音楽ナタリー - 最新音楽ニュース

ニューカマーから相対性理論まで16組が熱演、福岡「CIRCLE」初日

717

相対性理論 (撮影:みらい制作)

相対性理論 (撮影:みらい制作)

5月12、13日に福岡・海の中道海浜公園 野外劇場でライブイベント「CIRCLE '18」が開催された。ここでは12日公演の様子をレポートする。

5月の恒例野外イベントとして福岡の音楽ファンたちにおなじみの「CIRCLE」。今回は2016年ぶりに2デイズで実施され、2日間で計27組のアーティストたちが出演した。ステージはCIRCLE STAGEとKOAGARI STAGEの2ステージ制。アーティストは交互に熱演を繰り広げていった。またDJブースには川辺ヒロシとサイトウ“JxJx”ジュン(YOUR SONG IS GOOD)からなるDISCO MAKAPU’Uやカクバリズムの角張渉社長、常盤響などが登場。それぞれの個性が光る選曲とパフォーマンスでライブの合間を盛り上げていた。さらにフードエリアには主催者のこだわりを感じさせる飲食店が軒を連ね、終始天候にも恵まれた12日の来場者を楽しませていた。

MADE IN HEPBURN / CHAI / never young beach / DJみそしるとMCごはん

オープニングアクトとしてKOAGARI STAGEに登場したのは、出演者募集企画「来たれ! ニューカマー!」を勝ち抜いた福岡在住の6人組、MADE IN HEPBURN。彼らはコシのあるビートを前面に押し出しながら、オーディエンスにビールを振る舞い乾杯を促すなどニューカマーとは思えない堂々としたパフォーマンスで3曲を披露。スタイリッシュなメロウソウルでバンドの魅力をアピールした。「CIRCLE」初登場となったCHAIがステージに登場する頃には、KOAGARI STAGEエリアにはびっしりのオーディエンスが詰めかけた。4人は、コミカルな「自己紹介」などファンにおなじみのステージングを気負うことなく展開し、キュートな“CHAIワールド”を見せつけていた。CIRCLE STAGEのトップバッターとなったnever young beachは「どうでもいいけど」でさわやかにライブをスタート。オーディエンスは心地よさそうに体を揺らしながら、ネバヤンの届けた11曲を満喫していた。1人KOAGARI STAGEに登場したDJみそしるとMCごはんは、しゃもじを手にしてパフォーマンス。歌詞を失念してしまうアクシデントすらも味方に付け、持ち前の緩やかな雰囲気で初の「CIRCLE」にほっこりとした雰囲気を作り上げた。

cero / グッドラックヘイワ / ペトロールズ / Yogee New Waves

2014年に初出演を果たして以来すっかり「CIRCLE」常連組となったceroは、「Modern Steps」「魚の骨 鳥の羽根」という5月16日発売の最新アルバム「POLY LIFE MULTI SOUL」と同じ曲順でライブをスタートさせてバンドの現在を伝えていく。それから「Summer Soul」「Orphans」など代表曲を織り交ぜたセットリストを披露し、狂騒とでも言うべき時間帯を生み出した。午後の野外を涼やかなものにしたのはグッドラックヘイワ。「ペトロールズには間に合いますから、聴いていってくださいね」と控えめな挨拶のあと、伊藤大地(Dr)と野村卓史(Key)の2人はグルーヴィな演奏を展開していった。中盤の「てくてく様」「ムッシュミヤタケ」ではフルート担当で曽我大穂をゲスト出演させるなど、特別な演出でも観客を喜ばせていた。2016年からの3回連続で出演しており、CIRCLE STAGEでの演奏は2年連続となったペトロールズは、長岡亮介(Vo, G)のマイペースなMCと抜群の演奏力からなるアンサンブルを存分に見せつけ、「表現」「Talassa」「KA・MO・NE」など全9曲でバンドの魅力を伝えていた。2年連続でKOAGARI STAGE前にめいっぱいのオーディエンスを集めたYogee New Wavesは、「Fantasic Show」から計6曲のパフォーマンスで観客を魅了。人気と実力をしっかりとアピールしていた。

矢野顕子 / YOUR SONG IS GOOD / 相対性理論

2013年以来の「CIRCLE」出演となった矢野顕子は、1曲目に名曲「春咲小紅」をセレクト。さらに大貫妙子の「横顔」やフジファブリックの「Bye Bye」のカバーを届けるなど、矢野はグランドピアノ1台で多彩な楽曲を繰り出してく。終盤には「ラーメンたべたい」「ひとつだけ」など人気曲を惜しみなく披露して、観客の大きな歓声を浴びた。YOUR SONG IS GOODの出演時は、KOAGARI STAGEがダンスフロアへと変貌。大所帯ならではの強靭なグルーヴを生かし、ステージ前に詰めかけたオーディエンスを踊らせていた。初日のラストを務めたのは相対性理論。暗闇の中で照明が灯り、ステージ上にやくしまるえつこ(Vo, G, Dimtakt)、永井聖一(G)、吉田匡(B)、山口元輝(Dr)の姿が現れると、会場には一気に緊張感が漂っていく。やくしまるがオリジナル楽器のDimtaktを振り上げて「ウルトラソーダ」で幕を開けた彼らのライブは、やくしまるの歌声やエフェクティブなギターサウンド、そしてバックスクリーンに投影された映像演出が組み合わさる幻想的なものとなり、すべての演出が相まって夜の野外が美しく彩られていった。やくしまるもギターを手にした「キッズ・ノーリターン」で一気に観客を引き込んだあとは、「わからんちんども、とっちめちん」とアニメ「一休さん」の主題歌をモチーフにしたと思しき独特なMCでもオーディエンスを楽しませた。「弁天様はスピリチュア」「天地創造SOS」「四角革命」「気になるあの娘」「とあるAround」や、やくしまるが作詞と共同プロデュースを手がけたMONDO GROSSOの楽曲でセルフカバー音源も発表された「惑星タントラ」、そして本編のフィナーレを飾った「FLASHBACK」の計9曲が届けられる幅広い内容で、観客は終始“相対性ワールド”を楽しんだ様子。さらにアンコールで「LOVEずっきゅん」のイントロが奏でられると場内はこの日一番の大盛り上がりを見せた。最後にイベント初日のハイライトを作り出したバンドは演奏を終えると、観客の大喝采を背に静かにステージをあとにしていた。

※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

写真提供:CIRCLE

音楽ナタリーをフォロー