涙あり笑いあり「世界で一番綺麗なBiSH」でBiSH、オーケストラと共演

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BiSHが本日12月22日に東京・国立代々木競技場第一体育館でワンマンライブ「世界で一番綺麗なBiSH」を開催した。

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)

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BiSHは1年前の2021年12月24日の早朝に東京・中野heavysick ZEROでライブを行い、2023年をもって解散することを発表。解散に向かって「BiSHからのPROMiSE」と題した清掃員(BiSHファンの呼称)との約束として、12カ月連続シングルのリリース、ベストアルバム「FOR LiVE -BiSH BEST-」の収益を寄付したライブハウスを回るツアー「FOR LiVE TOUR」「COLONiZED TOUR」「BiSH FES」の開催を掲げた。BiSHは12月20日に国立代々木競技場第一体育館で「BiSH FES」を遂行したうえで、「世界で一番綺麗なBiSH」の開催当日を迎えた。

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)[拡大]

開幕を告げるブザーが鳴り響き、フロアが暗転。ムーディな音楽がしばし流れたあとに幕が上がる。観客の眼前に広がったのは、BiSHの6人に加え、バンド、そして大所帯のオーケストラでいっぱいのステージだった。BiSHは迫力あるアンサンブルに乗せて、「BiSH -星が瞬く夜に-」「PAINT it BLACK」「GiANT KiLLERS」を連続で披露。「GiANT KiLLERS」におけるイントロの印象的なメロディがストリングス隊によって再現されるなど、特別なアレンジと華々しいパフォーマンスに、客席からは曲が終わるごとに感嘆の声が漏れ出た。アユニ・Dが「楽しむ準備は、汗をかく準備はできていますでしょうか? 今宵は“世界で一番綺麗な夜”に誘いましょう」と述べたあと、BiSHは過激な歌詞のキラーチューン「NON TiE-UP」で鬼気迫るパフォーマンスを見せた。

ハシヤスメ・アツコが「今回はオーケストラの皆さんと一緒にライブをしておりまして。いつもと違う感じのBiSHの音楽を届けられているんじゃないかと思います」と話し、合間にはアイナ・ジ・エンドが「やったー!」とオーケストラとの共演を喜ぶ。またリンリンはこの日の自身の髪型について「モーツァルトを意識しました」と説明して拍手を浴びた。

「世界で一番綺麗なBiSH」の様子。(Photo by sotobayashi kenta)

「世界で一番綺麗なBiSH」の様子。(Photo by sotobayashi kenta)[拡大]

ライブ中盤にBiSHはイスに腰掛け、オーケストラアレンジの「FOR HiM」「My landscape」を歌唱。「My landscape」の大サビではバンドのロックサウンドが加わり、立ち上がった6人によるダイナミックな踊りが披露された。「プロミスザスター」で感動的なムードがもたらされたあとには、BiSHのライブでおなじみのコントのコーナーへ。この日のコントは初の試みとなる“サイレントコント”で、内容はハシヤスメとモモコグミカンパニーが考えたそうだ。ハシヤスメが指揮者になり、ほかのメンバーがバイオリンを持ってボケをかましていくという無言劇が展開され、メンバーが見せるコミカルな演技に笑いが起こった。

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)[拡大]

コント終了後、BiSHは「遂に死」「サヨナラサラバ」というエッジィなロックチューンを連投。続く「MONSTERS」では火柱が上がる中でアグレッシブなパフォーマンスを繰り出した。セントチヒロ・チッチは代々木第一体育館でのワンマンライブが2020年12月の「REBOOT BiSH」以来2年ぶりであることに触れ、コロナ禍の期間ながらも徐々にライブを行えるようになり、清掃員に会う機会が増えたことで、メンバーの笑顔が増えたことなどを語る。そして「あと少し、このBiSHらしい空間を味わってほしい」と述べた。ライブ終盤には「ALL YOU NEED IS LOVE」「サラバかな」が披露され、温かなムードの中で本編が締めくくられた。

YouTubeで生配信されたアンコールでは、チッチがメンバーを代表して挨拶し、12月24日の東京・中野heavysick ZERO公演をもってファイナルを迎えるライブハウスツアーの思い出などを回想。「昔から行かせてもらっていたライブハウスにひさしぶりに行ったりして、この8年間を思い出すような日々でした。その日々を思い出して、すごく悲しくなって大泣きした日もあれば、みんなで笑い転げた日もありました。私たちってどんなときでも気持ちはひとつだなって思っていて。いつもね、空を瞬く星をみんなで探して、いつも見上げていました。私たちにはこうして目の前にいるあなたがた、清掃員がいるから、空を見上げる日々も、悲しい日々も苦しい日々もがんばってこられました。いつもでっかい愛でBiSHを応援してくれて、愛してくれてありがとうございます」と話し、6人で深く頭を下げた。

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)[拡大]

BiSH(Photo by sotobayashi kenta)

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チッチが「私たちBiSHには結成した当初から大きな夢がありました。私たちBiSHは夢だった東京ドームで……」と話したところで、盛大な歓喜の拍手が沸き起こる。そして目をうるませて「6月29日に解散します」と発言。歓喜の拍手から一気にムードが変わり、すすり泣く声が場内にあふれる。メンバーも目に涙を浮かべる中、チッチは「私たちも解散発表をしてからね、解散をする日がずっと決まってなくて、本当に最近知りました。ゴールは決まったけれど、BiSHはいつだってがむしゃらに突き進んできた。それは変わらず、BiSHらしくありのままに愛と感謝を込めて、目一杯みんなに思いを届け続けるのは2023年も変わらないです。来年もこのBiSH、6人の炎が燃えたぎって、でっかい光になるように……超がんばるからさ、これからもなにとぞ、よろしくね」と優しく語り、「最後に……清掃員、愛してます」と微笑んだ。BiSHは解散ライブの発表をしたあと、アンコールで「オーケストラ」「beautifulさ」を披露。「オーケストラ」ではフロアが12月27日に誕生日を迎えるアイナを祝福する真っ赤なペンライトで埋め尽くされた。清掃員と思いをひとつにしたBiSHは、6月29日の東京ドームでの解散ライブまで突き進んでいく。

なお終演後には「世界で一番綺麗なBiSH」のアフタームービーがYouTubeなどで公開された。

この記事の画像・動画(全12件)

「世界で一番綺麗なBiSH」2022年12月22日 国立代々木競技場第一体育館 セットリスト

01. BiSH -星が瞬く夜に-
02. PAINT it BLACK
03. GiANT KiLLERS
04. NON TiE-UP
05. in case...
06. FOR HiM
07. My landscape
08. プロミスザスター
・コント
09. 遂に死
10. サヨナラサラバ
11. MONSTERS
12. ALL YOU NEED IS LOVE
13. サラバかな
<アンコール>
14. オーケストラ
15. beautifulさ

BiSH 解散ライブ

2023年6月29日(木)東京都 東京ドーム

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読者の反応

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落合秀人(喪中のヒデさん)生涯清掃員BiSHありがとう @Hideto_Ochiai

素敵な夜でした✨
#BiSH
#BiSH代々木
#世界で一番綺麗なBiSH
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