6月に東京・三越劇場で上演される新派130年 六月花形新派公演「黒蜥蜴―全美版―」の記者懇親会が、本日4月23日に東京都内で行われた。
昨年2017年6月に初演された
記者懇親会には松竹株式会社の安孫子正取締役副社長、脚色・演出の
最初に再演への感謝を述べた緑郎は「ポスターを見ていただければおわかりになるように、まるでイタリアのマフィアが絵から抜け出て来たような今井さんという、強力な助っ人にご出演いただけるのは心強いことでございます」と力強く語る。また雪之丞は「みんなでがむしゃらに作り上げたものが身を結んで本当によかった」と前作を振り返りつつ、再演について「きちっと洗い上げた完全なものをお見せできるのではないでしょうか。前作をご覧になった方にも、もう一度観に来ていただいて、『この間よりもよかった!』と言っていただける作品にしたいです」と意気込んだ。
「再びこの役(岩瀬早苗)を演じられることを本当にうれしく思います」と喜びを語る春本は「今回も秋山さんとご一緒できること、今井さんと共演させていただけることをうれしく思っております」と笑顔でコメント。続けて秋山は「新たな気持ちで挑戦しようとこの会見の場に来ましたが、やはり去年と同じように緊張しています。共演者の方々にご指導いただきながら役作りをしていけたら」と真摯に語った。
警部・波多野十三郎役を演じる今井は「私の舞台人生において、まさか新派の舞台に立つことになるとは思っておりませんでした。不安もありますが、自分の新しい部分が見付け出せるんじゃないかという期待で胸がいっぱいです。齋藤先生によると、私のために歌のシーンも増やしてくれるということで、初日にそのシーンがカットになっていないよう、がんばろうと思います」と冗談を飛ばし、記者たちの笑いを誘った。
再演にあたっての新演出について尋ねられた齋藤は「前作で永島敏行さんが演じた片桐刑事が、今回は今井清隆さん演じる波多野警部になります。これによって明智や黒蜥蜴との関係も前回と違うものにならざるを得ない。今井さんが来てくれるから、『きっと歌うよね!』ってことで、3曲歌ってもらいます(笑)。あとは由香とダンスを踊っていただくとか……。前回も雪之丞さんと緑郎さんがタンゴの触りを踊って、結構評判がよかったんです」と構想を明かし、「それぞれのキャラクターをしっかり立ち上げて、深いところにまで行きたい。“新作”から、“新派のレパートリーの一つ”と言われるように熟成させたいです」と展望を語った。
また3月から4月にかけて行われた自主公演「怪人二十面相 ~黒蜥蜴二の替わり~」と、本作の関わりについて尋ねられた緑郎は「僕は特に明智小五郎役で通しの役になりますので、『怪人二十面相』を経て、黒蜥蜴での明智小五郎をまた深く掘り下げられるんじゃないかなと思っています。やり終えたばかりでまだヘトヘトですが、プラスになる自主公演でした」と回想し、会見を締めくくった。公演は6月2日から23日まで東京・三越劇場にて。
新派130年 六月花形新派公演「黒蜥蜴―全美版―」
2018年6月2日(土)~23日(土)
東京都 三越劇場
原作:江戸川乱歩
脚色・演出:
キャスト
名探偵・明智小五郎:
女盗賊・黒蜥蜴:
岩瀬家一人娘・岩瀬早苗:春本由香
岩瀬家女中・春:
黒蜥蜴の手下・雨宮潤一:
警部・波多野十三郎:
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