「1万人のゴールド・シアター2016『金色交響曲~わたしのゆめ・きみのゆめ~』」の公開稽古と記者会見が、昨日10月7日に埼玉・彩の国さいたま芸術劇場にて行われた。
企画・原案を
記者会見にはノゾエをはじめ、上田清司埼玉県知事、埼玉県芸術文化振興財団の竹内文則理事長、本公演の企画・構成を担当した、企業メセナ協議会代表理事専務理事およびさいたまトリエンナーレ総合アドバイザーを務める加藤種男氏が登壇。また一般参加者より野口泉、松本榮子、小野寺妙太郎、さいたまゴールド・シアターより高橋清、百元夏繪、ちの弘子が取材に応じた。
ノゾエは金を基調としたネクタイを締めて登場。「今回の衣裳のイメージが白と黒なんです。それにこのネクタイには金色(ゴールド)も入っていて。この企画にぴったりかもしれません(笑)」とはにかみながら、「一度だけ蜷川さんに会うことができて『楽しみにしています』と満面の笑みで言っていただいたんです。それがずっと印象に残っていて。あの一言を聞かなかったらこんなとんでもない企画の演出を引き受けていなかったかもしれません」と思いを明かす。「この作品では、蜷川さんの思いを受け継いだものをシンプルに形にしたい。『何かをやりたい』という強い気持ちを持った一般参加者の方々が集まってくれたので、想像し得ない空間が実現できるのでは」と意気込みを語った。
上田氏は「この大人数ですから『何をやるのかな?』『関ヶ原の合戦でもやるのかな?』と思っていましたが、まさか『ロミオとジュリエット』とは! 稽古の様子を観て、出演者の皆さんがとても生き生きしていると感じました」と感嘆。また本企画が2020年東京オリンピック・パラリンピック文化プログラムに採択されたことにも言及し、オリンピックに向けて文化事業の先がけとなることを誓った。
竹内氏は「先日、出演者全員が集合した稽古を拝見させていただいて、あふれんばかりのエネルギーと作品のスケールの大きさを感じました。“蜷川レガシー”を受け継ぎながら、新たな文化を創造して発信していきたい」と回答。続く加藤氏は「若い人が高齢者を支えるというのが一般的な形ですが、高齢者が若い演劇人を支援する仕組みのモデルケースになれば」と今後の展望を明かした。
改めて蜷川に対する思いを問われたノゾエは「この作品の稽古を通して、蜷川さんのことを『今やっと知り始めている』という感じ。蜷川さんと関わってきた人々(俳優やスタッフ)を通して、彼の演劇愛を強く感じています」とコメント。また「1日1日の稽古で精一杯ですね。一生懸命やることでしか返せないと思っています」と大所帯を束ねる苦労を明かしつつも、「“夢”というテーマを掲げていますが、この公演自体が“夢”になるように努めていきたい」と力強くアピールした。このほか一般参加者、ゴールド・シアターの面々が、作品にかける意気込みや蜷川への思いを語り、会見は締めくくられた。
公開稽古には、一般出演者のうち約500名が参加。ノゾエが音頭を取り、出演者の誕生日を祝う一幕も見られ、会場全体からは『ハッピーバースデー』の合唱が巻き起こった。またネクスト・シアターのメンバーが出演者にアドバイスする場面も見られ、稽古は終始和やかに進行。なおゴールド・シアターの面々は11月から稽古に参加する。
「1万人のゴールド・シアター2016『金色交響曲~わたしのゆめ・きみのゆめ~』」は、12月7日に埼玉・さいたまスーパーアリーナにて上演。チケットは10月10日に発売される。
「1万人のゴールド・シアター2016『金色交響曲~わたしのゆめ・きみのゆめ~』」
2016年12月7日(水)
埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
企画・原案:
脚本・演出:
企画・構成:加藤種男
出演:60歳以上の一般公募による出演者、
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