向井太一「THE LAST」ツアーで7年の活動に終止符、新名義・TAILで再スタートへ

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向井太一が昨日11月26日に東京・豊洲PITで全国4都市を回るツアー「THE LAST TOUR」の最終公演を行った。

向井太一(撮影:鳥居洋介)

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向井太一(撮影:鳥居洋介)

向井太一(撮影:鳥居洋介)[拡大]

10月に新曲「Last Song」を収録したベストアルバム「THE LAST」をリリースした向井。彼は同月から11月にかけて大阪、愛知、地元の福岡、そして活動の拠点である東京で「THE LAST TOUR」に臨んだ。新曲、ベストアルバム、ツアーのタイトルから向井の活動がなんらかの形で終わりを迎えることは予想されていたが、彼自身は音楽ナタリーのインタビューで「東京公演を観てもらえたらすべての意味がわかると思います」とタイトルの真意について詳細を語ることはなかった。向井はどんな思いで東京公演のステージに立つのか──彼からのメッセージを受け止めようと豊洲PITには大勢のファンが駆け付けた。

向井太一(撮影:鳥居洋介)

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開演が近づくにつれて続々と観客が集まり、期待や不安の入り混じった独特な緊張感がフロアを満たしていく。ブルーに染まる舞台にはGeorge(G, Key, Machine / MOP of HEAD)、村田シゲ(B / □□□)、Satoshi(Dr / MOP of HEAD)というおなじみのバンドメンバーの姿が。彼らが音を重ねる中、向井がさっそうと現れると、先ほどまで着席していたファンが一斉に立ち上がった。センチメンタルなキーボードサウンドをきっかけに始まったのは、1曲目の「道」。薄明かりに照らされながら、向井は「もっと上へ まだ遠くへ」というメッセージを精魂込めて歌い上げる。壮大なアンサンブルとともに「僕のままで」も披露し、さらなる感動をもたらした向井。「東京、お待たせしました。楽しむ準備はできてますか!」と客席に呼びかけた彼は、ブラックミュージックのエッセンスが色濃く表れた「Celebrate!」「Crazy」でガラッとムードを変え、オーディエンスを存分に踊らせた。

向井太一(撮影:鳥居洋介)

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スタンドマイクの前に立った向井は、恋の駆け引きを描いた「Siren」をパフォーマンス。上手と下手にあるミラーボールの光でステージは一気に華やぎ、フロアには艷やかなボーカルが響き渡る。祝祭感あふれる「Love Is Life」のあと、向井は場内の隅から隅まで見渡して笑顔に。「“初めましての人”が多いみたいで。たくさんの人に僕の曲を聴いていただけているんだなと。会いに来てくれてめちゃくちゃうれしいです」と喜びをあらわにした。その後、向井は大切な兄への感謝を込めた「HERO」や、希望にあふれていた24歳当時の心境をつづった「24」、18歳のときに抱いていた結婚観を表現した「君にキスして」など思い入れの強い楽曲を次々と届けた。

向井太一(撮影:鳥居洋介)

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バンドセッションを挟んで、6月リリースのEP「CANVAS」に収録されている「Young & Free」「Shut It Down」というポジティブなナンバーが連投されると、フロアの熱気は瞬く間に上昇。ヒップホップチューン「99'」では沈み込むようなビートに合わせて観客がハンズアップし、さらなる盛り上がりを見せる。そして本編は、鮮やかなサウンドが印象的なエールソング「空」で終了。向井は客席に向かってタオルを投げ、無邪気な笑顔でステージを去った。

向井太一(撮影:鳥居洋介)

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向井が退場したあとも、アンコールを求める拍手は鳴り止まない。オーディエンスの気持ちに応えて舞台に戻ってきた向井は、「SLOW DOWN」で浮遊感のあるサウンドに乗せてファンへのメッセージを届けた。バラードソング「リセット」で切々とした歌声を放った向井は、現在の心境を飾らない言葉で伝えていく。「デビューしてからガムシャラに曲を作って、あっという間の7年間でした。曲が完成した喜びと、できなかったことへの憤りを繰り返して、すべての気持ちが音楽を作る理由になりました。ライブをするとたくさんの人が歌を聴いてくれて、そのたびに嫌いだった自分や、悔しかった気持ちがなくなって。ここまでやって来れたのはみんなのおかげです」と惜しみない感謝を口にした。ツアーのフィナーレを飾ったのは「Last Song」。淡い光の中でひたむきに歌う向井の姿を、オーディエンスは一瞬たりとも見逃さぬよう、目に焼き付けようとした。曲が進むにつれてステージにはスモークが広がっていき、舞台を覆い隠していく。向井はいつの間にか、白い靄の中に消えていた。

向井太一「THE LAST TOUR」東京・豊洲PIT公演の終演後、ロビーに敷き詰められた“TAIL”のフライヤー。(撮影:鳥居洋介)

向井太一「THE LAST TOUR」東京・豊洲PIT公演の終演後、ロビーに敷き詰められた“TAIL”のフライヤー。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

終演後、会場のロビーは彼の新しいアーティスト写真が使用されたフライヤーでびっしりと埋め尽くされていた。そのビジュアルに記されていたのは「TAIL」の文字。彼は向井太一としての約7年間の活動にピリオドを打ち、TAILというアーティスト名で新たなスタートを切ったのだ。

TAILのアーティスト写真。

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【関連記事】向井太一が“TAIL”に改名

セットリスト

向井太一「THE LAST TOUR」2023年11月26日 豊洲PIT

01. 道
02. 僕のままで
03. Celebrate!
04. Crazy
05. Break up
06. Siren
07. Love Is Life
08. HERO
09. Blue
10. 24
11. 君にキスして
12. Young & Free
13. Shut it Down
14. 99'
15. 空
<アンコール>
16. SLOW DOWN
17. リセット
18. Last Song

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Satoru Nakagaki @SatoruNakagaki

TAIL の音楽も本気で楽しみだ
@iamtailjp https://t.co/uNiav9wL3i

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