2月27日は彼らが10年前に東京・UNITで初ライブを行った記念すべき日。10年後の同じ日に行われた先日の公演で4人は、初ライブで披露した楽曲を含むセットリストをもとに2時間強におよぶパフォーマンスを披露した。初ライブの映像などを交えたオープニングムービーの上映を経て、ステージを覆う白幕に「BEGINNING」の文字が投影される。続いて4人のシルエットが浮かび、日向秀和(B)と大喜多崇規(Dr)が重厚なグルーヴを生み出す「Bog」でライブの幕が上がった。
最初のブロックで披露されたのは、複雑なアンサンブルを4人が息を合わせながら奏でる「Moving In Slow-Motion」や、生形真一(G)の歪んだギターの音色が響く「Rendaman」といった攻撃的なナンバー。十分に会場が温まった頃、村松拓(Vo, G)が「よく来たね。(結成)10周年を去年いっぱい祝ってもらって、今日は『BEGINNING』、始まりの日」と語り、懐古的なムードのライブにするつもりはないことを宣言した。
サビでオーディエンスが大合唱を繰り広げた「YOUTH City」、日向のメロディアスなベースが光った「Brotherhood」など明るいトーンの楽曲で場内の熱気を煽ったのち、4人は「Pride」を皮切りにナッシングスのディープな一面をあらわにする楽曲を中心にプレイ。リバーブがかかった村松の歌声と、生形の繊細なギターの旋律が幻想的な景色を描き出す「シナプスの砂浜」や、村松と生形が穏やかなハーモニーを聴かせる「青の雫」でオーディエンスを惹き付けた。
大喜多が刻む四つ打ちのリズムがダンサブルなムードを作り出した「きらめきの花」では、オーディエンスが一斉に手を揺らしフロアが一体となる瞬間も。その景色を前に村松は「いい顔してるよみんな。最高!」と笑顔で叫んだ。続くMCで彼は息を弾ませながら10年前の初ライブを振り返り、「『BEGINNING』の理由……この日、もう一度初期衝動を持って、みんなの前に立ちたかったのが本音です」「まだまだ先に進んでいきたい。今日、全身全霊をぶつけて、新しいスタートを切りたい」とライブのコンセプトを説明。そして、1stアルバム「PARALLEL LIVES」の1曲目に収録されている「Isolation」を投下した。
「Out of Control」「Idols」「Shimmer Song」といったライブの定番曲でひと盛り上がりしたあと、村松が「最高の夜をありがとう。いつまでもみんなと戯れていきたいです」と観客に感謝の思いを伝える。そして4人はストレートなアレンジと盤石なバンドサウンドが特徴の「Same Circle」を本編のラストナンバーとして届けた。
アンコールの幕開けを飾ったのは、1stアルバムの収録曲である「Sleepless Youth」。村松は同曲をもって10年前の初ライブでも披露した7曲すべてを演奏したことを告げたのち、「昔の曲やってもスタートって言えないじゃん? ……あるのよ。5月にシングル出します。今日のみんなとの出会いを曲に込めて『BEGINNING』にしました。11年目の新しい一歩突き進んでいきます」と、各メンバーのソロプレイをふんだんに盛り込んだ新曲をパフォーマンスした。村松が「心から愛してるよ。サンキュー」という言葉を残して去ったあとも拍手は止まず、4人はダブルアンコールに応えることに。バンドの未来を示すように「In Future」を貫禄たっぷりに奏で、この日のライブをクライマックスに導いた。
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Nothing's Carved In Stone「SPECIAL ONE-MAN LIVE "BEGINNING"」2019年2月27日 チームスマイル・豊洲PIT セットリスト
01. Bog
02. Spirit Inspiration
03. Moving In Slow-Motion
04. Rendaman
05. Cold Reason
06. YOUTH City
07. Brotherhood
08. Silent Shades
09. Pride
10. Diachronic
11. シナプスの砂浜
12. 青の雫
13. Milestone
14. きらめきの花
15. Isolation
16. Like a Shooting Star
17. Out of Control
18. Idols
19. Shimmer Song
20. Same Circle
<アンコール>
21. Sleepless Youth
22. BEGINNING
<ダブルアンコール>
23. In Future
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