8月から9月にかけて上演されるミュージカル「にんじん」の製作発表記者会見が、本日6月21日に都内で行われた。
会見には
還暦を迎える今年2017年に再び少年・にんじん役を演じる大竹は「『何を考えているのか?』というような企画ですが、60歳を迎えるにあたって、シス・カンパニーの社長から『もう1回やりたい役は?』と聞かれた時、パッと浮かんだのがにんじんでした。再演を重ねて深くなっていくお芝居がありますが、にんじんは1回しかできなくて、もう一度会ってみたいと思っていました」と経緯を振り返る。続けて「歌も全部覚えていますし、カーテンコールの時に客席の子供が走ってきて、舞台に立ってる私に向かって『にんじん、がんばって!』と言ってくれたことを覚えています。愛を求めていたにんじんの心が今ならもっと理解できる気がするので、あの時と変わらず愛を叫びたいです」と感慨深げに語る。自身がにんじんに扮した公演ビジュアルについては、「出来上がったものを見て(自分自身に対して)『ふざけるな!』って思いました」と話し、会場の笑いを誘った。
にんじんの兄・フェリックスを演じる中山は「甘やかされて育ち、ちょっと意地悪なところがある長男を演じます。大竹さんと共演させていただけると聞いて『やった!』ってガッツポーズしていたら、『大竹さんの兄の役です』と言われて、何かの間違いじゃないのかなというところから始まりました」とエピソードを明かす。役柄について聞かれると、「大竹さんがにんじんを演じている姿に違和感がなかったので、ただこの人の兄として生きようと思います」と力強く答えた。
父・ルピック氏を演じる宇梶は「そんなに良い人が出てこないお話なんですね。悪い人間ということではなく、閉塞した状況の中で人間がもがきながら生きている。いろいろな葛藤が描かれますので、我がことのように感じていただけたらと思います」と呼びかける。続けて大竹の父親を演じることについて「僕の体がデカいということで、(大竹さんが)やや子供に見えやすいんじゃないないかなと思います」と述べると、会場は笑いに包まれた。
にんじんの母・ルピック夫人を演じるキムラは「実年齢では、しのぶさんの4つ下なんですけれども、にんじんをいじめ抜く母の役ということで困っています」と心中を語る。また今年2017年4月に上演された「フェードル」に続き、
囲み取材には大竹と中山が登壇。大竹は、この日初めて会ったという中山について「こんな優しそうなお兄ちゃんが、意地悪するんだ……」と述べると、中山は「全力で意地悪します!」と笑みを浮かべる。続けて中山は「大竹さんの兄役ができるのは一生に一度だと思うので、全力でやらせていただきます。演じるのは嫌な奴なんですけど、この兄にもいろんな事情や感情があるんだなと感じたので、楽しみです」と期待を述べた。大竹は「芝居に対する美しい心を持ってやっていきたいです。親子でもお1人でも楽しめるので、ぜひ劇場にいらしてください」と観客に呼びかけた。
本作はフランスの作家ジュール・ルナールの同名小説を原作とした作品。フランスの片田舎を舞台に、にんじんのように真っ赤な髪、そばかすだらけの顔をした少年・にんじんと彼を取り巻く家族の物語を描く。キャストにはにんじんの姉・エルネスティーヌ役の
※動画は現在非公開です。
ミュージカル「にんじん」
2017年8月1日(火)~27日(日)
東京都 新橋演舞場
2017年9月1日(金)~10日(日)
大阪府 大阪松竹座
原作:ジュール・ルナール
訳:大久保洋
脚本・作詞:山川啓介
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