氣志團からのクリスマスプレゼント
「YES! FES!」は7ORDERが一緒にステージに立ってみたいアーティストに声をかけ、「YES!」と返事があったアーティストを招いて行うライブイベント。以前から主催イベントを行うのが夢だったという7ORDERの新しい挑戦をナタリーがサポートする形で実施された。バンドスタイルとダンススタイルの“二刀流”で活動する7ORDERは、今回それぞれのスタイルで活躍している2組を招いた。ダンススタイルで招いたアーティストは、イベントやドラマでの共演を通してつながりを深めてきた
このイベントでは一般チケットに加え、アップグレードチケットが用意され、アップグレードチケットの購入者には3組のリハーサルを見学できる時間が設けられた。極上のエンタテインメントを生み出すため、ストイックにリハーサルに取り組む氣志團の姿に観客の熱い視線が注がれる。WATWINGもリハーサルからグルーヴ感のあるダンスを披露して会場を盛り上げ、最後に八村倫太郎が「皆さんのおかげでリハーサルもめちゃくちゃ楽しかったです! 本番はこれ以上になっていきますので、みんなも追いついて、追い越していってくださいね!」と観客に声をかけた。WATWINGとハイタッチして登場した7ORDERは、軽妙なトークで観客を楽しませながらリハーサルを展開。「僕らの初めての主催イベントに来てくれてありがとうございます! 今日1日、楽しい時間にできればと思います!」という安井謙太郎の言葉でリハーサルは締めくくられた。
開演時間になり、まずステージに姿を現したのは主催者の7ORDER。「『YES! FES!』開幕いたします!」と安井が堂々と開会宣言をすると、7ORDERは「STEP ON STEP」を元気いっぱいに踊り、記念すべき初の主催イベントの幕を開けた。「ここから我々7ORDERが愛してやまないアーティストの皆様が出てきます! 一発目は俺たちの最高に頼れる兄貴が登場しますので、7ORDERのファンのみんなもWindy(WATWINGファンの呼称)のみんなも、うちの先輩にパワー見せつけちゃってくれるかい!」と安井が煽って7ORDERが舞台を去ると、入れ替わって氣志團のサポートドラマー・叶亜樹良がステージへ。叶は勢いよくドラムを乱れ打ち、高々とスティックを掲げて大きな歓声を浴びた。するとバイクに乗った綾小路翔(Vo)がエンジン音をブンブン轟かせてステージに登場。バイクのエンジンとドラムの爆音が絡み合い、唯一無二の氣志團のハーモニーが生み出された。メンバーとバックダンサーの微熱DANJIが舞台に出そろうと、氣志團は7ORDERも大好きだというナンバー「俺達には土曜日しかない」でライブを始め、「D・O・Y・O・U・B・I」のコールを巻き起こした。イベント序盤からお祭り騒ぎと化した会場に、氣志團は「房総魂」を投下。壮大なサウンドスケープで会場を包み込み、「2024年12月23日、『YES! FES!』最高の夜にしようぜ!」と綾小路がオーディエンスに熱く呼びかけた。
「喧嘩上等」でキャッチーなダンスを繰り広げたあと、綾小路が「ほとんど絶滅危惧種です。トキより少なくて、増える可能性のない、野性のヤンキーです! 今日は7ORDERちゃんに誘ってもらえて、ここのステージに立ててます。ありがとう!」と挨拶し、今年7月に行われたフェス「Lucky Fes」のバックヤードで7ORDERと出会った思い出を語った。その後「氣志團からのクリスマスプレゼントです」という綾小路の言葉を経て披露されたのは、スイートな雰囲気が漂うクリスマスソング「SECRET LOVE STORY」。ここからは“ブラックサンタラン”を身にまとった7ORDERも登場し、バックダンサーとして氣志團のステージを盛り上げる。「One Night Carnival」では氣志團と7ORDERがキレのあるパフォーマンスを展開。最後には「One Night Jamboree」を全員で楽しげに踊り、2組のメンバーはグータッチを交わした。
パフォーマンスを通して確かめ合った強い絆
ステージの転換中には、客席内に設置されたブースでラジオコーナー「YES! FES! ラジオ」が行われた。まずは7ORDERの安井と真田佑馬がMCを務め、WATWINGの八村と高橋颯をゲストに迎えてトークを繰り広げる。ゲストの2人は事前にファンから募集した質問に対して回答。「もし楽器を弾くとしたら何を弾きたいか?」という質問を安井は読み上げ、「颯はピアノもギターもドラムもできる。昔からなんでもできるよね」と昔から付き合いのある高橋を絶賛。八村は「僕はリズム隊に憧れがあって、ドラムかベースをやってみたい」と目を輝かせた。続いて安井と萩谷慧悟のMCのもと、氣志團の5人がトーク。「もし7ORDERとWATWINGに楽曲提供するならどんな曲?」という質問に対して、星グランマニエ(G)は「そうですね、とってもいい曲を」と丁寧な口調で述べる。西園寺瞳(G)が「ちょっとメロウな曲とか」と提案すると、綾小路も「ノリがよくてカッコいい曲がいっぱいあるから、僕もバラード曲を書いてみたいなと思います」と話した。
ラジオコーナーを経て、ステージに登場したのは2番手のWATWING。6人は新曲「HELL FIRE」で低音ラップや突き抜けるようなハイトーンボイスを響かせ、爆発的なエネルギーを放っていく。「BREAK OUT」では一糸乱れぬラインダンスを披露。八村は「俺らよりも前に氣志團の兄貴たちが最高のライブをしてくれました! 東京ガーデンシアター、盛り上がってますか? 今日は初めましての方がたくさんいると思いますが、Windyも初めましての方も丸ごと音楽で抱きしめるために来ました!」と声を弾ませた。
その後、6人はファンキーなダンスナンバー「Turn it up」や自己紹介ラップソング「WATW”ing”」で会場をヒートアップさせていく。「SoftBank ウインターカップ2024 令和6年度 第77回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の公式テーマソングに決定した新曲「365」も披露し、「怖いものなんて無いさ」というポジティブなメッセージでオーディエンスの背中を押した。「YO MA SUNSHINE」ではWATWINGと7ORDERがダンスでコラボレーション。ギラついた雰囲気でラップの掛け合いを行い、11人で横並びになって迫力のあるダンスパフォーマンスを繰り広げた。そして7ORDERのメンバーはステージ後ろに設置されたバンドセットへ。八村が「信頼する方々の生バンドで踊ってみたい。後ろにたまたま最高のバンドがいるんですよ」と告げると、7ORDERは「DANCE NOW」を奏で始めた。カッティングギターの音色と小気味いいビートに乗せて、WATWINGはステップを踏む。強い絆をパフォーマンスを通して確かめ合い、最後に2組は固い握手を交してアクトを終えた。
このイベントにいたことが皆さんの自慢になれるように
トリを務める主催者の7ORDERは「雨が始まりの合図」で晴れやかにライブを開始。「BOW!!」ではKISSES(氣志團ファンの呼称)もWindyも巻き込んでタオル回しを行い、会場をひとつにした。さらに7ORDERは1月22日にリリースする新作ミニアルバム「EGG」から、諸星翔希(Sax, Vo)がプロデュースを手がけた新曲「TOKYO TRIP」を初パフォーマンス。メロウで心地のいいトラックに合わせて、5人は流れるように軽やかなダンスを繰り広げた。そして7ORDERはWATWINGをステージに呼び込み、11人でアグレッシブなダンスチューン「MONSTER」を力強い眼差しで歌い踊る。WATWINGがステージを去ったあとには、バンドとダンスの両方を織り交ぜた7ORDERならではのキラーチューン「Get Gold」が届けられた。
本公演ではニューアルバムの収録曲「Sabãoflower -2025」のミュージックビデオの撮影が行われる場面も。「Sabãoflower -2025」は7ORDERが2020年3月に発表した1stシングル曲にバンドアレンジを施したバージョン。彼らは大切な“始まりの歌”の新たなMVに、憧れだった初の主催イベントの光景を収めた。演奏が終わると、安井は「映像に残ってくれてありがとうございます。このイベントにいたことが皆さんの自慢になれるように、これからも7ORDERは一生懸命歩いていきます!」と宣言する。ラストは氣志團、WATWINGとともにサマーソング「SUMMER様様」をにぎやかにパフォーマンスし、大盛り上がりの中でライブを終えた。
イベントのフィナーレを迎え、八村が「グループを結成したときから颯がずっと言ってたんですよ。7ORDERの皆さんをめちゃくちゃ尊敬してるって」と話を切り出すと、高橋は「一番お世話になって、一番憧れてたグループです!」と声を弾ませる。八村は「いつ会えるかなって思ってたら、俺らのことをすごく好きになってくれてめっちゃうれしいです!巡り合わせでテレビの向こうでずっと見てた氣志團の皆さんにも会えて。つながりって本当にいいなと思ったし、音楽を通して兄貴をいっぱい持った気分です!」と満面の笑顔を浮かべた。綾小路は「我々は四半世紀ずっと友達もいない寂しいバンドでしたけども、今日こんなに素敵なお友達が2組もできてうれしいです。これからも仲良くしてください。みんなどうもありがとう!」と挨拶。そして最後に安井が「初めての主催イベントということで、大好きな人たちを呼ばせていただきました。本当に最高の空間を氣志團さんとWATWINGさんと、会場に足を運んでくれた皆さんのおかげで作れました!」と充実した表情で述べ、「せーの! YES! FES!」とオーディエンスと声を飛ばしてイベントを締めくくった。
なおナタリーストアではオリジナルグッズの事後販売が1月13日まで行われている。
セットリスト
「YES! FES! by 7ORDER×ナタリー」2024年12月23日 東京ガーデンシアター
氣志團
01. 俺達には土曜日しかない
02. 房総魂
03. 喧嘩上等
04. SECRET LOVE STORY(with 7ORDER)
05. One Night Carnival(with 7ORDER)
06. One Night Jamboree(with 7ORDER)
WATWING
01. HELL FIRE
02. BREAK OUT
03. Turn it up
04. WATW"ing"
05. WINGS
06. 365
07. Honey, You!
08. YO MA SUNSHINE(with 7ORDER)
09. DANCE NOW(with 7ORDER)
7ORDER
01. 雨が始まりの合図
02. BOW!!
03. TOKYO TRIP
04. MONSTER(with WATWING)
05. Get Gold
06. Sabãoflower -2025
07. SUMMER様様(with 氣志團 / WATWING)
※高橋颯の「高」ははしご高が正式表記。
リンク
ライブナタリー @live_natalie_mu
【ライブレポが公開!】
「YES! FES! by 7ORDER×ナタリー」
7ORDERが初主催を務め、氣志團・WATWINGと白熱のパフォーマンスを繰り広げた #YESFES ライブレポが音楽ナタリーにて公開!
たくさんの写真と共に、ぜひご覧ください。
イベントグッズ通販も好評販売中!
撮影:曽我美芽 https://t.co/2UtYuOmb28 https://t.co/pNgXsCdpqS