「新しい歴史を作ろう」GLAY名曲連発の函館ライブ初日

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GLAYが7月27、28日の2日間にわたり、故郷の北海道・函館にある函館市緑の島野外特設ステージにて2日限りのスペシャルライブ「GLAY SPECIAL LIVE 2013 in HAKODATE『GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT VOL.1』」を開催した。

GLAYとは?

北海道函館市出身の4人組ロックバンド。TAKURO(G)とTERU(Vo)を中心に1988年に活動を開始し、1989年にHISASHI(G)、1992年にJIRO(B)が加入して現在の体制となった。1994年にシングル「RAIN」でメジャーデビュー。1996年にはシングル「グロリアス」「BELOVED」が立て続けにヒットし、1997年に12枚目のシングル「HOWEVER」がミリオンセールスを記録したことでトップバンドの仲間入りを果たす。1999年7月には千葉・幕張メッセ駐車場特設会場にて20万人を動員するライブを開催し、当時有料の単独ライブとしては日本最多観客動員を記録する。2010年4月には自主レーベル「loversoul music & associates」(現:LSG)を設立。メジャーデビュー20周年となる2014年には宮城・ひとめぼれスタジアム宮城にて単独ライブ「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」を行った。デビュー25周年を迎えた2019年より「GLAY DEMOCRACY」をテーマに精力的な活動を展開。10月にアルバム「NO DEMOCRACY」を、2020年3月にベストアルバム「REVIEW II -BEST OF GLAY-」をリリースした。デビュー30周年を迎える2024年は、周年のテーマとして「GLAY EXPO」を掲げて活動中。5月にシングル「whodunit-GLAY × JAY(ENHYPEN)- / シェア」を発表し、6月に埼玉・ベルーナドームで単独公演「GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025」を行い、10月に4年ぶりとなるアルバム「Back To The Pops」をリリース。11月から全国アリーナツアーを開催する。

「GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT VOL.1」初日公演の様子。

「GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT VOL.1」初日公演の様子。

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TERU(Vo)

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TAKURO(G)

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HISASHI(G)

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JIRO(B)

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2日間のライブには全国各地からファンが集まり、のべ5万人が参加する大規模なものに。函館市内もGLAY一色に染まり、彼らにまつわる催しが行われたり、商店街や空港内にポスターが貼られたり、街中でGLAYの凱旋をおおいに盛り上げていた。故郷に錦を飾るべく、メンバー4人は練りに練ったセットリストと、帆船を模した豪華なステージでファンを歓迎。2日目が豪雨に見舞われるなど決して天候には恵まれなかったが、彼らの気合いの入ったパフォーマンスは函館の一角を熱狂的な空間へと変えた。

初日は7月末とは思えない冷たい風と、TERU(Vo)曰く“GLAY色”の雲が覆う中でライブはスタートした。メンバーの登場前には函館市の港内艇・つつじがカラー放水でライブの幕開けを祝福。さらにスクリーンで上映された「灰遊記」なる函館の歴史とGLAYの歴史を融合させたアニメや、函館名所が登場する「はこだて賛歌」が流れ観客の笑いを誘う。そして「故郷を離れて24年。GLAYが帰ってきた」というアナウンスとともに、黒を基調とした衣装に身を包んだメンバーが登場。TERUは「また新しい歴史を作ろうぜ。この記念すべき日に1曲目に披露するのはこの曲です」と述べ、2日間のライブの幕開けを飾る「グロリアス」を歌い始めた。TERUは早速ステージ中央から伸びるT字型の花道を練り歩き、会場をひとつにしていく。続いて2曲目へと誰もが思った瞬間、出だしに失敗するハプニングが発生。しかし「気を取り直していこう!」という言葉とともに改めて「口唇」がプレイされ、会場の熱気をさらに高めた。

TERUは「皆さんようこそ函館へ。僕らが愛し続けている街です」「こういう函館のデカイところでしかできないことをやろうと思います」と述べると、今回のライブの目玉でもある新旧のアルバムごとのメドレーコーナーに突入。まずはアルバム「pure soul」にフォーカスが当てられ、「YOU MAY DREAM」「ビリビリクラッシュメン」「FRIEDCHICKEN & BEER」が披露された。それぞれイントロが奏でられた瞬間に会場が沸き狂騒に拍車がかかっていく。さらに「愛すべき函館! 僕らの愛情を受け止めて!」という言葉とともに始まったのは「SOUL LOVE」。メンバーはファン1人ひとりとコミュニケーションをするように、花道をゆっくりと歩きながらパフォーマンスを繰り広げた。

続くアルバム「UNITY ROOTS & FAMILY,AWAY」のメドレーではしっとりしたナンバーを連発。TERUが目を閉じて歌い上げた「Way of Difference」、音数を削ったシンプルなサウンドが光った「Father & Son」などが披露された。「またここ函館で会いたいという願いを込めて」という言葉から始まった「またここであいましょう」で、場内は明るいムードに。観客のあたたかな合唱も手伝い朗らかな空気が漂う。

その後は記念撮影時間を挟み4人全員が花道に移動し、「灰とダイヤモンド」メドレーへ移った。JIRO(B)の弾く印象的なベースが歓声を呼び、TAKURO(G)とHISASHI(G)のギターバトルが目を引いた「ひどくありふれたホワイトノイズをくれ」など、懐かしいナンバーに何度も歓声が沸く。さらに間髪入れずにアルバム「BEAT out!」のメドレーに突入し、「More than Love」の開始と同時に4人は花道の各所に散っていく。さらに「みんながひとつになれる曲を用意しました!」とTERUが叫び始まったのは「生きてく強さ」。観客は大きく腕を振り、TERUとともにシンガロングをして盛り上がる。ファンのうれしそうな表情にTERUは「GLAYは幸せ者だな。ホントにありがとう。最高に幸せです」と故郷でライブができる喜びを表した。

その後、SEI(Key, Sax)が奏でるミディアムテンポのインストゥルメンタルナンバーで、会場はいったんクールダウン。その間にメンバーはステージに戻り、後半戦の幕開けを宣言した。そして始まったのはHISASHIの涙腺を刺激する情感豊かなギターと哀愁漂う歌が印象的な「DARK RIVER」。2万5000人は壮大なバラードに、じっくりと耳を傾けていた。その後は「僕らにたくさんの旅をさせてくれたアルバムです」という紹介からアルバム「BELOVED」のメドレーを、さらに「a Boy~ずっと忘れない~」を挟み「音楽を奏でる喜びを教えてくれたアルバムから」という言葉からアルバム「GLAY」のメドレーを届けた4人。「Satellite of love」では空を仰ぎ、TERUとともに歌うTAKUROの表情がクローズアップされ観客のため息を誘う。1曲1曲を愛おしむように心を込めて披露する姿に惜しみない拍手が送られた。

しかし落ち着いたムードもHISASHIのギターソロによって一変する。着物の裾をはためかせながら花道に繰り出した彼は、GLAYのナンバーも交えつつ、洋楽の名曲や敬愛する布袋寅泰の「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」などをカバー。テレビ朝日系「ミュージックステーション」のテーマ曲「#1090 ?Thousand Dreams?」のカバー中はサングラスを着用し、タモリのセリフをまねる。その姿にはほかのメンバーも爆笑していた。

後半戦の幕開けを飾った「THE FRUSTRATED」メドレーの中では、「HIGHCOMMUNICATIONS」でTERUと一緒にファンも拳を突き上げて大盛り上がり。さらに「みんなの夢が俺たちの夢です」という言葉から「BEAUTIFUL DREAMER」、花火の演出も目を引いた「Ruby's Blanket」や「Bible」などアッパーな曲が続いた。そして本編の最後を飾ったのはこの函館公演のテーマ曲でもある「Eternally」。柔らかなアンサンブルと、優しい歌声が会場を包み込み本編が終了した。

「たくさんの曲を誕生させることができたのも、ここ函館のおかげです」とTERUが語ったのち、メンバーが個々に観客に挨拶。サポートメンバーのTOSHI(Dr)は「函館最高!」を3回連呼し、SEIは「皆さん最高です」と観客の熱狂を絶賛する。JIROは「僕の夢がひとつ叶いました」と、自身が中学時代に函館で観た野外ライブ以上に人がいることを明かし、「マジうれしい。『VOL.2』絶対やるからね」と早くも第2回への意欲を伺わせた。HISASHIは「このメンバーと出会わせてくれた函館という街に感謝しながら弾いてました」と述べ、TAKUROは「『VOL.2』と『VOL.3』でこの素敵な街に全国の仲間を呼びたいと思います」とコメント。TERUは「ここで生まれて、こんな景色が観れるとは思わなかったです」と感慨深そうに述べ、これからの飛躍を力強く誓った。

「みんな暴れ足りないんじゃないの?」という挑発的なTERUの言葉からは「函館メドレー」と銘打った初期ナンバーの披露コーナーに。ここではGLAYが高校時代にライブで披露したというオリジナル曲「CRAZY DANCE」が大きな注目を集めた。パンキッシュなサウンドと、ひたすら「CRAZY DANCE」を連呼するシンプルな歌詞はあっと言う間に観客に浸透。TERUと一緒にオーディエンスも叫び、「2万5000人が歌ってくれる時代が来るとは!」と言わしめていた。懐かしさ全開のコーナーが無事終わると「彼女の“Modern…”」「誘惑」とアグレッシブな曲を2連発。最後は火炎がステージの上から飛び交う中で「ACID HEAD」が届けられた。TAKUROは客席に降りファンとの交流を楽しみ、HISASHIはTERUとマイクを分け合いながら激しくシャウトする。

約2時間半のステージを終えたメンバーは「愛してるぜ函館!」と叫び、観客とともに恒例のジャンプを敢行。最後は大きな花火が会場から5分にわたって打ち上がり、ド派手な演出とともに「GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT VOL.1」の初日は幕を下ろした。

GLAY「GLAY SPECIAL LIVE 2013 in HAKODATE『GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT VOL. 1』」
2013年7月27日@北海道 函館市緑の島野外特設ステージセットリスト

01. グロリアス
02. 口唇
03. 「pure soul」メドレー(「YOU MAY DREAM」「ビリビリクラッシュメン」「FRIEDCHICKEN & BEER」)
04. SOUL LOVE
05. 「UNITY ROOTS & FAMILY,AWAY」メドレー(「Way of Difference」「girlish MOON」「Father & Son」)
06. またここであいましょう
07. 「灰とダイヤモンド」メドレー(「真夏の扉」「LADY CLOSE」「ひどくありふれたホワイトノイズをくれ」)
08. TWO BELL SILENCE
09. 「BEAT out!」メドレー(「More than Love」「Yes, Summerdays」「原色の空<Cloudy Sky>」)
10. 生きてく強さ
11. DARK RIVER
12. 「BELOVED」メドレー(「GROOVY TOUR」「RHAPSODY」「Lovers change fighters, cool」)
13. a Boy~ずっと忘れない~
14. 「GLAY」メドレー(「シキナ」「風にひとり」「Chelsea」)
15. Satellite of love
16. HISASHI Solo
17. 「THE FRUSTRATED」メドレー(「HIGHCOMMUNICATIONS」「Runaway Runaway」)
18. BEAUTIFUL DREAMER
19. Ruby's Blanket
20. Bible
21. Eternally
<アンコール>
22. 函館メドレー(「Cynical」「CRAZY DANCE」)
23. 彼女の“Modern…”
24. 誘惑
25. ACID HEAD

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