DUSTCELLが憧れの地・Zepp Tokyoに、新曲も披露された3rdワンマン

DUSTCELLのワンマンライブ「DUSTCELL 3rd ONE-MAN LIVE『自白』」が11月11日に東京・Zepp Tokyoで開催された。

昨年11月に開催された「2nd ONE-MAN LIVE『HOWL』」以来、約1年ぶり3度目のワンマンライブとなるこの公演。これまで無観客の東京・WWWや、東京・LIQUIDROOMでライブを行ってきた彼らだが、今回は会場のキャパシティや動員数が大幅に増加した、憧れの地・Zepp Tokyoでパフォーマンスを届けた。

アニメーションが映し出されたLEDパネルの向こう側に立ったEMAとMisumiは、「DERO」でライブをスタート。ドープなトラックにアイロニカルな言葉が乗り、会場が鮮烈なレーザーの光に包まれると、大入りのZepp TokyoにDUSTCELLの世界感がたちまち広がる。「TOUBOU」「火焔」と攻撃的なナンバーを続けて披露したのちに、EMAはロゴの浮かび上がるLEDパネルの後ろから「1年ぶりのライブです。皆さん元気ですか？」と挨拶。Misumiも「楽しんでってくれ！」と叫ぶように観客を煽り、会場の空気を盛り上げた。

その後2人は、日本的な神秘を曲にした「izqnqi」や内省的なラップが聴く者の胸を刺す「INSIDE」など、最新アルバム「自白」の収録曲を中心に据えたセットリストでライブを進行。新型コロナウイルス感染拡大防止のため声を出すことができない観客は、ときにハンドクラップをしたり、ときに腕を激しく振り上げたりと、全身を使ってLEDパネルの向こうにいる2人に各々の興奮を届ける。またライブの中盤では、事前にTwitterで告知されていた、2人による私物プレゼントの当選発表も行われた。

続けて「albino」「bibouroku」と、EMAのボーカルをフィーチャーしたローテンポの楽曲2曲が披露され、儚くも麗しい歌声に観客は酔いしれる。また今回のライブでは、大胆な構成が耳を引く新曲「漂泊者」も歌われ、DUSTCELLの最新のモードが提示された。Misumiが声を枯らしながらも「Zepp Tokyo！」と叫ぶと、その声に答えるようにフロアには無数の腕が高く掲げられる。さらにアップテンポなナンバー「アネモネ」がプレイされると観客は大きく飛び跳ね、フロアは波打つような熱狂に包まれた。その後EMAは、あがる息を押さえながら「次が最後の曲になります」と宣言し、耳をつんざくようなシャウトに続けて「STIGMA」を披露し、ステージを去った。

しばし観客の拍手が続いたのちに、インスト曲「白雨」でアンコールの幕が上がると、2人は「命の行方」をパフォーマンス。「音楽が唯一の救いだった」と表現へのまっすぐな思いをメロディアスな楽曲に乗せて届ける。演奏後Misumiは「Zepp Tokyoに立つことが夢で。今日はめちゃくちゃ楽しかったです。来てくれてありがとう」と念願のZepp Tokyo公演が叶った喜びを滲ませる。最後に2人はアルバム「自白」のラストを飾るナンバー「独白」を披露し、ライブを締めくくった。終演後には、2022年4月に東名阪ツアー「DUSTCELL TOUR 2022」が開催されるとの情報がLEDパネルに映し出され、会場は祝福と歓喜の拍手に包まれた。