シス・カンパニー公演「ザ・ウェルキン」が、本日7月7日に東京・Bunkamura シアターコクーンで開幕した。
「ザ・ウェルキン」は「チルドレン」「チャイメリカ」などの作品で知られるイギリスの劇作家ルーシー・カークウッドの戯曲。日本初演版となる今回は、
物語の舞台は1759年、英国の東部サフォークの田舎町。人々が75年に1度天空に舞い戻ってくるという彗星を待ちわびる中、少女サリー(大原)は殺人罪で絞首刑を宣告される。しかし彼女は妊娠を主張。妊娠している罪人は死刑だけは免れることができるため、真偽を判定すべく、妊娠経験のある12人の女性が陪審員として集められる。その中には、サリーに公正な扱いを受けさせようと心を砕く助産婦エリザベス(吉田)の姿があり……。
開幕に際し、吉田は「どうぞ日常をしばし忘れ、彼女たちと一緒に心を解放し、観劇後、ああでもないこうでもないと議論を交わして頂けたら幸いです」、大原は「今の時代にこの作品を届ける意味を、常に自分の心に握りしめ、本番に臨んでいきたいと思います」とそれぞれコメントした。東京公演は7月31日まで。公演はそのあと、8月3日から7日まで大阪・森ノ宮ピロティホールでも行われる。
ステージナタリーでは、「ザ・ウェルキン」の特集を展開中。特集では、稽古を迎える前の吉田が、台本を読んだ感想や、自身が演じるエリザベスのキャラクターについて語っている。関連する特集・インタビュー
吉田羊コメント
稽古を積み上げるごとに新たな発見があり、役やシーンがどんどん深化していく様に心震える日々でした。
小さな陪審員室は社会の縮図さながら。人や立場、境遇を変えれば男女皆等しく時代を超えて当てはまる構図に唸ったのは一度や二度じゃありません。そして、嘘とまこと、現実と妄想の向こうに透けて見えたのは今を精一杯生き、幸せを掴もうとする人々の姿でした。物語後半、ある陪審員が言います。「一日家を空けるってなんて楽しいのかしら」。
どうぞ日常をしばし忘れ、彼女たちと一緒に心を解放し、観劇後、ああでもないこうでもないと議論を交わして頂けたら幸いです。
大原櫻子コメント
男女差別、女性の身体ゆえの生理、妊娠、そして生と死、親と子、愛、、とても多くのテーマを孕んだこの作品への挑戦は、とても高い壁でした。スパルタ演出家、
サリーは囚人なので、陪審員にとっては“敵”のような存在ですが、実際演じる役者の私達は、手と手を取り合って、阿吽の呼吸を大切にしてきました。今の時代にこの作品を届ける意味を、常に自分の心に握りしめ、本番に臨んでいきたいと思います。
シス・カンパニー公演「ザ・ウェルキン」
2022年7月7日(木)~31日(日)
東京都 Bunkamura シアターコクーン
2022年8月3日(水)~7日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
作:ルーシー・カークウッド
翻訳:徐賀世子
演出:加藤拓也
出演:
声の出演:
※2022年7月21日追記:7月21日から24日までの公演は新型コロナウイルスの影響で中止になりました。
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ちきりん @InsideCHIKIRIN
これ観てきた。
脚本も演出も演技も素晴らしかった。
https://t.co/FqxFxiRZwj