中村米吉、USJ で“NO LIMIT!”なカワイイもの探し

題字：中村米吉

今回は“NO LIMIT!”なカワイイものが集まっているに相違ないUSJからお届け

ドラッグストアのレジ前はTAX FREEに行列で、一般会計はがーらがら。
老いも若きも、男も女もみんなまねしてグリコのポーズ。
橋の上では大道芸人、踊るわ歌うわ動かぬわ。

そんな久々の道頓堀は、国籍問わない人だかり。
とにかく人！ 人！ 人！

SixTONESの曲みたいになってしまいましたが、そんな人混みを避けて、休演日にたどり着いた場所がこちら。

て！ ここも人多いとこやないかい！

いかにも大阪のノリツッコミで失礼をいたしました。
改めまして、やって来たのはユニバーサル・スタジオ・ジャパン（通称USJ。関西ではユニバというらしい）。

今回は“NO LIMIT!”なカワイイものが集まっているに相違ない、こちらからお届けしてまいりましょう！

意気込んでカワイイものを探し歩くも、腹が減っては戦はできぬ。
と思っていると、見つけるもんですねえ最適なもの！
夏らしいサングラスを付けられた、スヌーピー先生のドーナツ！

先生だけに犬も歩けば棒に当たると申しましょうか、幸先の良いスタートです。

さあこの調子で、このまま先生にお目にかかりにまいりましょう！
先生は1950年生まれ、昭和にすると25年。
私の父と同年生まれ、五黄の寅年でいらっしゃいます（犬だけど）。
73年間“カワイイ”を貫かれている大先輩と、ぜひともお写真をと思いましたがタイミングが合わず、代わりになんとこの方と！

先生の飼い主、チャーリー・ブラウン御大です。
見てください私の緊張した顔！
手持ちの先生の鞄をアピールした結果、なんとも言えないポーズになってる（笑）。

先生とのグリーティングは叶いませんでしたが、サングラスでクールでニヒルな先生とウッドストック氏とスリーショット。

その脇の黒板に、どうも解せない記述がありましたのでご紹介だけしておきます（笑）。

こうはならんやろ。

スヌーピーの世界を堪能した勢いに乗じ、そのまま魔法の世界へ！

子供の頃、眼鏡っ子でいじめられっ子だった私はハリーになんとなく共感を持ち、密かに憧れたものです。
と、感傷に浸っているとゲリラ豪雨が!!
ハリー気取りのこの写真の直後、お城の中でドビーのように震えておりました。悪い子だからバチが当たったのかしら……。

雨上がりにスッキリしようとアイスクリームをペロリ。

こちらのミニオンのカップ、直接アイスが入ってるわけではなく、紙カップに被さる形での提供。
汚れないので持ち帰りやすい！ カワイイだけでなくホスピタリティまであるとは。小さくて黄色いバナナ野郎だと思っていましたが、なかなか侮れんやつです……！

アイスでスッキリしたあとは巷で話題のワールドへ。

いやいや、すごい所だこれは。まったくマリオの世界に入り込んだようです。

パワーアップバンドを付けて、いざコイン集め！

自分の人生の中で空に浮いているブロックを叩く日が来ることになるとは夢にもよりませんでしたよ……！

ここでもカワイイ食べ物を発見！

ノコノコのコウラのカルツォーネ。
前を歩いている人に投げつけたい衝動を抑えつつかぶりつくと、中には焼きそばが！
うーん。なんとも言えず美味しい。

食べ物ばかり？
いいじゃないですかー。
子供の頃は夜が食べれなくなるとか言われ、学生時代は懐が寂しく、大人になってやっと何も気にせずテーマパークで食べ歩けるようになったのだから！（笑）

そんなUSJでは会いたかった人にも会えました。
それはこの方。松本慎也さん。

USJの「ワンピース」のショーなど、多くのショーのヘアメイクを手がけるすごいお方。
この方とのお付き合いはちょうど1年ほど前。
「風の谷のナウシカ」が歌舞伎座で再演されるにあたり、ナウシカの鬘が原作に近づくことになりました。
そこで新たなビジュアルを担当して下さったのが慎也さんだったのです。
そして、今年の春、FFX歌舞伎の際のヘアメイクも、ほぼすべて慎也さんがご担当！
慣れぬ歌舞伎の世界に飛び込まれ、さまざまな意見に揉まれながらも素晴らしい物を作ってくださいました。
どちらの舞台の成功も、慎也さんのチームの力のおかげです。

うれしすぎる再会に心躍らせ、一緒にヨッシーに乗りました（笑）。

え？ 慎也さんの紹介は趣旨に反する？
そんなことありませんよ！
だって、慎也さんは“カワイイ”を、作ってくれる人なんだから！

さ、会いたい人にも会え、美味しくてカワイイものも食べ、乗り物も乗って、お土産も買って、あとは帰るだけ……。

あ、いけね。

USJで最も大切なところへ行くのを忘れていた。

歌舞伎俳優のみならず、芸能に携わる人すべてが、ここへ行くためにUSJに行くと言っても過言ではないパワースポットがあるんです。
今日も今日とて功徳を得るために、芸事に携わるもので列が絶えないと漏れ承っております。
獅子舞に噛まれるように噛まれ、芸事の上達を一心に祈るのです。
皆様もぜひともご参詣あれ。

どうかJAWSになれますように……。
ジョーズになれますように……。
上手になれますように……。

ってね！（笑）

プロフィール

中村米吉（ナカムラヨネキチ）

1993年、東京都生まれ。播磨屋。中村歌六の長男。2000年に中村米吉の名を襲名して初舞台。2011年から女方を志し、「鬼一法眼三略巻 菊畑」で皆鶴姫、「与話情浮名横櫛」でお富、「松浦の太鼓」でお縫、「仮名手本忠臣蔵 七段目」で遊女お軽、「絵本太功記」で初菊などを勤める。またアメリカ・ラスベガスで行われた歌舞伎興行では、2015年に「鯉つかみ」小桜姫役、2016年に新作歌舞伎「獅子王」白縫姫役で出演。2015年には「鳴神」の雲の絶間姫役の演技で十三夜会奨励賞、2021年には第42回松尾芸能賞で新人賞を受賞した。昨年7月に上演された「風の谷のナウシカ 上の巻 ―白き魔女の戦記―」、昨年12月から今年1月にかけて上演された「オンディーヌ」では、それぞれタイトルロールを務め、3・4月に上演された「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」では、ヒロイン・ユウナ役を勤めた。現在、大阪・大阪松竹座での「七月大歌舞伎」に出演中。8月には尾上右近自主公演 第七回「研の會」、「ドラマ・リーディング 6eme. seance『それを言っちゃお終い』」、9月には「『秀山祭九月大歌舞伎』二世 中村吉右衛門三回忌追善」への出演を控えている。毎週水曜日にAuDeeプレミアムにて自身がパーソナリティを務める番組「中村米吉 悪魔の時間」を配信中。