KinKi Kids、改名発表後初の東京ドームで3時間にわたり熱唱&熱弁

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「硝子の少年」オマージュの衣装で15mの高さから登場

「KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO」には、事務所の後輩であるふぉ~ゆ~に加え、バンドマスターの吉田建やKinKi Kidsへの楽曲提供でも知られる堂島孝平を含む13人編成のバンド、14名からなるストリングス隊、16名のダンサーが参加する豪華なものに。前回の東京ドーム公演「Promise Place」では合計3億円もするオープンカーに乗り込んでド派手に現れた2人だったが、この日は自分たちの歴史をたどるオープニングムービーを通して、まずはそのキャリアをおさらい。映像の最後にスクリーンにKinKi Kidsの文字が燦然と輝くと大歓声がドーム中に轟いた。

「KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO」東京ドーム公演の様子。

「KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO」東京ドーム公演の様子。[拡大]

「フラワー」「シュレーディンガー」「ボクの背中には羽根がある」など古今東西のヒット曲で構成されたセットリストをもとに、コンサートを進行していった2人。デビュー曲「硝子の少年」のパフォーマンス時には、当時の衣装をオマージュしたたっぷりとストーンをあしらった白のスーツをまとい、15mの高さに設けられたステージから登場し、松本隆作詞、山下達郎作曲の大ヒット曲を、少年性を帯びた繊細な声で熱唱して観客の心を揺らす。28年前の楽曲でみずみずしい魅力を放ったかと思えば、背中合わせで披露された「Anniversary」や「もう君以外愛せない」では、包容力のあるハーモニーでドームをそっと包み、穏やかな時間をオーディエンスにプレゼントした。

また集まった5万5000人のオーディエンスを満遍なく楽しませるために、2人は多彩な演出や衣装を用意。ムービングステージ、LED付きトロッコ、リフターなどを駆使しながら、メインステージから離れたファンの近くでパフォーマンスを披露していく。ウィンターソングが多く披露されることの多いKinKi Kidsのドーム公演だが、この日は1998年リリースのサマーチューン「ジェットコースター・ロマンス」が披露され、ファンを驚喜させる場面も。この曲ではトロッコに乗った2人が、ペンライトの海をゆっくり移動しながら歌い上げ、ドーム内にさわやかに夏の風を吹き込んだ。

DOMOTO改名へ向けて

KinKi Kidsのコンサートにおける名物である長尺MCは今回も健在。元日に46歳の誕生日を迎えた光一は「硝子の少年」パフォーマンス時の衣装について「46歳になっても着れるぞというアピールです! 10代の頃と比べて石が増えました!」と豪語するも、剛は「重いんですよ、その石が」とボヤく。そこからファッションの話題に移ったかと思えば、次の瞬間には光一は満員の客席をぐるりと見渡し、「ホントに見えてる? 俺らこんなやろ!」と指先で豆粒を表現し出す。これを受けて剛が「距離はあるけど、心の距離はね……」と殺し文句を放つと、光一が「(そういうことを)俺がこのあと言おうとしたのに」と抗議するなど、ふぉ~ゆ~も巻き込んでの2人の会話がドームを和ませ続けた。

「KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO」東京ドーム公演の様子。

「KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO」東京ドーム公演の様子。[拡大]

改名発表後ということもあり、2人はDOMOTOへの改名についても言及。光一はファンに向けて「安心して応援できる環境を整えていきますので。今までの曲も大事に歌っていきたいと思います」と、これからも堂本光一堂本剛で活動していくことを明言する。「奇跡みたいなものですよね。こんなにも長く2人でやらせていただいて。デビューから間もなく毎年東京ドームでコンサートをさせていただいて、すごいことですよ。(みんな)Snow Manじゃなくていいの? だって絶対的にラウールのほうが足は長いよ?」と光一が自虐混じりに語ると、剛は「こんなに動けるおじちゃんいないよ?」と重ねるなど、阿吽の呼吸で沸かせた。しかし、その後も光一の脱線気味のトークは延々と続き、その他愛のなさすぎる内容に剛も少し呆れ気味。剛に話を振られた堂島が「もうどうでもよくなっちゃった」と呆れつつ、「(光一は)明るくなったよね」とフォローを入れると、光一は「反省します!」と心を改めた様子だった。

「覚えてない曲やってみよう!」で披露されたのは……

3時間の公演中、ファンを最もドキドキさせたのは、2人が一切リハーサルなしで挑む「覚えてない曲やってみよう!」のコーナー。スタッフから「In My Heart」の歌詞を渡された剛は「キタ!」と口にしつつ、「でも、これ自分のパートがわからないの」と若干不安げ。光一は「『In My Heart』……?」とまったくピンと来ていないながらも、演奏が始まれば歌詞を凝視し、剛の声に自らの声を重ね、KinKi Kidsとしての面目を保つ。堂島がなんとか形になった2人のパフォーマンスに「当たり前のことなのに泣きそう」と漏らすと、光一は「ちょっとイケてたよね?」と控えめながらも胸を張った。なお、アーティストの沽券に関わる危険をはらんだ企画ではあるが、剛は「こんなことをやってる人はいないんですよ。だからやり続けないと」とコーナーの継続に意欲を燃やしていた。

ライブもいよいよ佳境というとき、光一は「2025年になり、いつものようにこうしてコンサートを開催できたこと、改めてスタッフの皆さん共演者の皆さん、何よりもこうしてきてくれる皆さんに感謝したいと思います。DOMOTOになりましても、今後ともよろしくお願いします」と真剣な表情で謝辞を口にし、剛も「こうして皆さんにいただいた縁を、いつまでもつないでいきたいと思います。今日もたくさんの愛をありがとうございました」と笑みを浮かべる。ドームを埋め尽くしたファンはこれからDOMOTOとして新たな一歩を踏み出さんとする2人に向けて、温かい拍手を送り続けた。

KinKi Kidsは夏頃にファンの投票結果をもとに収録曲を決めるベストアルバムをリリース。先日オープンしたベストアルバムの特設サイトでは1月31日まで投票を受け付けている。

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