この東京公演ではコロナ禍で制限されていた観客の声出しが条件付きで解禁に。歓声とシンガロングが復活するという追い風を受け、[Alexandros]の本領が思い切り発揮されたライブとなった。
「Aleatoric」で幕を開けたライブは、2曲目の「Adventure」で「トーキョー!」と咆哮した川上洋平(Vo, G)が客席に向かってマイクを掲げ、早くもオーディエンスの熱気が最高潮に。この熱気に後押しされるように、バンドの演奏もどんどん熱を高めていく。「最高の夜になってます!」とうれしそうな川上は、「我々の先輩の曲をやってもいいですか?」とおもむろにメンバーとセッションを始める。AC/DC「Back in Black」、レニー・クラヴィッツ「Rock and Roll Is Dead」、GUNS N' ROSES「Paradise City」といった彼らの音楽ルーツを感じさせるカバーでは、白井眞輝(G)が次々と名ギタリストを憑依させて弾き倒し、終始生き生きと楽しそうな表情を浮かべていた。
「あまりにも素敵な夜だから」では曲の途中で「もっと近づいてもいいですか?」という川上の言葉を合図に、4人が花道の先のセンターステージに移動。曲を終えると川上は「東京、ただいま! 声を出せるようになった皆さん、おかえり!」と挨拶し、大きな拍手を受けた。
その後も磯部寛之(B, Cho)とリアド偉武(Dr)の濃密なセッションから始まった「Wanna Get Out」や、大きなシンガロングが巻き起こった「Claw」、「出だしから歌ってほしい」と川上が観客にリクエストした「Rock The World」などを次々と披露。客席からの大合唱に川上も「愛してるぜ、東京!」と笑顔を見せた。
クライマックスでは「Girl A」「we are still kids & stray cats」といった軽快なナンバーや、エモーショナルな「Your Song」「awkward」をシームレスに投下。「みんなと一緒に歌うために作った」という、現体制最初の楽曲「閃光」が届けられると、客席からは「オーオーオー」というコーラスが発生し、会場は大きな一体感に包まれた。
アンコールでは川上が会場近くの代々木公園で路上ライブを行なっていた時代を振り返り、こうして満員の観客の前でライブができている喜びと感謝の気持ちを込めて「Philosophy」を演奏。さらにそこから4人はヒットナンバー「ワタリドリ」「Starrrrrrr」を畳みかけ、最後に「untitled」を名残惜しそうに披露してライブの幕を閉じた。
なおこのライブの模様はWOWOWオンデマンドにて、明日12月12日までアーカイブ映像が視聴できる。
[Alexandros]「But wait. Arena? 2022 supported by Panasonic」2022年12月8日 国立代々木競技場第一体育館公演 セットリスト
01. Aleatoric
02. Adventure
03. Baby's Alright
04. Waitress, Waitress!
05. 無心拍数
06. クラッシュ
07. あまりにも素敵な夜だから
08. SNOW SOUND
09. Kick&Spin
10. どーでもいいから
11. kaiju
12. Wanna Get Out
13. Claw
14. Waterdrop
15. 日々、織々
16. Rock The World
17. ムーンソング
18. 明日、また
19. Girl A
20. we are still kids & stray cats
21. Your Song
22. awkward
23. 閃光
<アンコール>
24. 空と青
25. Philosophy
26. ワタリドリ
27. Starrrrrrr
28. untitled
J_ROCKNews @J_ROCKNews
[Alexandros]、歓声とシンガロングが帰ってきた代々木ツアーファイナル https://t.co/j8T8zlncsH