ギター弾き語りで春から全国47都道府県のさまざまな会場を回っている青葉。東京公演では、新曲からカバーまで幅広い楽曲を演奏した。
この日の会場は、気泡緩衝材でデコレーションされたステージや天井からつるされた電球で普段のLIQUIDROOMとは一風変わった雰囲気に。場内が暗転し観客がステージに注目したところで、青葉がフロアを挟んでステージの真逆にあるPAブース前で歌い始めるというサプライズからライブはスタートした。青葉は驚きの表情を見せる観客に囲まれながら「永遠はさよなら」を弾き語り、一気に独自の世界観へと観客を誘った。「永遠はさよなら」の演奏を終えると、青葉はそのまま観客をかきわけるようにステージに移動。ステージ中央の椅子に腰掛け、曲間にチューニングを挟みながら淡々と演奏を続けていった。
中盤では、物語のように壮大な「IMPERIAL SMOKE TOWN」やリズミカルなギターと弾けるようなボーカルラインが耳に楽しい「いきのこり●ぼくら」といった人気曲が披露されていく。オーディエンスは静かに耳を傾け、青葉の細く繊細な声と柔らかなギターの音色のみで作り上げられる独特のムードに酔いしれた。序盤から淡々と演奏を続けていた青葉だが、叙情的なナンバー「i am POD (0%)」を終えたところで、なぜかオオサンショウウオのぬいぐるみを観客に見せて笑いを誘う。ここまで緊張感に包まれていた場内の雰囲気を一気にほぐしたところで、青葉は17歳の頃から歌っているという山田庵巳のカバー「機械仕掛乃宇宙」を投下。1曲の中にさまざまな音楽的要素を含む同曲で表現力豊かなボーカルとギターのテクニックを見せつけた彼女に、オーディエンスからこの日一番の拍手が送られた。
この大曲のあとに青葉は「新しい曲を1つ」と語り、明るいコード感とさわやかなメロディが印象的な「もうみどり」を披露。また観客が入場時に手渡された気泡緩衝材の“プチプチ”という破裂音と青葉のエレキギターのセッションが楽しい「ひのこ」の終了時には、青葉がディストーションギターでコードを2、3鳴らしたあとになぜか「夏、到来」とつぶやく不思議なテンションでオーディエンスを笑わせた。最後に「重たい睫毛」で清涼感ある歌声を会場に響かせ本編を終えた青葉は、オオサンショウウオを抱え気泡緩衝材のセットの中央に作られた“穴”を通って退場していった。
しかし即座にアンコールを求める拍手が起こると、青葉はダッシュでステージ中央の穴から再び登場。ライブの雰囲気とは真逆の俊敏な動きで笑いを誘いつつ、優しいタッチの「うたのけはい」、山田庵巳のカバー「はるなつあきふゆ」を届けて充実のライブを終了させた。「青葉市子 アワぶくツアー . 。○ o ◯ 2014」は現在も開催中。スケジュールはオフィシャルサイトで確認しよう。
リンク
- ICHIKO AOBA / 青葉市子
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
ICHIKO AOBA @ichikoaoba
「火のこ」は内橋和久さんとの共作。OTOTOYから配信されているアルバムに入っています🔥🔥🔥🔥きいてみてね。
RT @natalie_mu: 青葉市子、弾き語り&“プチプチ”でリキッド魅了 http://t.co/sT3MkDLwll