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浅野忠信、「岸辺の旅」初日舞台挨拶で深津絵里との“愛と絆”語る

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「岸辺の旅」初日舞台挨拶の様子。左から黒沢清、柄本明、深津絵里、浅野忠信、小松政夫、ヌーレディン・エサディ。

「岸辺の旅」初日舞台挨拶の様子。左から黒沢清、柄本明、深津絵里、浅野忠信、小松政夫、ヌーレディン・エサディ。

岸辺の旅」の初日舞台挨拶が本日10月1日、東京・テアトル新宿にて行われ、キャストの深津絵里浅野忠信小松政夫柄本明、監督の黒沢清が登壇した。

「岸辺の旅」は、湯本香樹実の同名小説を原作にしたラブストーリー。失踪後3年が経過してから突然帰宅した夫に「俺、死んだよ」と告げられた妻が、夫に誘われるまま彼の足跡をともにたどっていく。妻の瑞希を深津が、夫の優介を浅野が演じる。

満席の会場を目にした深津は「雨の中、初日にお越しくださりありがとうございます」と挨拶。「いつも初日はやっと皆さんに観ていただけるうれしさと、不安と、今日を境にこの作品が私たちから離れてどこかへ行ってしまう寂しさを感じます」と心境を語る。

作品の見どころを聞かれた深津は「浅野さんともよく話していたのですが、愛とか絆は形のあるものではないのに、絶対的な強いものだと思いますし、この世から消えてなくならないでほしいと思います。『岸辺の旅』は、愛とか絆がすべてだということが、すごくわかる作品です」と確信に満ちた様子で述べる。その言葉を受けた浅野は「役と言うよりは、この映画で僕は深津さんに対する愛情とか絆が芽生えたと思います。深津さんじゃなかったらどうなっちゃったんだろうと思うんです」と述懐。「以前ほかの映画でご一緒したときから、深津さんとまた共演したいと思っていたので、こういう形で花開いて予想以上に絆を深めることになったので、観てくださった皆さんが大評判にしてくれて、あの2人をまた見せろということになるといいなと思っています」と冗談混じりに思いを明かす。

イベントは、商業デビュー作「神田川淫乱戦争」からファンだという柄本が黒沢への愛を飄々と語り、コメディアンでもある小松が映画評論家・淀川長治の口調で挨拶を行うなど、終始和やかなムードの中進められた。また9月30日より始まった本作のフランス国内80館での公開を祝いフランス大使館から映像放送担当官のヌーレディン・エサディがゲストとして登壇。深津に花束を手渡すと会場からは温かな拍手が湧いた。

第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門にて監督賞を獲得した黒沢は「素晴らしい原作との出会い、素晴らしいスタッフたち、素晴らしい俳優。本当に幸せな経験でした。この幸せを皆さんに分けてあげたい気持ちでいっぱいです」とコメント。「映画の登場人物たちは必ずしも幸せではなく、中にはちょっと不幸せな人も交じっていますが、観終わった皆さんが最終的には観てよかった、人生でこの映画と出会ってよかったという気持ちになっていただければうれしいです」と率直な思いを告白した。

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