曲の世界観を全身で表現した。曲が終わると、会場のそこかしこで飛び交う“Taniくんコール”に丁寧にリアクションしていくTani。「Tani Yuukiの音楽が好きな人しかいないってホントですか! 最高の夜にしようぜ。俺たちの出会いに乾杯を」と前置きし、グルーヴ感あふれる「Cheers」のパフォーマンスへと移る。曲中にはTaniと観客の“乾杯コール”が響き渡り、場内が温かなムードに包まれた。流れるようなキーボードの調べをきっかけに披露されたのは、TikTokで人気に火が点いた「Myra」。恋の痛みが表現された切々とした歌声に、オーディエンスはじっくりと耳を傾ける。そんなエモーショナルなムードを増幅させるように「愛言葉」が届けられると、フロアは深い余韻でしんと静まり返った。

Tani Yuuki(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)

Tani Yuuki(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)[拡大]

ここでTaniは「ライブっぽいことしたくないですか。大合唱みたいなのしたくないですか」と提案。制作当時の心境を綴った「何も考えたくないです」をリラックスした様子で伸び伸びと歌い、ファンのシンガロングに思わず顔をほころばせる。さらに、スモークに包まれたステージでラブバラード「マーメイド」、壮大なエールソング「運命」を披露。Taniの表現力豊かなボーカルに胸を打たれたのか、場内から大きな拍手が沸き起こった。ライブが折り返しを過ぎたところでTaniは「皆さんの声が聞けるのはいいね。初めてのワンマンライブのときは声出しが禁止で、皆さんが楽しんでるのかさえわかりませんでした。でも今日はあなたの声が聞こえて、顔が見える。それが何よりもうれしいです」と思いを口に。コロナ禍の葛藤を描いた「もう一度」では、眼前に広がる光景を焼き付けるようにフロアを見渡し、高らかに歌い上げた。ラストスパートに向けて気合いを入れ直したTaniは、ロックチューン「夢喰」「Life is beautiful」で余力を使い果たすようなパフォーマンスを展開。息を切らし険しい表情を浮かべたTaniだったが、ミュージックビデオの再生数が1億回を突破した「W/X/Y」で圧倒的な歌唱力を発揮した。本編を終えたTaniは集まったファンに感謝の言葉を送り、「あなたからもらったものを音楽に変えて届けるのが一番の恩返しなんじゃないかと思います。じいちゃんになっても笑っていたい、音楽をやっていたいです」と決意を表明。笑顔で手を振りながらステージをあとにした。

Tani Yuuki(Photo by Nozomu Tomita, Kiyoaki Sasahara)

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アンコールを求める声を受けて、Taniはタンバリンを鳴らしながらステージに再登場。「終わっちゃうよー、無理ー」と寂しげな表情を浮かべながらも、高揚感あふれる「ワンダーランド」をはつらつとパフォーマンスした。最新アルバムの表題曲「多面態」ではダイナミックな歌声とパワフルなアンサンブルが轟き、会場には色とりどりのテープが舞う。キャノン砲が放たれステージは幕引きかに思われたが、ダブルアンコールを求めるオーディエンスの声は大きくなるばかり。舞台に戻ってきたTaniはファンとの再会を願うように「おかえり」を歌い、深々と頭を下げて舞台を去った。Zeppツアーを終えたTaniは新曲「械物」を6月28日に配信し、7月26日に期間生産限定のCDとしてリリース。11月から12月にかけてはキャリア初のホールツアー「Tani Yuuki Hall Tour 2023 "kotodama"」を行う。

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「Tani Yuuki Zepp Tour 2023 “多面態”」2023年6月1日 KT Zepp Yokohama セットリスト

01. 生きる偉人たちよ
02. We are free
03. Night Butterfly
04. Life goes on
05. Cheers
06. Myra
07. 愛言葉
08. 燦々たるや
09. 何も考えたくないです
10. マーメイド
11. 運命
12. もう一度
13. Unreachable love song
14. 夢喰
15. Life is beautiful
16. W/X/Y
<アンコール>
17. ワンダーランド
18. 多面態
<ダブルアンコール>
19. おかえり

Tani Yuuki Hall Tour 2023 "kotodama"

2023年11月3日(金・祝)東京都 東京国際フォーラム ホールA
2023年11月10日(金)福岡県 福岡サンパレス
2023年11月23日(木・祝)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
2023年12月1日(金)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
2023年12月8日(金)宮城県 仙台サンプラザホール
2023年12月13日(水)北海道 カナモトホール(札幌市民ホール)
2023年12月22日(金)大阪府 フェニーチェ堺

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