「ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』」来日公演の本公演が、昨日8月22日に東京・IHIステージアラウンド東京で初日を迎えた。ステージナタリーでは、19日に行われたプレビュー公演の模様をレポートする。
幕が開くと、ステージ上にはニューヨーク・マンハッタンのウエストサイドを模したセットが立ち上がる。物語は、白人の移民で構成されたジェッツ、ヒスパニック系移民で構成されたシャークスの2グループが路地裏で争うシーンからスタート。キャストたちは息の合った群舞で、グループ間の激しいぶつかり合いを表現した。
ジェッツ側の勢力に加わった主人公のトニーは、ダンスパーティーでシャークスのリーダー・ベルナルドの妹マリアと恋に落ちる。引き裂かれる2人だったが、トニーはマリアを忘れられず、彼女の名前を何度も繰り返すナンバー「マリア」を熱唱。はち切れそうな恋心を乗せ、甘い歌声を響かせた。
トニーとマリアが人目を忍んで再会するシーンでは「トゥナイト」をデュエットで披露。2人が逢瀬するベランダのセットが客席側にせり出すと、幕に投射された映像と劇場の舞台機構が連動し、2人が夜空へ上昇していくような演出が披露される。マンハッタンの夜景をバックに2人が互いへの愛を歌いあげると、観客からは盛大な拍手が送られた。
なお8月22日には、映画版「ウエスト・サイド・ストーリー」でベルナルド役を演じた
チャキリスは、「『ウエスト・サイド・ストーリー』はたくさん上演されていますが、360度の劇場での上演は初めてなので、どういうものか楽しみに来日しました。ベルナルドを演じた私としては、今回、知り合いがやっているのを観るのも楽しみです」とコメント。市村は「僕はチャキリスと会っただけで大感動」と感慨を述べ、今公演について「大きい規模の素晴らしい作品。とにかく楽しんでいただきたいです」と観客にメッセージを送った。
1957年初演の「ウエスト・サイド・ストーリー」は、脚本をアーサー・ローレンツ、音楽をレナード・バーンスタイン、作詞をスティーブン・ソンドハイム、原案と初演時演出・振付をジェローム・ロビンスが手がけたミュージカル。今回の来日公演では、円形の客席が360°回転するIHIステージアラウンド東京のためにデイヴィッド・セイントが新たに演出を施し、振付リステージングをフリオ・モンヘが担当する。公演は10月27日まで。
「ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』」来日公演
2019年8月19日(月)~10月27日(日)※8月19・20日はプレビュー公演。
東京都 IHIステージアラウンド東京
原案・初演時演出・振付:ジェローム・ロビンス
脚本:アーサー・ローレンツ
音楽:レナード・バーンスタイン
作詞:スティーブン・ソンドハイム
演出:デイヴィッド・セイント
振付リステージング:フリオ・モンヘ
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