現代能楽集IX「竹取」が10月5日のプレビュー公演を経て、昨日10月7日に東京・シアタートラムで開幕した。
「竹取」は、東京・世田谷パブリックシアターの芸術監督・
開幕に際し、小野寺は「キャスト、スタッフにも恵まれて、ベストなものができあがったと感じていますが、まだまだ可能性を秘めている作品です。これから千穐楽へ向けて育てていければと思います」と意欲を見せる。小林は小野寺の演出について、「小野寺さんには強い情熱があって粘り強い。だからこそ、演者たちは緊張感を保って最後まで走れる、というより走らなければと思うので(笑)、楽しみながら気を抜かずに、面白い作品を目指して日々心を新たにしていけたらなと思っています」とコメント。
貫地谷も「この稽古が始まる前から小野寺さんの美学にかっこよさを感じていたので、その世界に参加できたことが私にとって宝物です」と胸中を明かすと共に、「最後まで進化のとまらない『竹取』を是非ご覧ください」と観客にメッセージを送った。
上演時間は1時間15分を予定。東京公演は10月17日まで。その後、10月から11月にかけて滋賀、兵庫、福岡、熊本で上演される。
小野寺修二コメント
日本最古の物語である「竹取物語」が現代まで語り継がれている理由がわかったような気がしました。「竹取」は、色々なジャンルで活躍する人と色々なものたちを詰め込んで作った作品ですが、無事に初日を迎えられて今は安堵感でいっぱいです。
能楽にはパントマイムと仕組みや考え方が近い部分があると感じていましたが、萬斎さん(企画・監修)の能面を使ったワークショップを通じて自分なりに消化しなければならないタスクが見えたことで、現代能楽集としての作品づくりに繋げられたのではないかと思います。出演には役者やダンサーだけでなく能楽師や打楽器奏者など様々なジャンルの方がいらして、普段とは違うことをお願いしているシーンもあるのですが、意志の疎通をしっかりとることができたので安心して稽古に臨むことができました。ご一緒するのが2回目の小林聡美さんは再び作業をできる喜びがあり、役柄を越えた人間力が本当に素敵な方です。貫地谷しほりさんとは今回が初めてですが、稽古中も迷いなくついてきてくださり、打てば響く頼りがいのある女優さんです。
キャスト、スタッフにも恵まれて、ベストなものができあがったと感じていますが、まだまだ可能性を秘めている作品です。これから千穐楽へ向けて育てていければと思います。
小林聡美コメント
本当に無事最後まで上演できてよかったと思います。
というのも、セットも含め、ちょっとしたタイミングやきっかけを積み重ねていくので、途中で間違えてしまうと辻褄が合わなくなってしまうところもあり。。。
「竹取物語」は、大切な人と別れなければならない、その誰にでも絶対的に訪れる出来事に、演じていて悲しい気持ちになるのですが、一方で笑いもあったり、謎の多い物語でありながら、本当にお客さまを引き寄せる魅力がちりばめられていて、小野寺さんと今新しい解釈で作れるのはおもしろいな、と。
小野寺さんには強い情熱があって粘り強い。だからこそ、演者たちは緊張感を保って最後まで走れる、というより走らなければと思うので(笑)、楽しみながら気を抜かずに、面白い作品を目指して日々心を新たにしていけたらなと思っています。
貫地谷しほりコメント
今日が一番冷静でいられました。何度も繰り返す小野寺さんの粘り強い稽古の成果だと思います。小野寺さんは泉が湧くように次から次へとアイディアがでてくる本当に素晴らしい方。この稽古が始まる前から小野寺さんの美学にかっこよさを感じていたので、その世界に参加できたことが私にとって宝物です。稽古中に萬斎さんやダンサーの方のワークショップがあったのですが、本当に贅沢な時間で、体や動きで感情を表現するということが、こんなにも演技そのものや色々なものを助けてくれるのだと勉強になりました。素晴らしい出演者の皆さんから、見て、触れて、新しい世界を沢山吸収したいと思っています。最後まで進化のとまらない「竹取」を是非ご覧ください。
現代能楽集IX「竹取」
2018年10月5日(金)~17日(水)※10月5日はプレビュー公演。
東京都 シアタートラム
2018年10月21日(日)
滋賀県 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 中ホール
2018年10月23日(火)・24日(水)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2018年10月27日(土)・28日(日)
福岡県 福岡市立東市民センター なみきホール
2018年11月2日(金)
熊本県 熊本県立劇場 演劇ホール
企画・監修:
脚本:平田俊子
構成・演出:
音楽:阿部海太郎
出演:
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- 現代能楽集Ⅸ『竹取』 | 主催 | 世田谷パブリックシアター
- 現代能楽集Ⅸ『竹取』 – カンパニーデラシネラ
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