輝く個性、深まる結束に「来年はこれを越せる自信しかない」大団円迎えた「エビライ」2日目完全レポ

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EBiDANに所属するユニットが一堂に会するライブイベント「EBiDAN THE LIVE UNIVERSE 2023」が8月11、12日に東京・国立代々木競技場第一体育館で開催された。

「New day! New wave! 2023」のパフォーマンスの様子。

「New day! New wave! 2023」のパフォーマンスの様子。

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「EBiDAN THE LIVE」(通称:エビライ)は毎夏恒例となっている、EBiDANによる年に一度の一大イベント。2012年の初開催以降、年々規模を拡大しながらさまざまな会場を舞台にライブが行われてきた。今年の舞台となった国立代々木競技場第一体育館は「エビライ」史上最大規模となる会場で、全3公演という規模も過去に例がないもの。さらに、今年からライブ演出に超特急のユーキが加わり、これまでとは異なる趣向で届けられる演出の数々が、会場に集まった満員のファンを大いに楽しませた。この記事では、12日に行われた「Love & Cool」公演と「Love & Sweet」公演の模様をレポートする。

Love & Cool公演レポート

Lienel

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HAYATO(ONE N' ONLY)とジャン海渡(SUPER★DRAGON)のアジテート、それに続くタカシ(超特急)の荒々しいシャウトが導く、オールラインナップによる新曲「Stage of the Universe」で幕を開けた「エビライ」2日目の第1部。MCのリョウガ(超特急)は普段とは異なるすました語り口で、今回の公演テーマが「Love & Cool」であることを説明したうえで、MCを田中洸希(SUPER★DRAGON)にバトンパス。かつて自身のブログで「ク~ル洸希」を名乗っていた彼は、掘り起こされた過去に照れ笑いを浮かべながらも「EBiDANファンのみんな、俺らの愛を受け取る準備、できてる?」とクールに幕開けを告げた。

ICEx

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リョウガ、ジャン、HAYATOの曲振りでスタートしたのは、メインアクトの9組が「Love & Cool」をテーマに曲をつないでいくメドレー。先陣を切ったLienelはカイ(超特急)がプロデュースした衣装に着替えてステージに現れ、ユーロビート調のアッパーチューン「Neo ROMANTIC」を投下。6人が順に「未体験……」とつぶやきながらカメラ目線を送るシーンや、森田璃空による「Touch me, please」の甘いささやきでしっかりと“Cool”を体現する。ペールブルーの学ラン風衣装でセンターステージに現れたICExはポップなデビュー曲「CANDY」でさわやかな風を運び、志賀李玖と阿久根温世は落ちサビで見せるキュートな決めポーズでCOOLer(ICExファンの呼称)のハートを撃ち抜いた。BUDDiiSは彼らのレパートリーの中でも屈指のワイルドさを誇る「BEAST2」をこの日のステージに用意し、スモークが立ち込めるステージで荒々しく躍動してみせる。カメラに抜かれたFUMINORIがそれまで着けていたサングラスを外して視線を光らせると、バディ(BUDDiiSファンの呼称)からは思わず歓声が。そして原因は自分にある。は「無限シニシズム」のエッジィなサウンドでセンターステージに注目を集め、異彩を放つアイロニカルな世界観を360°を囲むEBiDANファンに向けて放出する。桜木雅哉や小泉光咲はシニシズム(冷笑主義)のタイトル通りの怪しげな冷笑を浮かべて観客を沸き立たせ、大倉空人と吉澤要人は熱を帯びたラップの応酬で会場の熱をグンと引き上げてみせた。

BUDDiiS

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HAYATOの猛々しい巻き舌の煽りがONE N' ONLY「Departure」の始まりを知らせると、ワンエンの6人は一気に会場をアンダーグラウンドな空気感に染め上げる。サビパートでは彼らのパフォーマンスを熱く煽り立てるようにファイヤーボールが吹き上がり、メンバーは切れ味鋭い視線をオーディエンスに投げながら、ワンエンらしいクールでアグレッシブなステージを披露した。一方で、さくらしめじは別れの後悔と寂寥を歌う「別れた後に僕が思うこと」で「Love & Cool」というテーマを解釈。アコースティックギターとエレキギターの弾き語りで、楽曲の主人公の切ない胸の内をありありと浮き上がらせてゆく。ギターと歌のみのシンプルな編成ながら、田中雅功が自身のパートで見せた迫真の“独白”は大きなエネルギーを持って広い会場に響き渡った。

原因は自分にある。

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細身のブラックスーツで現れたスパドラは、最新アルバム「mirror」のリード曲「Revolution」の荘厳かつドラマチックなサウンドで高らかに“革命”を告げる。張り詰めたテンションの中、古川毅と池田彪馬はハイトーンボーカルで8人のパフォーマンスを引っ張り、ドロップパートでは志村玲於を中心としたダンサーメンバーが熱気をはらんだダンスで気迫をあらわにした。ブラックのロングジャケットにファーをあしらったスタイリッシュな衣装でセンターステージに立つM!LKは、「自らの手で未来の光をつかみ取る」という強い意志を込めたメッセージソング「HIKARI」のスマートなパフォーマンスでオーディエンスを魅了。優しい笑みをたたえながら希望に満ちた歌声を聴かせ、柔らかく大きな包容力で会場を包み込む。そして超特急は、8月8日に大団円を迎えたばかりの全国ツアーで披露されていた映像演出を交えながら、“愛を網羅する”というメッセージを込めたクールなダンスナンバー「MORA MORA」でメドレーを締めくくる。シューヤの伸びやかなハイトーンからラスサビに入り、9人が1列に並んで満員の観客を“誘惑”する姿には、客席全体から大きな歓声が沸き上がっていた。

ONE N' ONLY

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前日の「Love & Communication」公演ではBUNNiiSとULTRA★DRAGONという2組が会場を盛り上げたシャッフルコーナー。「Love & Cool」公演にはONE N' ONLYのシャッフルユニット・わんわんオンリーと、超特急のシャッフルユニット・超特価が登場した。わんわんオンリーの6人は「YOUNG BLOOD」のカバーで、そのかわいらしいユニット名とは正反対の超攻撃的なステージを展開。ゴージャスなブルーのファージャケットを着こなしたHAYATO役のFUMINORIがワイルドなラップで切り込んでゆくと、芳賀柊斗(Lienel)はREIが聴かせる美しいファルセットを完全再現。また、普段はダンスを踊らないEIKU役の雅功は、NAOYA役の玲於らとともに二丁拳銃の構えでオーディエンスの心をワイルドに撃ち抜いてみせる。TETTA役のMORRIE(BUDDiiS)はTETTA同様、繊細さを併せ持った美しい歌声で楽曲を彩り、5人は盛り上げ役を買って出た本人役のKENSHINとともに、本家ワンエンに負けない熱いステージを繰り広げた。

さくらしめじ

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一方の超特価が披露したのは、8号車(超特急ファンの呼称)のコールが響くキラーチューン「Kiss Me Baby」。この曲のセンター・ユーキの役を務めたのは長野凌大(原因は自分にある。)で、凌大はユーキさながらの鋭い眼光を客席に向け、先輩へのリスペクトを随所に感じさせるシャープで美しいダンスを見せた。タカシ役の彪馬、シューヤ役のEIKU(ONE N’ ONLY)が艶やかな歌声を響かせる中、ダンサーメンバーが次々にセンターに立つ場面では、カイ役の空人やアロハ役の杢代和人(原因は自分にある。)が挑発的な表情でカメラアピール。マサヒロ役の柴崎楽(SUPER★DRAGON)が見せたキュートな「Only you」の仕草や、研究生時代から仲のよいハル役に抜擢された志賀李玖(ICEx)のさわやかなパフォーマンスも観客の大歓声を誘う。本人役のリョウガ、タクヤ役をやるはずだった山中柔太朗(体調不良のため欠席)の代わりにステージに立ったタクヤとともに、ハイスピードなフォーメーションダンスも見事に決めた面々の熱演で、本公演のシャッフルパートも熱狂のうちに締めくくられた。

SUPER★DRAGON

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各グループのボーカル自慢が集うスペシャルユニット・OCTAVEが「Sunset」で美しいハーモニーを響かせたのち、タクヤ、勇斗、洸希、高田彪我、和人、SHOOT(BUDDiiS)、李玖、近藤駿太(Lienel)と、俳優としても活躍する面々が集結しての企画「キュンキュンコーナー」に進むと、この日はメンバーがMC・カイの似顔絵で競い合う時間が設けられた。完成した似顔絵は問題作ぞろいで、勢い余ってドラえもんのポケットをお腹につけてしまった駿太や、カイのチャームポイントである右頬の黒子だけを拡大して描いたタクヤの作品にカイは次々とツッコミを入れる。一方で少女マンガのような作画の似顔絵を描いた彪我の作品は好感触で、中でも李玖がきれいに描き上げた絵にはカイが「(李玖と仲良しの)ハルとは全然(態度が)違うんだけど!」と称賛を送り、ハルの衣装を着ている李玖を「ハルより似合ってる!」と褒め称える。すると舞台裏からハルが顔を出してカイに視線を投げ、このやりとりに会場は大爆笑。カイの判定の結果、優勝は貝にカイの顔を描いたSHOOTに贈られ、まさかの勝利にSHOOTは「次は真面目にやります(笑)」と恐縮していた。

M!LK

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正装のスーツスタイルに着替えたEBiDANメンバー59名がステージにそろい、今年4月に全体曲として発表された「前略、道の上より」の熱量に満ちた歌唱と群舞が披露されるとライブも折り返し。国立競技場やEBiDANの本拠地・恵比寿でミュージックビデオの撮影を行い、さまざまなキャンペーンも展開されたこの曲について、吉田仁人(M!LK)は「この曲でより一丸となれた。EBiDANとして音楽番組に出られたりした貴重な曲で、一体感を高められたのがうれしい」と思いを語る。全EBiDANメンバーのセンターに立ち、気迫あふれるダンスで仲間や後輩を引っ張るユーキは「うまい下手よりも、気持ちで輪を。チームを作り上げる楽曲」とこの曲に対する思いを明かし「ありがたい思いもあるけれど、恥じないように、みんなの気持ちを引き出せるように。必死に踊らせていただきました」とセンターに立つ思いを語った。

超特急

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「Invader」のパフォーマンスの様子。

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続いて、その「前略、道の上より」のリリースタイミングで行われたキャンペーン「EBiDANドリームマッチ」の結果に基づいたコーナーへ。ここでは、ファン参加型で行われた同企画で2位にランクインしたEBiDAN西日本出身メンバーによる「西日本ユニット」、見事1位を獲得したEBiDAN内の兄弟3組による「兄弟ユニット」、そしてピタリ賞で楽曲披露権をもぎとった「韓流好きユニット」の3組が、前日の公演と同様に楽曲を披露した。カイ(超特急)、塩崎太智(M!LK)、彪馬、HAYATO、要人、SHOOTからなる韓流好きユニットはシルバーカラーをアクセントにしたスーツスタイルの衣装でさっそうと姿を見せ、「Invader」という楽曲をパフォーマンス。「Invader」は歌詞がハングルと英語で構成された、K-POPオマージュのハードかつスタイリッシュなダンスナンバーで、メロパートでは彪馬とSHOOTが艶やかなボーカルを響かせ、ラップパートではHAYATOとカイがパワフルかつテクニカルなフロウで楽曲にエッジィなスパイスを効かせる。サビへと展開するとEBiDAN屈指のバリトンボイスの持ち主である要人がセンターに躍り出て、ひときわクールな低音ラップで場の空気を掌握。彼がリズムに合わせてクッと首を傾げるたびに悲鳴のような歓声が上がるという熱狂に、太智は躍動感あふれるダンスで切り込んでゆく。6人それぞれの個性が存分に発揮されるパフォーマンスはユニットとしてのバランスも抜群で、彼らが見せる完成度の高い歌とダンスに、オーディエンスは熱い眼差しを注いでいた。

超特価

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ユーキが各グループのダンスの精鋭、そしてEBiDAN NEXTから荘司亜虎を招いて熱いダンスセッションを展開したダンスサイファーのコーナーを経て、さくらしめじ「青春の唄」からステージは一気にラストスパートへ。各グループのキラーチューンが次々とドロップされたこのメドレーではグループどうしのコラボが実現。ONE N' ONLYによる「Category」では、2番からステージ上段に登場したSUPER★DRAGONが楽曲の危険なムードを加速させる中、REI(ONE N' ONLY)がムービーカメラに投げキスを送って黄色い歓声を集める。そのONE N' ONLYをダンサーに従える形でSUPER★DRAGONの「Monster!」へと続くと、今度は彪馬が「刹那のキス」と歌うパートで熱い視線をカメラに投げてみせた。ONE N' ONLYとSUPER★DRAGONが待つステージに姿を見せたM!LKが披露した「奇跡が空に恋を響かせた」では、勇斗がNAOYAをステージ中央に引っ張り出し、「やっと出会えたね」とファンに言葉を送る決めパートを丸投げ。突然の事態に困ったような表情を浮かべながらも、NAOYAは「好きー!!」と絶叫し、勇斗からの“ムチャ振り”に応えていた。

わんわんオンリー

わんわんオンリー[拡大]

全グループのメンバーが登場し、ステージと花道すべてを使って“バッテンダンス”を踊って客席全体を盛り上げた超特急「Burn!」を終え、本編のラストナンバー「New day! New wave! 2023」を前に締めの挨拶に立ったのはユーキ。彼は現在療養中のKEVIN(BUDDiiS)の名前を挙げると「KEVINに『来年はEBiDANの曲書いたりしてよ』と話していたりしたんです。一緒にEBiDANの曲を作れたらいいなと思っていて。そうやって、チーム一丸となってそれぞれが個性を発揮できる場所を僕はがんばって作っていきたいです」と思いを語り「まだまだそれぞれのよさ、個性を出せると思う。皆さんの推しがそれぞれに輝くライブを作っていけるよう、誠心誠意がんばっていきたいです。EBiDANを愛し、各グループを愛して……一緒についてきてくれたらうれしいです!」と言葉に力を込めた。

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Love & Sweet公演レポート

読者の反応

ナツメ @nuts_me_g

「透明感に満ちた佇まいで純白のルックを我がものにした光咲」

「“えびなご(EBiDAN NAGOYA)”の先輩・舜太の衣装に袖を通してフレッシュな魅力を振りまく旺太郎」

ナタリーって言いたいこと全部言ってくれる

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