ももクロ、8年在籍した有安杏果が笑顔で卒業&10周年に向けて4人の新体制スタート

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ももいろクローバーZが本日1月21日に千葉・幕張メッセ国際展示場 9~11ホールにてワンマンライブ「ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~」を開催。この公演をもってメンバーカラー緑担当の有安杏果がグループを卒業した。

ももいろクローバーZ(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

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有安は1月15日にももクロを卒業することを報告。その後、5人そろって多数のメディアに出演し、世間の話題を集めた。急遽アナウンスされた今回のワンマンライブが5人体制でのラストライブになることもあって、チケットは即完売。この状況を考慮して、ライブの模様がAbemaTVで生中継されたほか、隣接会場である幕張イベントホールではライブビューイングが実施された。

ももいろクローバーZ(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

ももいろクローバーZ(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

オープニングSE「overture ~ももいろクローバーZ参上!!~」で幕を開けたこの日の公演。モノノフ(※ももクロファンの総称)がカラフルなペンライトを振り、「れに! 夏菜子! 杏果! 詩織! あーりん! 行くぜももいろクローバー!」と勇ましいコールが場内に響きわたる。そしてももクロの5人がステージへと姿を現し、2011年の早見あかり脱退後に初めて発表した楽曲「Z伝説 ~終わりなき革命~」を1曲目に披露。フロアからは笑顔でパフォーマンスを展開する5人に盛大な歓声が沸き起こり、有安がメインパートを務める「ゴリラパンチ」では会場全体に「ウッホウッホ」コールが巻き起こった。

「仮想ディストピア」まで4曲をパワフルに歌い踊った彼女たちは、5曲目にバラード「白い風」を披露し、情感豊かな歌声がフロアいっぱいに広がった。MCではまず百田が「先週ですね、有安が卒業を発表して1週間という短い間だったんですけど、皆さんに伝えさせていただいて、今日はこんなにたくさん集まってくれました」と話し、有安は「今日は精一杯、歌とダンスで思いを伝えたいと思います。最後までよろしくお願いします!」と元気に挨拶。そして5人がそれぞれいつも通りの自己紹介を行った。その後、ももクロはトロッコに乗って「行く春来る春」「ツヨクツヨク」と明るいナンバーを歌唱。フロア後方のファンの近くまで移動して笑顔を見せていた。5人はメインステージに舞い戻り、「words of the mind -brand new journey-」「BLAST!」をクールに届け、 キラーチューン「行くぜっ!怪盗少女」で場内を熱狂の渦へと包み込んだ。

「ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~」の様子。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

「ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~」の様子。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

またライブ後半、「灰とダイヤモンド」のあとの「走れ!」では、イントロが流れると同時に泣き出すファンが多数いたが、前向きなメッセージが込められた同曲を歌う5人に向けて、ペンライトを大きく振りながら大声で歓声を送っていた。

有安杏果と高城れに。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

有安杏果と高城れに。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

5人の担当カラーをモチーフにした歌詞の「モノクロデッサン」が届けられたあと、百田が「私たちから杏果に向けて、一言ずつメッセージを贈りたいと思います」と話してそれぞれが有安と向き合った。まず高城が「まとまりがなくなってしまうけど言わせてください」と涙を流しながら語り始め、「(有安の卒業を)聞いたとき、心の底からバカヤローって思いました。何度も考え直してくれないかなって言っちゃったし、しつこくなっちゃったかもしれない。でも杏果にすごく感謝しなくちゃいけないことがあって。まず杏果が加入してきたときに、『ダンスがうまく踊れない』って話したら、私に『こうしたほうがいいんじゃない?』って言ってくれたり、私は緊張しいだから、そんなときは手を握ってくれたり。私が骨折したときも私がライブで面白いことをしなきゃいけないのに、私が出られなかったときは杏果がそれをしてくれたり。骨折の手術のときも連絡をくれたし、誕生日でもソロコンでも何かあるといつもメッセージをくれて。すごくすっごく支えになってました。これから先どうなっちゃうのって。でも杏果は杏果、私たち4人はこれから4人で進んでいくって決めました。今まで杏果と5人で、そしてモノノフさんたちと作ってきたももクロを糧にして、4人で今まで見られなかった景色や、もっともっと大きなことをやっていきたいです。そして8年間が杏果にとって宝物であったらうれしいです。お疲れさま」と思いを有安に伝え、2人は抱き合った。

抱き合う佐々木彩夏と有安杏果。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

抱き合う佐々木彩夏と有安杏果。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

佐々木は「8年間、まずはお疲れさまでした。杏果との思い出を振り返ると、入ってきたときが一番印象的で。私も途中から入った組なんだけど、入ったときにみんながすごく優しくしてくれたから、新メンバーが入るときは私が先導して優しくしようと思ってたら、すごい子役が入ってきて。『あの有安杏果だ』って感じだったから、ダンスも歌も私が教えることなんてなんもなくて。でも、私がももクロに入って戸惑ったこととかがあったから、ちょっとだけでも一緒にいれたらいいなって思ってやってきたつもりです」と伝えてから涙をぬぐった。続けて「これから杏果もいろいろあると思うけど、『ももクロを辞めてよかった』って思えるくらい、幸せになってほしい。私たちは『あのとき辞めなきゃよかった』って思ってもらえるくらい、がんばります。杏果がいなくなるのは寂しいし、車の中で隣に座る人もいなくなっちゃうし、写真撮るときも隣がいなくなっちゃうし。これから4人のももクロになるけど、ここに杏果がいたんだなってことがわかるようにこれからもがんばります。8年間お疲れさまでした。今まで隣にいてくれてありがとう」と杏果に寄り添って感謝を伝えた。

玉井は「8年間ありがとう。もう8年経ったのかって。杏果が加入したときのことを昨日のことのように思い出します。髪の毛がサラサラな子だなって最初に思ってました。私と一緒でちびっこい2人だったけど、今じゃ一番背の高さが離れて。杏果と私は血液型も一緒だけど、性格とかタイプは正反対で。ブログをちゃんと更新する人、しない人。勉強をちゃんとする人、しない人って。杏果を見て、ひっそりといいなあとか思うこともあったし、ももクロの中でもよきライバルみたいな存在でした。杏果と私たちはこれから別々に歩いて行くけど、これまで一緒に歩いてきたことは紛れもない事実です。忘れないでほしい。これから4人でがんばっていくけど、杏果が得意のネットサーフィンをしなくても私たちが何をしているかわかるように、見守ってもらえるようにがんばります」と話した。

有安杏果にメッセージを送る百田夏菜子。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

有安杏果にメッセージを送る百田夏菜子。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

最後に百田は「8年間お疲れさまでした」と優しく語りかけ、「杏果とは口内炎の薬の情報を交換していて。最近渡したプレゼントも口内炎の薬でね(笑)。これからも口内炎の薬を見つけたら連絡したいと思います」と有安やメンバー、ファンを笑わせた。一息置いてから「本当に4人になるって想像ができなくて。でも杏果が伝えてくれたときに本当に、『ああ、もう杏果の中で決まっているんだな』ってすごく伝わりました。でも、最初はどうしても飲み込めない自分がいて、どうしたらいいのかなっていっぱい考えました。でも杏果がいっぱい悩んで、1人でたくさん苦しんで決めた道を、私たちは応援してあげるのが一番じゃないかなって……思いました」と有安への思いを語っていった。

抱き合う百田夏菜子と有安杏果。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

抱き合う百田夏菜子と有安杏果。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

百田は有安に微笑みかけながら伝え続けていたが、途中で涙を浮かべて「あまりにも真っ直ぐ過ぎてて伝えることができなかったんだけど、本当は……10周年は、5人で迎えたかったです」と素直な思いをぶつける。その言葉に声を出してファンが泣いている中、百田は涙をこらえて再び笑顔を見せ、「10周年を5人で迎えられると思っちゃっている自分がいたけど、『ああ、叶わない夢もあるんだな』って。これから別々の道を歩いて、お互いさ、それぞれが新しい道で見つけた夢を叶えていけるように私たちも応援したし、自分たちもがんばりたいなって思ってます。たくさんのモノノフさんと私たちメンバーの思いを今日はいっぱい受け取って、笑顔で新しい道に進んでください。今まで本当にありがとう」と述べると、場内からは温かい拍手が送られた。

ファンに最後の挨拶をする有安杏果。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

ファンに最後の挨拶をする有安杏果。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

その後、「私たち4人から1曲、プレゼントしたいなと思います」という百田の言葉に、有安は「ウソ? 聞いてないよ?」と驚く。センターに立つ有安の両サイドに立った4人は、「新しい青空へ」と題した楽曲を披露。青い照明がステージの周りを照らす中、4人が気持ちを込めて有安に歌を捧げ、高城が感情を抑えきれずに大泣きしてしまう場面もあったが、最後は百田、玉井、佐々木、高城が1人ずつ「ありがとう」と歌い、「さよなら」と笑顔で別れを告げた。有安は4人から花束を受け取り、「5人から4人に変わるからすごく迷惑をかけたなって思うけど、私のために曲を用意してくれてありがとう」とコメント。そしてメンバーそれぞれに「最初にまず、れに、夏菜子、しおりん、あーりん、本当にありがとう。あーりんにはいつでもどこでもアイドルでいることを教わりました、ありがとう。しおりんは本当にどんなときでもすごく冷静に周りを見られる優しさを見せてくれたし、いつの間にかすごく強い大人になっていてびっくりしました。ありがとう。夏菜子には責任感を教えてもらいました。すごく背中が頼もしかったです、ありがとう。れにには自分がどんなに苦しくてつらくても、相手のことを思いやれるあったかい優しさを教えてもらいました。たくさん助けてくれてありがとう」と感謝の言葉を贈った。

ももいろクローバーZ(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

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有安はさらに「れに、夏菜子、しおりん、あーりんがいて本当によかったなって思います。ありがとう。さっき夏菜子が言っていた、私も10周年は5人で迎えられると思ってました。でもね、これは4人のこれからのためにこうするしかなかったから」と発言。さらに「ももクロは“奇跡の5人”って言われることがあるけど、私は実はあんまりそうは思ったことがなくて。この4人とモノノフさんでももクロだと思っています。だからファンの皆さん、10周年も20周年もこの先もこの4人のことをよろしくお願いします」と思いの丈を述べた。そして「スタッフさん、今日もこのステージを作ってくれて本当にありがとうございます。ファンの皆さん、いつでもどんなときでも、優しく、熱く、応援してくれたみんながいたからこの8年間やってこれました。幸せなアイドル生活8年間を本当にありがとうございました」と伝え、頭を下げた。「私はこの8年間、やり切ったと思っているので後悔はないです。なので、みんなに自慢できるくらい幸せになりたいと思います。本当に突然の発表なのに私のワガママを受け入れてくれて。そして8年間一緒に歩いてきたみんなが『お疲れさま』って言ってくれて……本当にありがとうございました! これからも4人のことをよろしくお願いします!」と元気に話し、花束を手にステージ後方の階段を登っていく。有安は「本当に8年間ありがとうございました!」と最後に叫び、ステージを去っていった。

ももいろクローバーZと松崎しげる。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

ももいろクローバーZと松崎しげる。(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

ステージには4人が立ち、百田は「杏果がステージを降りた今、ここからはももいろクローバーZは4人で活動していきます。まだやっぱり戸惑いもありますが、4人でもたくさんの人に笑顔を届けられるようなグループでいたいなと思います。私たち4人にはその覚悟があるもんね」と話して佐々木、玉井、高城と目を合わせた。そこで突然、松崎しげるの「愛のメモリー」のイントロが流れ、会場はどよめきに包まれた。そして松崎がももクロのいるステージに登場し、新たな発表を行った。

松崎は「愛のメモリー」に乗せて、「新しいストーリーが今から始まる 4人となったももクロが迎える節目の10周年 メモリアルにちょうどいい会場を押さえたよ その場所を今教えるよ」と歌唱。そして5月23日にももクロの東京・東京ドーム公演が決定したことを告知した。メンバーは驚きと感動と喜びが入り混じった表情を見せていたが、歌を歌い終えた松崎は「バックステージの杏果! ありがとう!」と叫び、「杏果は新しい人生を歩むと。4人は10周年に向けて、今日が新しい出発の日だ」「5月23日、やるのは4人だから、杏果が辞めたぶんだけでも4人が結束して、パワーアップしなきゃいけない。大丈夫だよな!」と発破をかけ、「4人になったももクロをこれからも本気で応援してください!」とファンに呼びかけ、退場した。

ももいろクローバーZ(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)

ももいろクローバーZ(写真提供:キングレコード / EVIL LINE RECORDS)[拡大]

改めて百田が「2018年5月23日に私たち、東京ドームでライブをやらせていただきます!」と宣言し、玉井が「皆さん、私たちと一緒に走り続けてくれますか!」と煽って大歓声を浴びた。百田は「まだ気持ちの整理ができていない方がたくさんいると思いますし、今は付いてこい! みたいなカッコいいことは言えないけど、一緒に進んでくれたらうれしいなって思います。それではここから4人で。いつのときも始まりはこの曲だったんじゃないかなと思います。1曲、聴いてください」と伝え、4人は初期ナンバー「あの空へ向かって」を新しいフォーメーション、パート割りで披露。ももクロの新たな出発を飾ったこの曲では、ファンが「世界のももクロ、ナンバーワン!」とおなじみのコールを全力で叫び、新たな一歩を踏み出したももクロを後押しした。

最後の挨拶では、百田が「ありがとうございます。今日から4人で歩いていくことになりました。どんな道かはわかりませんが、よく考えてみると今までもわからない道を歩いてきた気がするもんね」と3人でうなずき、「これからもわからないことばかりですけど、楽しみながら、皆さんにたくさんの笑顔を届けられるようにがんばっていきたいと思います。皆さんこれからもよろしくお願いします!」と話し、4人並んで深く頭を下げた。さらに百田が「今日は気持ちをぐちゃぐちゃにしてすみません。ずっと付いてこい! とは言いませんが……」と話したタイミングで高城が割って入り、「そんなことは言えねえ! ずっと付いてこい!」と元気よく叫び、頼もしい姿勢を見せた。そして最後に「以上、私たち、今会えるアイドル週末ヒロイン、ももいろクローバーZ!」と全員で叫んで有安の卒業、そして4人の新たな門出を飾ったワンマンライブを締めくくった。

なお終演後には、東京ドーム公演の開催日である5月23日にベストアルバム「ももいろクローバーZ 10周年記念BEST ALBUM」(仮)がリリースされることがアナウンスされた。4人が見せるこれからの活動に注目しておこう。

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ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~ 2018年1月21日 千葉・幕張メッセ国際展示場 9~11ホール セットリスト

SE. overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
01. Z伝説 ~終わりなき革命~
02. 未来へススメ!
03. ゴリラパンチ
04. 仮想ディストピア
05. 白い風
06. 行く春来る春
07. ツヨクツヨク
08. words of the mind -brand new journey-
09. BLAST!
10. DECORATION
11. 行くぜっ!怪盗少女
12. 灰とダイヤモンド
13. 走れ!
14. モノクロデッサン
15. 新しい青空へ
16. あの空へ向かって

ももいろクローバーZ 10周年アニバーサリーライブ(仮)

2018年5月23日(水)東京都 東京ドーム

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