黒夢が“10年ぶりに再始動”、約1万人と暴れ狂ったツアーファイナル

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黒夢のワンマンライブ「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」の追加公演が2月11日に神奈川・ぴあアリーナMMにて行われた。

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)

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波打つ満員のアリーナ

黒夢でのメジャーデビュー30周年を記念して、昨年3月より1年にわたってライブを行ってきた清春。「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」はツアーファイナルにあたるライブで、2月9日の東京・東京ガーデンシアター公演にて黒夢が“10年ぶりの再始動”を果たした。ぴあアリーナMMでのライブはその追加公演で、黒夢のパフォーマンスを見届けるべく9000人の観客が会場を埋め尽くした。

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)[拡大]

坂下たけとも(G)、Daiki(G / Crossfaith)、Katsuma(Dr / coldrain)からなるバンドメンバーとともに清春(Vo)、人時(B)が現れ、会場は一気に大きな歓声に包まれる。清春がステージ中央のお立ち台に上ると、その歓声はさらに倍増。彼らはすかさず「FAKE STAR」を投下し、会場にすさまじいほどの熱気を生み出していく。「SPOON & CAFFEINE」「DISTRACTION」がノンストップに畳みかけられ、狂気やスリルを感じさせるほどの轟音とアグレッシブな歌声が響き続けた。その後しばし会場が暗闇に包まれるも、その間もオーディエンスは歓声を上げ続け、休むことを知らない。その暗闇を切り裂くように「CAN'T SEE YARD」のイントロが奏でられると客席は再び波打つように動き始めた。

やれっつってんだよ

清春(撮影:青木カズロー)

清春(撮影:青木カズロー)[拡大]

ライブ冒頭ですっかり共犯関係を結んだ黒夢と観客は、その後も広々としたアリーナを使って思う存分に暴れまくる。清春はステージを降りて観客へと接近したのち、「やれんのか? 横浜。やれっつってんだよ横浜」と煽り、オーディエンスのボルテージをとことんまで引き上げていく。ライブ中盤では人時がベースソロでオーディエンスを魅了し、やがてバンドメンバーもそれぞれの音を重ねる。しばし白熱のセッションが続いたあとに「MASTURBATING SMILE」「FASTER BEAT」へとシームレスにつなげられると、アリーナの広大な空間が無数の拳で埋め尽くされた。「HELLO,CP ISOLATION」や「YA-YA-YA!」「MARIA」といったナンバーではゲストのタブゾンビ(Tp / SOIL&"PIMP"SESSIONS)と栗原健(Sax)も参加し、それまでとは様相の異なる祝祭感や妖艶な空気が会場に満ちていった。

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)[拡大]

「C.Y.HEAD」「CANDY」を続けざまにパフォーマンスしたのち、清春は突如「照明チーム、客電全部点けて。もっともっと明るく、もっと明るく」と指示。会場中が明るい光に包まれたところで、彼は「よし、このままやるからな」と宣言し、「後遺症-after effect-」を披露する。まるで白日の下にさらされたかのような明るさの中、鬼気迫る熱演が繰り広げられ、会場には異様なまでの高揚感が。そこに5人は「Sick」を投下し、熱気が最高潮に高まったところでステージをあとにした。

どうせ死ぬんだから

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演の様子。(撮影:青木カズロー)[拡大]

すべてのパフォーマンスを終え、抱擁を交わす黒夢の2人。(撮影:青木カズロー)

すべてのパフォーマンスを終え、抱擁を交わす黒夢の2人。(撮影:青木カズロー)[拡大]

アンコールを求める拍手に応えて再登場した黒夢は、「DRIVE」「Suck me!」「カマキリ」とキラーチューンを連発する。それでもオーディエンスの熱が引くことはなく、ライブはダブルアンコールに突入。清春がアコースティックギターを激しくかき鳴らし、シャウト混じりに「少年」を歌い上げる。疾走感のあるビートにエモーショナルなボーカルが乗り、ラストには清春の鮮烈なロングトーンがこだました。その後彼は「昔はこれから30代40代をどう生きるかを考えながら毎日あがいてましたが、今の僕らはどう死ぬかを考えてます。どう死ぬために生きるか、これを僕らは毎日考えて、生きてもがいてます。黒夢でした。楽しいこといっぱいしましょう、どうせ死ぬんだから」と思いを述懐。そして「ありがとう。また会いましょう」と告げ、「NEEDLESS」「Like @ Angel」で観客の体を大きく動かし、ライブを終幕へと導いた。最後に清春と人時が熱い抱擁を交わすと、客席からは大きな歓声が送られた。

WOWOWライブでは3月30日に同ライブの東京・東京ガーデンシアター公演の模様をオンエア。なお黒夢は7月より全国のZepp会場を回るツアー「黑夢 Zepp TOUR CORKSCREW 2025」を開催する。

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セットリスト

「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」追加公演 2025年2月11日 ぴあアリーナMM

01. FAKE STAR
02. SPOON & CAFFEINE
03. DISTRACTION
04. CAN'T SEE YARD
05. BARTER
06. BAD SPEED PLAY
07. LAST PLEASURE
08. MASTURBATING SMILE
09. FASTER BEAT
10. HELLO,CP ISOLATION
11. YA-YA-YA!
12. MARIA
13. ROCK'N' ROLL
14. C.Y.HEAD
15. CANDY
16. 後遺症-after effect-
17. Sick
<アンコール>
18. DRIVE
19. Suck me!
20. カマキリ
<ダブルアンコール>
21. 少年
22. NEEDLESS
23. Like @ Angel

公演情報

黑夢 Zepp TOUR CORKSCREW 2025

2025年7月19日(土)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)
2025年8月6日(水)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2025年8月9日(土)宮城県 仙台PIT
2025年8月11日(月・祝)北海道 Zepp Sapporo
2025年8月16日(土)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2025年8月24日(日)愛知県 Zepp Nagoya
2025年8月31日(日)福岡県 Zepp Fukuoka
2025年9月6日(土)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO) ※ファンクラブ会員限定公演
2025年9月15日(月・祝)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2025年9月20日(土)愛知県 Zepp Nagoya

番組情報

WOWOWライブ「黒夢 2025.02.09 CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」

2025年3月30日(日)19:00~

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Nakkan (ナッかん) @nakkan22

【ライブレポート】黒夢が“10年ぶりに再始動”、約1万人と暴れ狂ったツアーファイナル(写真16枚) https://t.co/SNMpNhhuDO

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