「R-BROS.FEST」でRIZE、女王蜂、かまってちゃん、あゆくま、シナリオアートら豪華競演

3月29、30日に東京・LIQUIDROOMにてライブイベント「R-BROS.FEST 2017」が開催された。

「R-BROS.FEST」はニコニコ生放送で配信している音楽番組「ロック兄弟」から誕生した音楽イベント。開催5回目となる今回は初日にあゆみくりかまき、シナリオアート、神聖かまってちゃん、2日目にRei、女王蜂、RIZEが出演し熱演を繰り広げた。この記事では3月27日に東京・shibuya eggmanで行われた前夜祭イベント「R-BROS.FEST 2017“前夜祭”」を含む3日間のライブの模様をレポートする。

前夜祭：3月27日

前夜祭ライブのトップバッターを務めたのは山岸竜之介（LIFE IS GROOVE）。ソロプロジェクトとしてライブを行うのは今回が2度目という彼は、リズム隊を率いて堂々とした佇まいで「Average」「It’s gonna be alright」といった楽曲を歌い上げた。続くSwimyは1曲目に「あっちむいて」をプレイ。変幻自在のボーカルワークで観客を魅了した4人は、ミディアムバラード「isogi」でアクトを締めくくった。3番手のAnlyはバンドを従えて、デビュー曲「太陽に笑え」や新曲「FIRE」を力強く歌唱する。スキマスイッチとのコラボ曲「この闇を照らす光のむこうに」をアコースティックギターの弾き語りで披露したあと、彼女はこの日の出演者たちをステージに呼び込みThe Beatles「Come Together」のカバーを届けた。

1日目：3月29日

イベント初日の1番手はあゆみくりかまき。フラッグを持ったくりかを筆頭にステージに現れたメンバーは、「素敵な世界」でライブの幕を開ける。彼女たちは休む間もなくアッパーチューンを連投し、新曲「ゴマスリッパー」ではオーディエンスを左右に揺らす。そのままラストの「自分革命」までハイテンションなライブを展開した。

普通のフェスでは対バンしないであろう2組との競演を楽しみにしてきたというシナリオアートは、1曲目に「スペイシー」を披露する。その後も代表曲「ナナヒツジ」や最新アルバム「Faction World」収録の「ジンギスカンフー」など、バラエティに富んだ楽曲で観客を大いに楽しませた。

最後に登場したのは番組との関わりも深い神聖かまってちゃん。の子（Vo, G）は高いテンションで観客やメンバーを挑発しながらライブを進行していく。新曲「光の言葉」や「肉魔法」を経て本編を「ねこラジ」で締めくくった4人は、アンコールで「ロックンロールは鳴り止まないっ」をプレイ。オーディエンスの大合唱を巻き起こして初日を締めくくった。

2日目：3月30日

オープニングアクトを務めるReiのアクトで2日目がスタート。彼女はドラマーとの2人編成で「my mama」「COCOA」などをタイトな演奏で届け、女王蜂へとバトンを渡した。

続く女王蜂メンバーがステージに現れると、フロアにはジュリ扇が揺らめく。チャイナローブをまとったアヴちゃん（Vo）の登場に、観客はひときわ大きな歓声を上げた。「ヴィーナス」「スリラ」で観客を踊らせたあと、アヴちゃんは「もう一度欲しがって」「売春」で切ない歌声を響かせる。またMCではRIZEメンバーが「どちらのバンドも妖怪だらけ」と発言していたことを受けて、「女王蜂は妖怪ではなく妖精」と忠告してみせた。場内に「BOY MEETS GIRL、BOY MEETS BOY、GIRL MEETS GIRL」のコールが響き渡った新曲「DANCE DANCE DANCE」を経て、女王蜂は最後に「告げ口」をプレイ。鬼気迫るパフォーマンスで観客を圧倒した。

イベントの大トリを飾るRIZEは1曲目「PARTY HOUSE」を煽るようにプレイ。JESSE（Vo, G）が「ロック兄弟、調子どう？」と呼びかけると、観客は怒号のような声と共に拳を突き上げた。「ONE SHOT」の演奏中に機材トラブルに見舞われるも、彼らは物ともしないパフォーマンスでライブを続行。「SILVER」や亡くなった盟友たちへ送るナンバー「GHOST」をヘビーな演奏で届けていく。KenKen（B, Vo）のスラップベースからラストの「カミナリ」に突入すると、フロアの盛り上がりは最高潮に。ステージに上げられた観客がラップパートを絶唱する中、JESSEはフロアへとダイブ。金子ノブアキ（Dr）は全力のパフォーマンスの果てにドラムセットを破壊し、熱狂を生み出した。全ての演奏を終えた彼らは清々しい表情でステージを去り、3日間にわたるイベントの幕を閉じた。