TOMOOと観客が共有した宝、1人ひとりの心の奥底を照らしたホールツアー閉幕

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TOMOOのホールツアー「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」の最終公演が2月28日に東京・東京国際フォーラム ホールAにて開催された。

TOMOO(Photo by Kana Tarumi.)

TOMOO(Photo by Kana Tarumi.) [高画質で見る]

大衆的なポップネスに満ちたメジャー1stアルバム「TWO MOON」とは毛色の異なる、清閑かつパーソナルなアルバム「DEAR MYSTERIES」を昨年11月にリリースしたTOMOO。同作を携えて行ったこのホールツアーでは、アルバム曲を中心に20曲以上を披露し、コントラストの効いたアルバムの世界を大勢の観客と共有した。

TOMOOはグランドピアノの前に着くと、「DEAR MYSTERIES」の最終曲「高台」でライブをスタート。荘厳な音色とTOMOOならではの中低域の効いた歌声が広大なホールの空気を繊細に揺らし、観客1人ひとりへ届いていく。歌詞とリンクした薄紫の照明が徐々に明度を増し、夜が白んでいくようにじっくりとライブの幕が上がった。その後TOMOOは時にアップライトピアノを、時にタンバリンを奏でながら「What's Up?」「あわいに」などを歌唱。優雅さを持ちながら確かな肉体性を宿したアンサンブルとともに、オーディエンスの体をほのかに揺らしていった。

「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」東京公演の様子。(Photo by Kana Tarumi.)

「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」東京公演の様子。(Photo by Kana Tarumi.) [高画質で見る]

MCでTOMOOは「無事ツアーファイナルを迎えられて、そしてみんなの顔が見れてうれしいです。ありがとうございます」と挨拶。そして「今日は『DEAR MYSTERIES』の曲とその仲間たちと言えるような曲をじっくり届けていきたいと思います。願わくば1人ひとりの奥のほうにある宝箱をグッと開いて、キラッと光る時間になったらうれしいなって思ってます」と、ライブへの思いを語った。続けて彼女は「コントラスト」「Grapefruit Moon」からピアノの弾き語りで「雨粒をつけたまま」を披露し、その言葉通り心の奥深くへとゆっくり潜り込むように歌声を紡いだ。

TOMOO(Photo by Kana Tarumi.)

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哲学的なテーマと身近な食べ物のフォルムを接続した楽曲「餃子」では、音源における二胡の音色がチェロにより妖しく鳴らされ、ラストにはTOMOOが打ち鳴らすドラの音が会場中に禍々しくこだまする。続く「ナイトウォーク」で彼女は、それまでとはひと味異なるアグレッシブかつエッジィな演奏を炸裂させ、パフォーマンスが終わるやいなや「楽しいですねえ」と率直な感想をこぼした。その後「スーパースター」で跳ねるようなピアノの音色と伸びやかな歌声を届け、「オセロ」「Super Ball」と代表的なナンバーへ。新旧の楽曲を織り交ぜながらも1つの世界観が構築され、オーディエンスは体を動かしたりじっと聞き入ったりしながら、TOMOOが作り出す音の世界を心ゆくまま堪能した。

ドラを鳴らすTOMOO。(Photo by Kana Tarumi.)

ドラを鳴らすTOMOO。(Photo by Kana Tarumi.) [高画質で見る]

怒涛のパフォーマンスで熱に浮かされた会場の空気をクールダウンさせるように、TOMOOは「エンドレス」を皮切りに落ち着いたトーンの楽曲を連続で演奏。自身の魅力の1つであるポップさとはまた異なる、陰りのある感傷的な世界へと観客を誘っていく。「エンドレス」での切なくも柔らかなボーカル、「Cinderella」でのチェロの幽玄なサウンド、「Lip Noise」での胸を締め付けるような哀切な歌声。そのどれもが聴き手の心の奥深くを鮮やかに照らし出す。「ハックルベリー・フレンド」のゆったりしたパフォーマンスが観客を郷愁に浸したあとで、「Ginger」でライブのムードは再びにぎやかに。ラストには「Present」がカラフルなライティングの中で演奏され、会場中がチアフルな空気をシェアする大団円でライブが締めくくられた。

「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」東京公演の様子。(Photo by Kana Tarumi.)

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「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」東京公演の様子。(Photo by Kana Tarumi.)

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それでもアンコールを求める拍手は鳴り止まず、TOMOOたちは再度ステージへ。「Lullaby to my summer」で優美な歌を聴かせてライブを再開する。そして最新曲「ソナーレ」を奏で、流れるような麗しいサウンドでオーディエンスを酔いしれさせた。その後TOMOOは「宝箱は開きましたか?」と観客に問いかけ、「共有できない宝が自分の内側にあるとともに、人と人の間にしか残せない宝があると思うんですよね。だからすごく幸せなことをさせてもらってるなと思います。きっとこの『DEAR MYSTERIES』ツアーも宝物になるんだろうなって思います。ありがとう」と胸の内を言葉にした。そんな彼女が「ゆるっと、ポカッと帰ってほしい」という思いからラストナンバーとして選んだのはサマーチューン「LUCKY」。ゆったりとした朗らかなサウンドと歌声に会場が満たされ、ライブは温かな空気で閉幕した。

「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」東京公演の様子。(Photo by Kana Tarumi.)

「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」東京公演の様子。(Photo by Kana Tarumi.) [高画質で見る]

なお終演後にはTOMOO初のアリーナツアー「TOMOO Arena Tour 2026」の開催が発表された。11月18、19日に神奈川・ぴあアリーナMM、23日に大阪・大阪城ホールにてライブが行われる。TOMOOの公式ファンクラブでは、3月15日までチケットの先行抽選予約を受付中。

セットリスト

「TOMOO HALL TOUR 2025-2026 "DEAR MYSTERIES"」2026年2月28日 東京国際フォーラム ホールA

01. 高台
02. What's Up?
03. あわいに
04. 酔ひもせす
05. 夢はさめても
06. コントラスト
07. Grapefruit Moon
08. 雨粒をつけたまま
09. ベーコンエピ
10. 餃子
11. ナイトウォーク
12. スーパースター
13. オセロ
14. Super Ball
15. エンドレス
16. Cinderella
17. Lip Noise
18. ハックルベリー・フレンド
19. Ginger
20. Present
<アンコール>
21. Lullaby to my summer
22. ソナーレ
23. LUCKY

公演情報

TOMOO Arena Tour 2026

2026年11月18日(水)神奈川県 ぴあアリーナMM
2026年11月19日(木)神奈川県 ぴあアリーナMM
2026年11月23日(月・祝)大阪府 大阪城ホール

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Rayhan Sorder | ETHGas ⛽ @sorder103

@natalie_mu 「TOMOOのライブ、毎回心に響きます…!素敵なレポートありがとう」

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