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早霧せいな&咲妃みゆの新しい夜明け、宝塚雪組「幕末太陽傳」東京へ

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左から早霧せいな、咲妃みゆ。

左から早霧せいな、咲妃みゆ。

現トップスター・早霧せいなと現トップ娘役・咲妃みゆの退団公演となる、宝塚歌劇雪組「ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳』」「Show Spirit『Dramatic “S”!』」の東京公演が、本日6月16日に東京・東京宝塚劇場にて開幕。これに先がけ、通し舞台稽古と囲み取材が本日行われた。

脚本・演出を小柳奈穂子が手がける「ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳』」は、1957年に公開された川島雄三の映画が原作。古典落語の「居残り佐平次」を中心に、「品川心中」「三枚起請」「お見立て」などを組み合わせ、実在した品川の遊廓・相模屋を舞台とした人情喜劇が展開する。早霧が演じるのは、無一文で相模屋にやってきた男・居残り佐平次。また女郎おそめを咲妃、高杉晋作を次期トップスターの望海風斗、女中おひさを次期トップ娘役の真彩希帆が演じる。

早霧は、お調子者だが掴みどころのない佐平次を飄々と演じ、一方の咲妃は、持ち前の愛らしさ加え、しとやかな仕草で遊女のおそめを好演。それぞれの登場人物たちの新しい夜明け、そして退団を控える早霧と咲妃の門出を祝うような、劇中歌に散りばめられた歌詞にも注目したい。

通し舞台稽古後に行われた囲み取材には、早霧と咲妃が出席。早霧は「幕末太陽傳」について、「退団公演がこの作品と決まったときには少し戸惑いもあったのですが、新たな役に挑戦できる機会をいただけたのは舞台人として本当にありがたいことです。宝塚らしさもありながら、原作の映画のよさも失わないような作品に小柳先生が仕上げてくださいました。東京公演に来てくださるお客様に楽しんでいただけるように、千秋楽まで進化し続けていきたいです」と抱負を述べる。また咲妃は自身が演じるおそめについて、「お稽古させていただく中で人として共感できる部分がたくさんありました。先ほど早霧さんもおっしゃっていましたが、やりがいのある役に出会えてよかったなと思っています」と喜びを語り、「新たな宝塚の魅力、そして雪組の魅力をお届けできるようがんばりたいです」と意気込んだ。

自身のイニシャル(S.S)をモチーフとしたきらびやかなショー「Dramatic“S”!」の見どころを問われた早霧は「中村(一徳)先生らしいといいますか、どの場面もスピーディーかつボリュームがあって。加えて、私と咲妃の退団にフィーチャーして作ってくださいました。お客様に華やかさと夢と希望を届けられるような作品になっていると思います」と自信を見せる。また、1列に並んだキャスト1人ひとりと早霧が顔を合わせる印象的なシーンについても言及。早霧は「お客さんともそうなのですが、組子と目が合う瞬間は、毎回違った印象を受けるんです。そのときどきによって元気をもらったり、勇気をもらったり……。1人ひとりときっちりと視線を交わすことができて幸せですし、私からも思いを伝えられたら」と胸中を明かした。

早霧と咲妃によるしなやかなデュエットダンスも見どころとなっている同作。これについて咲妃は「一言ではお伝えしきれない思いがありますね……」とトップコンビとして活動してきた歳月を振り返り、「早霧さんと一緒に歩んでこさせていただいた日々を象徴するようなダンスになっていると思います。ゴールまで1つひとつしっかりと演じたいです」と思いを噛みしめる。また「早霧さんの相手役をさせていただいたからこそ、さまざまな役に出会えたと思います。本当に感謝しております」と咲妃が視線を送ると、早霧は照れくさそうにはにかんだ。

最後に早霧が「小林一三先生の意志を継いで、伝統を守りながらも新しいことに挑戦していくというのが宝塚歌劇団が続いていく所以なのではないでしょうか。私は7月に退団しますが、これからもそんな劇団であってほしいと願っています」と劇団への思いを語り、取材を締めくくった。東京公演は7月23日まで。なお千秋楽公演は日本全国および香港・台湾の映画館にて生中継される。

宝塚歌劇雪組「ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳』」「Show Spirit『Dramatic “S”!』」

2017年6月16日(金)~7月23日(日)
東京都 東京宝塚劇場

「ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳』」

原作:映画「幕末太陽傳」(監督:川島雄三 / 脚本:田中啓一、川島雄三、今村昌平)
脚本・演出:小柳奈穂子

「Show Spirit『Dramatic“S”!』」

作・演出:中村一徳

出演:早霧せいな咲妃みゆ ほか

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