音楽プロデューサーでドラマーの矢野博康がプロデュースするライブイベント「YANO MUSIC FESTIVAL 2014」が、9月13、14日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで開催された。
ユニークな演出と豪華出演陣によるコラボレーションで人気を集める「矢野フェス」。4度目の開催となる今回は2日間で総勢10組のアーティストが登場し、単独のパフォーマンスから矢野フェスならではのコラボまで、にぎやかなステージを繰り広げた。このレポートでは1日目の模様をお届けする。
「YANO MUSIC FESTIVAL 2014」初日の幕開けを飾ったのは、自称「矢野フェス永遠のオープニングアクト」
オープニングテーマが終了したところで恒例のマイクリレーがスタート。矢野は
昨年同様、最後にマイクを手にした泰行がそのままトップバッターを務め、「Jubilee」で爽快にライブをスタートさせる。泰行はさらに「カメレオンガール」や「クレイジーサマー」など過ぎ去った夏を惜しむようなナンバーを次々と披露。一呼吸を置いてから泰行は「今日のために新曲を作ってきました」と話し、「最後の週末」をバンドアンサンブルに乗せて会場中に届けると出番を終えた。次にステージに現れたのは、矢野フェス初参加のtofubeats。初挑戦となるバンドセットでのライブは「No.1」でスタートし、NegiccoのKaedeとNao☆を呼び込んでの「Don't Stop The Music」、Meguとの「水星」のデュエットで会場を沸かせた。その後、南波をボーカルに迎えての「LOST DECADE」に突入すると、tofubeatsはウィンドシンセサイザーで演奏に参加。続くlyrical schoolは「プチャヘンザ!」を元気いっぱいにパフォーマンスして観客を大いに盛り上がらせた。最後にtofubeatsは客席からのハンドクラップを浴びながらNegiccoの3人と「ディスコの神様」を歌い出す。バンドは同曲をNegiccoの「相思相愛」とマッシュアップしてオーディエンスを驚かせ、再び「ディスコの神様」に戻るとlyrical schoolと南波、さらにはチアガールたちも舞台に登場。10人は「ディスコの神様」を合唱して華やかにtofubeatsのステージを締めくくった。
続く「コラボレーションコーナー」の1番手は、バカリズムと土岐麻子の仲良しコンビ。サングラスをかけたバカリズムはバイオリンを手に登場したが最後まで弾くことはなく、自身が作詞したオリジナルナンバー「僕の気持ち」を堂島孝平が手がけたのトラックに乗せて歌唱した。CHAGE and ASKAを意識して制作されたというバラードを土岐の美しいコーラスとともに朗々と歌うバカリズム。昨年「AVを見た本数は経験人数に入れてもいい」というオリジナルソングを歌い観客に衝撃を与えたバカリズムは今回「男は女が思っているほど 女の浴衣は好きじゃない」「男は下着のかわいい かわいくないは 女が思うほど興味ない」という“僕の気持ち”を表現した楽曲で微妙な笑いを巻き起こした。バカリズムのコーラスという役目を終えた土岐は秦と「ロンリーチャップリン」、泰行と「夏のお嬢さん」をデュエット。コラボレーションコーナーの締めくくりは秦と泰行のペアで、2人はキリンジの名曲「スウィートソウル」をさわやかに届けた。
土岐は「トーキョー・ドライブ」と「僕は愛を語れない」の2曲でチャーミングな歌声を響かせたあと、熊本民謡「おてもやん」のバンドアレンジバージョンを披露。グルーヴィなサウンドとこぶしの効いたフレーズで会場を揺らした。トリの秦がセッティングしている間には、バカリズム、土岐、南波によるグッズ紹介コーナーも。南波は矢野水の効能として「飲むと目が大きくなる」とプレゼンし観客を驚かせた。3人のコントのようなグッズ紹介を経て、いよいよ秦へとバトンが渡される。矢野がこの日唯一ドラムをプレイした秦のステージでは「鱗(うろこ)」や「花咲きポプラ」など軽快なリズムが印象的な楽曲が中心に届けられた。秦は「矢野水を3本飲んでるんです。だから今日はそうとう目が大きいです」と観客を笑わせ、和やかなムードを作り出していく。本編ラストを飾ったのは「ひまわりの約束」。映画「STAND BY ME ドラえもん」の主題歌として話題を集めているセンチメンタルなナンバーをオーディエンスへと贈り、秦と矢野フェスバンドはステージをあとにした。
アンコールではBay City Rollers「SATURDAY NIGHT」の矢野フェススペシャルバージョンを全出演者で熱唱。竹中夏海が振りつけたキュートなダンスを踊りながら「Y! A! N! O! YANO FES! NIGHT!」という大合唱を巻き起こし、矢野フェス1日目は大盛況のうちに幕を下ろした。
YANO MUSIC FESTIVAL 2014
2014年9月13日 恵比寿ザ・ガーデンホール セットリスト
南波志帆(オープニングアクト)
01. 髪を切る8の理由。
02. セプテンバー
03. カノープス
オープニング
01. OVERTURE~もののけ姫
02. 矢野ミュージックフェスティバルのテーマ
03. メドレー
矢野博康「キミ、メグル、ボク」
堀込泰行
01. Jubilee
02. Wah Wah Wah
03. カメレオンガール
04. ビリー
05. クレイジーサマー
06. 最後の週末
tofubeats
01. No.1
02. Don't Stop The Music / tofubeats+Kaede & Nao☆(Negicco)
03. 水星 / tofubeats+Megu(Negicco)
04. LOST DECADE / tofubeats+南波志帆
05. プチャヘンザ! / tofubeats+lyrical school
06. ディスコの神様~相思相愛~ディスコの神様 / tofubeats+Negicco、lyrical school、南波志帆
コラボレーション
01. 僕の気持ち / バカリズム+土岐麻子
02. ロンリーチャップリン / 秦基博+土岐麻子
03. 夏のお嬢さん / 土岐麻子+堀込泰行
04. スウィートソウル / 秦基博+堀込泰行
土岐麻子
01. トーキョー・ドライブ
02. 僕は愛を語れない
03. おてもやん
秦基博
01. 鱗(うろこ)
02. グッバイ・アイザック
03. 花咲きポプラ
04. キミ、メグル、ボク
05. ひまわりの約束
エンディング
01. SATURDAY NIGHT
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