玉三郎&仁左衛門の強悪な夫婦、中村屋一門による追善狂言「二月大歌舞伎」開幕

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「二月大歌舞伎」が、昨日2月2日に東京・歌舞伎座で開幕した。

「二月大歌舞伎」チラシ表

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第1部の幕開けとなる「本朝廿四孝 十種香」では、武田勝頼の許嫁・八重垣姫の一途な恋が描かれる。八重垣姫が切腹した勝頼を弔っていると、そこに勝頼に瓜二つの男が現れる。ひと目で恋に落ちてしまう八重垣姫だったが、その正体は……。今回は、中村魁春が歌舞伎の“三姫”の1つに数えられる八重垣姫を17年ぶりに勤める。続く「泥棒と若殿」は、山本周五郎の原作により、1968年に初演された作品。尾上松緑が泥棒の伝九郎役、坂東巳之助が幽閉されている領主の次男・松平成信役を演じ、劇中では立場の違う2人の、奇妙な同居生活が展開する。

第2部では、坂東玉三郎片岡仁左衛門が出演する「於染久松色読販」と「神田祭」が上演される。「於染久松色読販」で玉三郎は、惚れた男のために悪事を働く“悪婆”と呼ばれる役柄のお六、仁左衛門はその夫で強悪な喜兵衛を勤める。「神田祭」は、祭に浮き立つ江戸の町を舞台に、ほろ酔い加減で現れた粋な鳶頭(仁左衛門)と、艷やかな芸者(玉三郎)による舞踊だ。2人は何やら訳ありな様子で……。

十七世中村勘三郎の“三十三回忌追善狂言”として行われる第3部には、中村勘九郎中村七之助兄弟、中村勘太郎・中村長三郎兄弟らが出演。「奥州安達原 袖萩祭文」では、十七世中村勘三郎が自身の当たり役としていた袖萩と安倍貞任を、七之助と勘九郎がそれぞれ勤め、また2人の娘・お君役を長三郎が演じる。このほか、本作には八幡太郎義家役の中村梅玉、浜夕役の中村東蔵、平ケン仗直方役の中村歌六が登場。「連獅子」では、狂言師右近後に親獅子の精を勘九郎が勤めるもとで、9歳の勘太郎が、狂言師左近後に仔獅子の精に挑む。公演は2月27日まで。

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「二月大歌舞伎」

2021年2月2日(火)~27日(土)
東京都 歌舞伎座

第1部

一、本朝廿四孝 十種香

八重垣姫:中村魁春
武田勝頼:市川門之助
白須賀六郎:中村松江
原小文治:市川男女蔵
腰元濡衣:片岡孝太郎
長尾謙信:中村錦之助

二、泥棒と若殿

作:山本周五郎
脚色:矢田弥八
演出:大場正昭

伝九郎:尾上松緑
松平成信:坂東巳之助
迎えの侍:市川男寅
迎えの侍:尾上左近
宝久左衛門:市川弘太郎
梶田重右衛門:中村亀鶴
鮫島平馬:坂東亀蔵

第2部

一、於染久松色読販 土手のお六 鬼門の喜兵衛

作:四世鶴屋南北
改訂:渥美清太郎

土手のお六:坂東玉三郎
山家屋清兵衛:河原崎権十郎
髪結亀吉:中村福之助
丁稚長太:寺嶋眞秀
庵崎久作:中村吉之丞
油屋太郎七:坂東彦三郎
鬼門の喜兵衛:片岡仁左衛門

二、神田祭

鳶頭:片岡仁左衛門
芸者:坂東玉三郎

第3部

一、奥州安達原 袖萩祭文

袖萩:中村七之助
安倍貞任:中村勘九郎
娘お君:中村長三郎
義家の郎党:中村種之助
義家の郎党:中村玉太郎
義家の郎党:中村歌之助
義家の郎党:中村莟玉
安倍宗任:中村芝翫
平ケン仗直方:中村歌六
浜夕:中村東蔵
八幡太郎義家:中村梅玉

二、連獅子

作:河竹黙阿弥

狂言師右近後に親獅子の精:中村勘九郎
狂言師左近後に仔獅子の精:中村勘太郎
法華の僧蓮念:中村鶴松
浄土の僧遍念:中村萬太郎

※平ケン仗直方の「ケン」は異体字。

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