音楽ナタリー

米津玄師、初ワンマンで感謝「音楽やってきてよかった」

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米津玄師が昨日6月27日、東京・UNITにて単独ライブ「米津玄師 Premium Live “帰りの会”」を行った。

米津にとって初のワンマンライブとなったこの日、会場には約20倍の倍率をくぐり抜けたファン550人が集結。米津はバンドメンバーの中島宏(G)、須藤優(B)、堀正輝(Dr)とともに、1stアルバム「diorama」と4月にリリースした2ndアルバム「YANKEE」の収録曲を中心に全18曲を披露した。

場内が暗転し米津が姿を見せると、彼のステージを心待ちにしていた観客から大きな歓声が上がる。スクリーンに色鮮やかな映像が映し出され、「街」のイントロがフェードインするといよいよライブがスタートした。ギターを鳴らしながら朗々と歌声を響かせる米津は、続く「リビングデッド・ユース」「MAD HEAD LOVE」の2連発でオーディエンスのテンションを引き上げていく。最初のMCで「どうもはじめまして」と挨拶し客席から「待ってたよ!」といった喜びの声を受けると、照れた様子で「すごい、優しいねみんな」とはにかんだ。

次のブロックでは「百鬼夜行」「ホラ吹き猫野郎」など、彼の楽曲の中でも和のテイストを感じさせるナンバーを連投する。ギターを降ろして歌唱した「駄菓子屋商売」では両手を広げてゆらゆらと踊り観客の目を奪った。同郷の友人である中島が紫色のピックガードを装着したテレキャスターの話題で笑いを誘い、会場に和やかな空気が広がるも、直後の「海と山椒魚」でその雰囲気は一変。その後もクレヨンのような質感の線が描くイラストとともに届けられた「vivi」、ゆったりとしたアンサンブルが切なく響いた「乾涸びたバスひとつ」とミドルテンポの楽曲が演奏され、ファンはじっくりと耳を傾けた。

熱のこもったボーカルを聴かせた「アイネクライネ」を終え「ありがとう」と告げた米津は、ここで今回のライブの動機を明かす。チームプレーが苦手でライブをすることは縁がないものだと思っていたが、これまでの自分本位な音楽制作のやり方に虚しさを感じ、これからは自身の音楽を聴いてくれる人たちのために曲を作ろうと決意したと説明。そして「自分の音楽を支えてくれてる人たちに恩返しじゃないですけど、ちゃんと面と向かって話をすべきだと思ったんですね。だからライブをやろうと思った」と胸の内を明かした。さらにライブは苦手で本当は苦痛で仕方なかったが、ステージに立って1人ひとりの顔を見たことで力をもらったと伝え、「今日ここに立ってみて、今日まで音楽やってきてよかったと思いました。皆さんどうもありがとう」と改めて深い感謝を表した。

温かい拍手が贈られる中、彼は「この話のあとにする曲じゃないかもしれないけど」と笑って「しとど晴天大迷惑」を投下。再び場内は熱気に包まれる。フラッシュライトが明滅した「ゴーゴー幽霊船」では米津が「1、2、3!」とシャウトし、サビでは観客のジャンプでフロアが大きく揺れた。そして間髪入れずに始まった「TOXIC BOY」で場内の盛り上がりはピークに達した。本編のラストには「WOODEN DOLL」が選ばれ、演奏を終えると米津は笑顔を見せながらその場をあとにした。

アンコールを受けて再登場したバンドは1曲目に「サンタマリア」を披露。米津の力強い歌声と美しいコーラス、会場中を照らすミラーボールの光が幻想的な空間を演出した。その後は米津がアットホームなフロアの様子に「ほんとにみんな優しいね。初ライブだから不安もあったんですけど、単刀直入に言うとすごく楽しいです」と充足感をあらわにする一幕も。クライマックスは性急なビートが高揚感を誘う「ドーナツホール」、“ハチ”名義で発表された「OFFICIAL ORANGE」収録曲「遊園市街」が飾った。米津は最後に「“帰りの会”、これで終わりになります。皆さん気を付けて帰ってください」と残し、客席に手を振ってステージを去った。

米津玄師「米津玄師 Premium Live “帰りの会”」
2014年6月27日 UNIT セットリスト

01. 街
02. リビングデッド・ユース
03. MAD HEAD LOVE
04. 駄菓子屋商売
05. 百鬼夜行
06. ホラ吹き猫野郎
07. 海と山椒魚
08. vivi
09. メランコリーキッチン
10. 乾涸びたバスひとつ
11. アイネクライネ
12. しとど晴天大迷惑
13. ゴーゴー幽霊船
14. TOXIC BOY
15. WOODEN DOLL
<アンコール>
16. サンタマリア
17. ドーナツホール
18. 遊園市街

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