15周年「UKFC」にsyrup16gが初登場!ART-SCHOOLや椿屋四重奏らが祝福

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8月9日と10日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)でライブイベント「UKFC on the Road 2025‐15th ANNIVERSARY‐」が開催された。この記事では1日目のFRONTIER STAGEの模様を中心にレポートする。

五十嵐隆(Vo, G / syrup16g)(撮影:河本悠貴)

五十嵐隆(Vo, G / syrup16g)(撮影:河本悠貴)

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今年で開催15周年を迎える「UKFC on the Road」は、UK.PROJECTを牽引するアーティストや、縁の深いアーティストがパフォーマンスを繰り広げるイベント。公演は2ステージ制で行われ、FRONTIER STAGEにAge Factorythe dadadadysART-SCHOOL椿屋四重奏2025、syrup16g、FUTURE STAGEにペルシカリア、からあげ弁当、the myeahnsHelsinki Lambda Clubが出演した。

UK.PROJECTへの感謝伝えたAge Factory

清水英介(Vo, G / Age Factory)(撮影:河本悠貴)

清水英介(Vo, G / Age Factory)(撮影:河本悠貴)[拡大]

イベントのオープニングを飾ったのは、6月に自主レーベル0A(ゼロエー)を設立したAge Factory。彼らはレーベル設立と同時に配信リリースした「rest/息」で美しい轟音を鳴らし観る者の心をその音像の中へとたちまち引き込んでいった。過ぎゆく夏を彷彿とさせるナンバー「向日葵」で郷愁感漂う切ないメロディを歌い上げたあと、清水英介(Vo, G)は「俺らはUKから3枚くらいアルバムを出させてもらっていて。日本のインディーズの中でもレーベルカラーがあって、昔から好きなバンドがずっと居続けている。UK.PROJECTすごいなといつも思っています。呼んでくれてありがとうございます」と感謝の思いを述べた。その後、彼らは四つ打ちのビートが脈打つように鳴り響く「Blood in blue」やエモーショナルなナンバー「Everynight」を演奏。最後には7月16日にリリースした最新アルバム「Sono nanika in my daze」より「海に星が燃える」を届け、青い闇に光が輝く幻想的な情景をオーディエンスの心に焼き付けた。

「感情をつなぐ架け橋でいたい」と述べたthe dadadadys

小池貞利(Vo, G / the dadadadys)(撮影:河本悠貴)

小池貞利(Vo, G / the dadadadys)(撮影:河本悠貴)[拡大]

「GO jiGOku!!」で勢いよくライブを始めたthe dadadadys。ライブ序盤からなりふり構わないアグレッシブなパフォーマンスを繰り広げ、フロアの熱気をグイグイと引き上げていった。カオティックな展開が印象的な最新曲「モォニンググロォリィ」を経て、彼らは「拝啓」をまっすぐに思いを届けるように演奏。「これからもいろんな人のエネルギーの感情をつなぐ架け橋でいたいなと思います」と小池貞利(Vo, G)が告げると、最後に「らぶりありてぃ -la dolce vita-」で温かみのあるアンサンブルを奏で、ステージを去って行った。FUTURE STAGEではからあげ弁当がsyrup16gの「Reborn」をカバーする場面も。まだ面識はないとのことだが、大好きな先輩の楽曲をじっくりと奏でて観客から大きな歓声を浴びた。

結成25周年のART-SCHOOLが奏でた祝福の音

木下理樹(Vo, G / ART-SCHOOL)(撮影:河本悠貴)

木下理樹(Vo, G / ART-SCHOOL)(撮影:河本悠貴)[拡大]

今年結成25周年を迎えたART-SCHOOLは「Bug」で希望をはらんだ美しいサウンドスケープを描き、そのまま5月にリリースした最新アルバム「1985」の収録曲「We Are All Broken」へ。激しくうごめくようなサウンドに乗せて木下理樹(Vo, G)のダウナーな歌声が場内に響き渡った。戸高賢史(G)は「25周年を迎えられたのは、誇張なくUK.PROJECTがあったからだと僕らはみんな思っています。いつも本当にありがとうございます」と感謝の思いを言葉にする。そして木下の「『UKFC』も15周年ですよね。おめでとうございます」という祝福の言葉とともに、彼らは最新アルバムのタイトルトラック「1985」で唯一無二の儚くもたおやかな世界観を生み出した。「ロリータ キルズ ミー」ではフロアに一斉に拳が突き上がり、「Outsider」でその熱はさらに高まっていく。会場に広がる高揚感がピークに達したところで最後に彼らは「FADE TO BLACK」をプレイし、爆発的なエネルギーで会場を満たしてアクトを終えた。

椿屋四重奏2025はUK.PROJECT時代の曲縛りで

椿屋四重奏2025のライブの様子。(撮影:河本悠貴)

椿屋四重奏2025のライブの様子。(撮影:河本悠貴)[拡大]

期間限定で復活を遂げた椿屋四重奏2025は「群青」でライブを開始。かつてUK.PROJECTに所属していた彼らは、大歓声を浴びながら「手つかずの世界」を届ける。中田裕二(Vo, G)は「長い歳月をかけて実家に帰ってきました! 今日のために活動期間を延ばしました!」と声を弾ませ、「『UKFC』15周年ということでおめでとうございます。お祝い、恩返しということでUK.PROJECT時代の曲だけ演奏したいと思います」と宣言。その言葉の通り、彼らが「成れの果て」「紫陽花」と多くの人々に愛されてきた楽曲を惜しみなく披露していくと、聴きなじみのあるメロディにオーディエンスは沸き立ち、1曲1曲大切に受け取っていた。中田はアコースティックギターを手に持って「小春日和」を軽やかに奏でたあと、ハンドマイクで「螺旋階段」を切なげに歌唱。さらに「空中分解」を熱演すると、「またいつかお会いしましょう。椿屋四重奏でした」という言葉を残し、「幻惑」を届けて笑顔でライブを終えた。

「UKFC」15周年にsyrup16gが初登場

syrup16gのライブの様子。(撮影:河本悠貴)

syrup16gのライブの様子。(撮影:河本悠貴)[拡大]

イベント初日のトリを務めたのは「UKFC」初登場となるsyrup16g。「生きたいよ」で彼らがライブを始めると、オーディエンスはたゆたうような音色に心地よさそうに浸っていく。五十嵐隆(Vo, G)が乾いたギターサウンドに乗せてゆるやかに歌い上げたのは「うつして」。そして「神のカルマ」を経て、五十嵐は「15年目に初めて出られました、syrup16gです。しんがりですけど仲良くしてください」と挨拶した。虚無感が漂うナンバー「診断書」が演奏されたあと、「Sonic Disorder」で剥き出しの歌声が響き渡る。さらに「最高の曲をやります」と告げた五十嵐は、深く沈んでいくように「負け犬」を歌唱した。「そうそうたるバンドの最後にやらせてもらうのは申し訳ないんですけど、『UKFC』だと年功序列で上らしいので、やらせてもらいます」と少し茶目っ気を見せて語ると、「In The Air, In The Error」を熱を込めて演奏。その勢いのまま彼らは「落堕」で心を駆り立てるような疾走感のあるプレイを繰り広げてステージを去って行った。

アンコールを求める拍手に呼ばれ、syrup16gは再びステージに登場。イベントのエンドロールのごとく「Reborn」をゆったりと奏で、「UKFC」の1日目を締めくくった。

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Age Factory @AgeFactory_

先週末にZepp Hanedaで開催された「UKFC on the Road 2025」
のライブレポが音楽ナタリーにて公開されました!
ぜひご覧ください。
https://t.co/PB3zoWgpLh

#UKFC #UKFC2025

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