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L'Arc-en-Ciel“虹の楽園”ホノルルで20周年最終公演

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L'Arc-en-Cielが、5月31日(現地時間)にハワイ・ワイキキシェルにてワールドツアーを締めくくる「L'Arc-en-Ciel 20th L'Anniversary Year Live in Hawaii」を開催した。

今回のハワイ公演は今年3月から開催されたワールドツアーや国内凱旋公演、および昨年から続いた結成20周年企画の最後を飾るものとして実施。会場には日本から訪れたファンや世界各国のファン、さらにハワイを訪れていた観光客など、5000人以上が集まった。この日の会場に選ばれたワイキキシェルは、海岸に程近い半円形の野外ステージ。風がやや強いものの穏やかな晴天に恵まれ、ステージ上にもヤシの木が用意されるなど、南国気分を存分に味わえる雰囲気の中での公演となった。

メンバー4人がステージに登場し、大歓声に迎えられる中hyde(Vo)は「Are you fuckin' ready?」と絶叫する。そして1曲目「READY STEADY GO」から、早くもエンジン全開でのパフォーマンスを展開。「REVELATION」では時折強くなる風に立ち向かうかのように、4人の音が激しさを増す。ken(G)のエモーショナルなギターソロが炸裂した「HONEY」、夕暮れ近い会場に切なげなメロディが響いた「flower」の後、yukihiro(Dr)のドラムセットがステージ前方へ移動。このセットにhyde、ken、tetsuya(B)が腰を下ろす形で披露されたのは「叙情詩」。hydeのアカペラで始まるという、昨年行われた「20th L'Anniversary LIVE」を彷彿とさせる演出に、オーディエンスは息を呑んで聴き入った。

6曲を終えたところでMCが始まり、hydeは「ハワイのみなさん、こんにちは! アロハ!」とあいさつ。そして何度か訪れているというハワイでのエピソードをそれぞれが振り返るが、「最後にみんなで来たのっていつだっけ?『finale』のビデオクリップはもっと前だよね?」と語るhydeに「『finale』が最後!」というファンからの突っ込みが入り「……多分君らのほうが正しい(笑)」と苦笑。普段よりも近いファンとの距離を楽しんでいるようだった。

「この夕日に向かって歌う感じ、いいですね」というhydeの言葉に続いては「Pieces」、そして「花葬」へ。徐々に夕闇に包まれていく会場に、哀切な音色が響き渡る。そしてワイキキシェルがほぼ真っ暗になったころ、ステージ上を妖しいピンク色のライトが照らして「X X X」が始まる。グラマラスで官能的なサウンドから、場内をダークな雰囲気へ一変させたのは「DRINK IT DOWN」。観客が握る無数のサイリュームがきらめき、激しく情熱的なパフォーマンスを盛り上げた。

夜空の月と星がサイリュームに負けないほどの輝きを放ち始めた頃、kenの奏でる「MY HEART DRAWS A DREAM」のイントロが空に響く。美しく壮大なサウンドに乗せ、オーディエンスは大合唱。4人のパフォーマンスに、歌声で応えていくひとときとなった。その直後には、kenが世界各国で展開した“ご当地お土産MC”が久しぶりに復活。「各地でお土産を買ってたんですけど、hyde、ユッキー、リーダーの順番で渡してて、ユッキーで止まってて(笑)。これはリーダーに渡さないと怒られると思って(笑)」と、ホノルルで購入したさまざまなグッズをtetsuyaに手渡した。「L'Arc-en-Cielにちなんで7色の海水パンツです。リーダーがワイキキで泳いでたら『L'Arc-en-CielがL'Arc-en-Cielを履いとる!』ってなりますね(笑)」などといったkenの言葉に、会場は大爆笑。tetsuyaも苦笑しながら「ありがとう」と応えていた。

その後kenは「すっかり身体が冷え切ったところで、次の曲行ってみようか!」と叫び、「SEVENTH HEAVEN」のイントロを鳴らす。ここからはアッパーチューンを続々と披露。「GOOD LUCK MY WAY」「STAY AWAY」、この曲のアウトロにエンジン音がかぶせられる形で熱狂を引き継いだ「Driver's High」と連発し、会場は大盛り上がりに。最後はyukihiroが緩急を付けたドラマチックなドラムソロでオーディエンスを沸かせると、華麗にピースサインを掲げてステージを去っていった。

インターバルの間、客席からはウェーブや、21周年を祝う「ハッピーバースデー」の合唱が起こる。そんな中、静かに「あなた」のストリングスが流れ出し、オーディエンスはそれぞれのバンドへの思いを託すように歌い始めた。会場中の合唱を受けて始まった4人の演奏は、その思いを受け取ったかのようにしっとりと広がっていく。続く「winter fall」では、涼やかなサウンドが会場を包む。夏を迎えたワイキキで披露されたこの曲は、普段とは異なる趣を持って会場に響いた。

そしてこの日のステージもいよいよ終盤へ。「Link」が終わったところで、ステージにこの日のコンサートプロモーターが登場してメンバー4人を中央へ呼び寄せる。ここでサプライズのスペシャルゲストとして紹介されたのは、ホノルル市のピーター・カーライル市長。L'Arc-en-Cielが全世界で45万人を動員したツアーの最終公演をホノルルで開催したこと、日本とハワイの友好関係を深めたことに感謝し、この5月31日を「L'Arc-en-Cielの日」に制定したことを発表し、メンバーとオーディエンスを驚かせた。

hydeは「本当なの? Really? すごい日になってしまいました」と驚きつつ、「L'Arc-en-Cielが“虹”で、ここは“虹の楽園”て言われてて。なんかうれしいですね。せっかくラルクの日になったんで、またここでコンサートできたらいいなと思います。本当にありがとう」と感謝の言葉を述べた。「21周年にこぼれるぐらい20周年を続けてしまったんですけど(笑)、すごく有意義な1年だったと思います。また帰ってくるんで、そのときは一緒に遊んでください」と最後の挨拶を行い、ラストナンバー「虹」へ。ワイキキシェルのステージ上方の白いアーチがライトで虹色に染められ、感動的な光景を作り上げた。

この曲が終わると、hydeが一言ずつ言葉を区切りながら「最後に1曲だけ、演奏したいと思います」と語り、「Bye Bye」が始まった。hydeは涙を流し、声を詰まらせつつも熱唱する。彼らの心に秘めた思いが伝わる演奏に、オーディエンスも涙を浮かべながら聴き入っていた。

さまざまな思いが交錯した最後の曲の後、メンバーはそれぞれ客席に挨拶。yukihiroは何度も手を合わせ、感謝の気持ちをオーディエンスに伝える。tetsuyaはバナナを客席に投げ入れ「ありがとう、まったねー!」と叫んでステージを降りた。メンバーがすべて去っていった後も、客席からは素晴らしいパフォーマンスを称える拍手や「ありがとう!」という感謝の声がいつまでも続いていた。

L'Arc-en-Ciel 20th L'Anniversary Year Live in Hawaii
2012年5月31日 ハワイ ワイキキシェル セットリスト

01. READY STEADY GO
02. Caress of Venus
03. REVELATION
04. HONEY
05. flower
06. 叙情詩
07. Pieces
08. 花葬
09. X X X
10. DRINK IT DOWN
11. MY HEART DRAWS A DREAM
12. SEVENTH HEAVEN
13. GOOD LUCK MY WAY
14. STAY AWAY
15. Driver's High
16. あなた
17. winter fall
18. CHASE
19. Link
20. 虹
21. Bye Bye

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