まねきケチャ、現体制最後の周年ライブはシャボン玉舞う国際フォーラムで

まねきケチャの結成7周年を記念したワンマンライブ「7th ANNIVERSARY LIVE」が10月9日に東京・東京国際フォーラム ホールCで開催された。

来春グループから卒業する中川美優、宮内凛、松下玲緒菜にとっては最後となる結成記念ライブ。会場には大勢のファンが来場したほか、急遽決定した生配信を通して多くのファンが彼女たちのステージを見守った。

開演時刻を迎え緞帳が上がると、ゴールドやシルバーの風船で作られたオブジェと、巨大なバルーンで飾られたステージが現れる。オープニング映像が流れ終わると同時に巨大なバルーンが割れ、新衣装を身にまとった5人が登場。松下が「まねきケチャ7周年、盛り上がっていくぞー！」と声を響かせ、「冗談じゃないね」でライブがスタートした。カラフルなレーザー光線がホール内を行き交う演出の中、メンバーは“合いの手パート”「うりゃおい！」で会場をにぎやかに煽る。観客はそれに応え、サイリウムを掲げジャンプで応戦。続いて披露された「SPLASH」で観客はメンバーが手に握って振り回すタオルに合わせ、サイリウムを振り回してみせた。

「一刀両断」では、イントロから自然とクラップが巻き起こり、ライブ序盤から会場は一体感のある盛り上がりを見せた。まねきケチャは「妄想桜」「あたしの残りぜんぶあげる」を感情豊かに力強く歌い上げるとMCへ。中川は「美優と玲緒菜と凛ちゃんが最後の周年ライブになるので、思い出に残したいです」と語り、宮内は「みんなで最高に楽しい1日にしたいです」と笑顔を見せた。ポップに恋心を伝える「カクカクシカジカ」、好きな人への愛があふれるナンバー「ありきたりな言葉で」を歌った5人は、面倒くさがりな女の子が恋をした気持ちを歌った曲「めんどくせー」を披露する。

ここでメンバーは、中川の1st写真集が12月9日に発売されること、まねきケチャにとって恒例の新年ライブ「謹賀新年まねきケチャ 新春招福ワンマンライブ～笑門来福～」が2023年1月14日に東京・LINE CUBE SHIBUYA（渋谷公会堂）にて行われることを発表。ファンが歓喜する中、松下の「みんなが常識や当たり前と思ってることの裏側には、新しい心理が隠れているかもという曲になってます。難しい意味だけど、曲を聞いたら、まねきケチャ1明るい曲です」という曲振りから、現体制初の楽曲「なんのこっちゃ」へ。宮内が「みんなが振りコピしやすいはず」と断言するこの曲を、5人はキャッチーな振付を交えて歌い上げた。その後のMCで6月に加入した森ふう花が4カ月で40曲を覚えたことが明かされると大きな拍手が客席から上がった。

アニメ「RPG不動産」のエンディングテーマ「Awesome!」、代表曲「きみわずらい」では、グループのキャリア史上初となる撮影可能な“カメコタイム”が設けられた。シャボン玉が舞うステージでカラフルな光に照らされながら投げキッスやウィンク、指ハートをするメンバーの姿を、客席のファンは自身のカメラに収めた。

現体制での活動が残り約半年となったメンバーに現在の心境を問いかけるインタビュー動画を挟み、ライブは後半戦へ。寸劇で始まるハロウィンソング「モンスターとケチャ」のあとに披露された「昨日のあたしに負けたくないの」「どうでもいいや」では、センターポジションと歌い出しを新メンバーの森が務めるなど、5人はグループの未来を見せるようなパフォーマンスで観客の心をつかんだ。

それぞれが7周年を迎えた感謝の思いを話す中、中川は「我々は最後の周年ライブなんです。あと半年くらいかな。寂しいね」と宮内に向かって語りかける。これを受けて宮内は「寂しいけど、寂しいと思いたくないかな、今は」と答え、明確な卒業の日程や公演が決まってないことから「正直、まだ実感が湧かないんですよ。周年ライブなので、おめでたいことだから、みんなにはできれば楽しく笑顔で帰ってほしい。最後の最後のって言っちゃうと、悲しませちゃうんじゃないかなって最近、思ってて。周年は周年として、楽しく終われたらいいなと思います」と述べた。松下はこの日の会場に今年5月にグループを卒業した深瀬美桜が足を運んでいることを明かし、「7年間、私たち3人はまねきケチャとしてがんばってきました。いろんなことがあったんですけど、私はどのまねきケチャも大好きです」と胸を張る。続けて自分を支えてくれる家族や友人、スタッフ、ファンに感謝の思いを伝え、「卒業ライブまで泣かないようにがんばります。あと半年間、よろしくお願いいたします！」と決意を口にした。卒業する3人の言葉を受けて、篠原葵は「先輩として成長していかないといけないと思ってます」と意気込んだ。そんなトークを経て、5人は好きな人に出会えた喜びを歌う「難攻不落」を晴やかな表情で歌い上げた。

アンコールでまねきケチャは、新曲「恋霞」を初披露。歌い終えると森は新曲について「春夏秋冬、何に触れても、思い出してしまうあの人に、伝えられなかった思いや言えなかったひと言を改めて伝えることで、新しい一歩を踏み出す勇気と愛の歌となっております」と説明した。そのあとにメンバーは、中川が作詞したエールソング「あの花」を歌唱し、最後に、未来の自分に向けて書いた手紙が過去の自分と交錯する“自分応援ソング”「タイムマシン」を歌い上げた。5人は、シャボン玉とともに勢いよく銀テープが放たれたステージで円になって手をつなぎ、結成7周年記念公演を締めくくった。

なお当日ZAIKOで生配信されたこの日のライブのアーカイブ映像は、明日10月16日まで視聴可能。通常配信のほか、各メンバーを追った推しカメラ配信も行われている。視聴チケットは明日10月16日17:59まで販売中。