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Char×JESSEの親子共演も!布袋、民生、ユーミン、福山ら“十二支”集った還暦祭

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福山雅治とChar。(撮影:ほりたよしか)

福山雅治とChar。(撮影:ほりたよしか)

Charがライブイベント「-The 六十th Anniv.- “ROCK十” CHAR LIVE IN 日本武道館」を6月15日に東京・日本武道館で開催した。

このイベントは5月発売の最新アルバム「ROCK十」のリリースを記念して実施されたもの。「ROCK十」はCharが6月16日に還暦を迎えることを祝して制作されたアルバムで、泉谷しげる佐橋佳幸布袋寅泰ムッシュかまやつ石田長生奥田民生松任谷由実佐藤タイジシアターブルック)、JESSE(The BONEZRIZE)、福山雅治宮藤官九郎山崎まさよしという干支が異なる12名のアーティストが楽曲を提供した。

ライブは“子年生まれ”の泉谷しげるをバッキングギターに招いた「カタルシスの凱旋」でスタート。泉谷が手がけた大らかなロックナンバーである同曲が、Charの熟練のギターとボーカルでグルーヴィに奏でられていった。2番目に登場した佐橋佳幸は、東京スカパラダイスオーケストラNARGO(Tp)、北原雅彦(Tb)、GAMO(T.Sax)、谷中敦(B.Sax)からなるホーン隊も交えて「Still Standing」を演奏。曲中ではCharと佐橋によるソロの掛け合いも繰り広げられた。続いてCharのダークなアームダウンに導かれ布袋寅泰が静かに現れる。「言わなくてもわかるよな!」と煽るCharに、観客は歓声で応答。布袋作曲のインストナンバー「Stormy Heart」で、2人のギタリストによる曲名通り“ストーミー”なソロの応酬が展開された。次に現れたこの日の最年長・ムッシュかまやつは自身提供のユーモラスな楽曲「Gでいくぜ」に、音数の抑えられたギタープレイでエスプリに富んだ効果的なオブリガードを添える。去り際に「Char Congratulation!」と滑らかな英語で祝うムッシュに、Charは「Merci Beaucuop!」と返した。

続いて披露されたのは石田長生の楽曲「ニッポン Char,Char,Char」。Charは「来てる人と来てない人がいるんですけど。別の場所でがんばってます。みんなでISSYANにエールを送ってあげてください!」と現在病気療養中の石田への思いを述べ力強く演奏を行う。曲中では会場全体による石田へ向けたシンガロングも巻き起こった。

アルバムに「トキオドライブ」を提供した奥田民生は、ドラムセットが搭載された台車に乗って登場。奥田は同曲のレコーディングメンバーであるハマ・オカモト(B / OKAMOTO’S)を従え、Charのギターボーカルにあわせてアーシーなドラミングを披露した。また楽曲中間のブレイク後には奥田がギターにシフトしソロを弾く場面も。ハマはCharからソロを振られるとCream「Sunshine of Your Love」「Crossroads」のジャック・ブルースのフレーズで応えた。

この曲のあとCharを含むメンバーは一旦退場。ステージ上の大スクリーンでは曲を提供した12人のアーティストたちによる各楽曲へのコメントや、Charへのメッセージを集めた映像が流された。

インターバルを挟みステージ上に現れたCharとバンドメンバーたち。神秘的なシンセパッドの上でCharが静かに「ユーミン」と呼ぶと、黒のジャケットと網タイツに身を包んだ松任谷由実が現れる。彼女は自身作曲のアーバンなロックバラード「Night Flight」でアップライトピアノの伴奏に徹し、Charが洗練されたユーミンメロディを歌い上げていった。後半2人目のゲストには佐藤タイジが登場。ハードロックナンバー「悪魔との契約満了」でワウを効かせたヘビーなソロを繰り出す。続いて招かれたJESSEは客席に向かって深々と礼をしてからステージに歩み出た。息子が制作した「I’m Just Like You」のラップライクな符割のメロディをCharが歌いこなし、JESSEがコーラスを重ねていく。曲の終盤ではJESSEが扇動するシンガロングにより会場に高揚感がもたらされた。

親子共演の熱を落ち着かせるような、メランコリックなオルガンとコーラスのセッションに導かれて現れたのは福山雅治。“ギタリスト”として登場した福山は一言も発さず、セミアコースティックギターのジェントルなクランチトーンで静かにCharの歌唱を彩り、コーダではCharとの長尺ジャムも展開した。「せっかくしっとりしたとこなんですけど、すごいとこ行きます」というCharの言葉に続いて演奏されたのは宮藤官九郎提供の「チャーのローディー」。“Charが不躾なローディに対しイラついている”というコミカルな設定のナンバーがChar本人により披露された。曲の中間ではステージ上のスクリーンにてローディ役・阿部サダヲとCharによるコント映像が上映され、会場にこの日一番の笑いが巻き起こった。そして騒々しい楽曲の余韻が引くとともに、最後のゲストとして山崎まさよしが登場。ガットギターとブルースハープを使用し、Charとゆったりとしたブルースセッションを展開していく。Charのスモーキーなボーカルに山崎がシルキーなコーラスを重ねる場面も観客を魅了した。

ゲストが去った後のステージでは緩やかなセッションにあわせてCharが「従業員を紹介します」とバンドメンバーを1人ずつ紹介していく。12人のアーティストの提供曲をすべて披露したCharは「13人目のアーティストとして皆さんにお返しの曲をお送りしたいと思います」と会場に向けて語ると、本編最後のナンバーとして「Moving Again」を演奏。客席の各ブロックに向けて礼をし「まだ59だけど、あと10年ぐらい50代やってやるよ!」と叫びステージを後にした。

数分後、満場のアンコールに呼ばれ再び現れたCharは「まだいたんだみんな! 老人は激しく扱うな」と冗談めかしながら「All Around Me」で腰の座った歌声とスタイリッシュなギターサウンドを響かせる。アンコール2曲目にはスカパラのホーン隊を再び招き「Shinin' You Shinin' Day」を披露。楽曲の中盤では本編に登場したゲストたちがユーミンを先頭に全員登場し、超豪華メンバーによるシンガロングも行われた。Charは改めてゲスト1人ひとりを送り出し、会場には大団円を迎えたかのような雰囲気が。しかしそれも束の間、すぐさまChar屈指のアッパーチューン「Smoky」が投下された。Charはアーミングやフィードバックを駆使したギターソロに沸き立つ観客へ「もうたくさんでしょ? じゃあしょうがないな、もう1曲だけやろう」と語ると、ラストナンバーに「Livin' In Tokyo」を演奏。軽快なファンクナンバーをブルーステイストのいなたいアウトロで締めくくると「一生忘れません、サンキュー! 従業員ありがとう! またどっかで会いましょう。次は古希かな」と語り、ライブはフィナーレを迎えた。

Char「―The 六十th Anniv.― “ROCK十” CHAR LIVE IN 日本武道館」
2015年6月15日 日本武道館 セットリスト(※カッコ内は楽曲提供アーティスト)

01. カタルシスの凱旋(泉谷しげる
02. Still Standing(佐橋佳幸
03. Stormy Heart(布袋寅泰
04. Gでいくぜ(ムッシュかまやつ
05. ニッポンChar,Char,Char(石田長生
06. トキオドライブ(奥田民生
07. Night Flight(松任谷由実
08. 悪魔との契約満了(佐藤タイジ
09. I’m Just Like You(JESSE)
10. 7月7日(福山雅治
11. チャーのローディー(宮藤官九郎
12. 坂道ホームタウン(山崎まさよし
13. Moving Again
<アンコール>
14. All Around Me
15. Shinin' You Shinin' Day
16. Smoky
17. Livin' In Tokyo

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