フォーリミ×オーラル×ブルエンのツアー終幕「誰かにとっては不要不急でも誰かにとっては生きる意味」

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04 Limited SazabysTHE ORAL CIGARETTESBLUE ENCOUNTが競演したツアー「ONAKAMA 2021」が1月から2月にかけて開催された。

「ONAKAMA 2021」福岡公演の様子。(撮影:浜野カズシ)

「ONAKAMA 2021」福岡公演の様子。(撮影:浜野カズシ)

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同世代の3組が集結する「ONAKAMA」が行われたのは、2016年8月に東京・新木場STUDIO COASTで開催された「ONAKAMA 2016」以来約4年5カ月ぶり。今回は1月24日に愛知・日本ガイシホール、1月31日に大阪・大阪城ホール、2月11日に福岡・マリンメッセ福岡という、各バンドメンバーの地元付近やゆかりのある地域のアリーナ会場で実施された。この記事ではツアーファイナルの福岡公演の模様をレポートする。なお本公演は会場の収容人数の制限、アルコール消毒や検温などの、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を講じたうえで実施された。

THE ORAL CIGARETTES(撮影:ハタサトシ)

THE ORAL CIGARETTES(撮影:ハタサトシ)[拡大]

山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)(撮影:ハタサトシ)

山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)(撮影:ハタサトシ)[拡大]

トップバッターを務めたのはTHE ORAL CIGARETTES。恒例の“4本打ち”の最中には山中拓也(Vo, G)が「これ、ひさしぶりやろ?」と満面の笑みでガッツポーズをして、ライブができる喜びを表現した。彼らは最新アルバム「SUCK MY WORLD」より、ドライブ感のある「Dream In Drive」をオープニングナンバーとしてセレクト。重低音を轟かせて観客のテンションを一気に引き上げた。鈴木重伸(G)による流麗なギターソロで始まる「トナリアウ」の演奏中には、山中が「俺ら“ONAKAMA”3バンド、ずっと隣り合ってここまでやってきました。今日は敵も味方もなし! 全員“ONAKAMA”でいきましょう。よろしく!」と叫んだ。終盤で彼は「最後に向けて、どんな選択しようかなあって思ったけど、俺らはキラーチューン祭りを選択します」と宣言。その言葉通り、バンドは「起死回生STORY」「5150」とアッパーなキラーチューンを畳みかける。4人は最後に映画「亜人」の主題歌として話題を集めた「BLACK MEMORY」をパワフルに披露して04 Limited Sazabysへバトンをつないだ。

GEN(04 Limited Sazabys)(撮影:ヤマダマサヒロ)

GEN(04 Limited Sazabys)(撮影:ヤマダマサヒロ)[拡大]

1月に行われた大阪公演では、冒頭で「BLACK MEMORY」のカバーを披露した04 Limited Sazabys。今回はステージに登場するなり、GEN(B, Vo)がBLUE ENCOUNTの人気曲「もっと光を」を歌い始めて会場をざわつかせる。4人はこの曲を、HIROKAZ(G)が奏でるクリーントーンのギターサウンドなどでアレンジをして観客を楽しませた。続けて彼らは疾走感のある「climb」を生き生きとパフォーマンスした。MCではNiziUの話題に華が咲き、GENによる「Make you happy」の歌唱に合わせて、NiziU好きのRYU-TA(G, Cho)と舞台袖にいたBLUE ENCOUNTの田邊駿一(Vo, G)がダンスを披露するコミカルなひと幕が。そして和テイストのギターリフが印象的な「mahoroba」の演奏を経て、GENは「誰かにとっては不要不急でも、誰かにとっては生きる意味だったりするので、難しいなって思います」とライブを開催するにあたっての心境を切々と語る。彼は「考えすぎて考えすぎて自分というものがなんなのかわからなくなったあなたに捧げます」という言葉から、「Squall」を晴れやかに歌い上げた。

BLUE ENCOUNT(撮影:浜野カズシ)

BLUE ENCOUNT(撮影:浜野カズシ)[拡大]

BLUE ENCOUNTは先の2組と同じく、セットリストに人気曲を配してオーディエンスを喜ばせた。メッセージ性の強い歌詞の「もっと光を」、ダンサブルな「バッドパラドックス」といった楽曲群で、観客をジャンプさせたりハンズアップをさせたりと、ひとしきり盛り上げる。この日のライブでは、終盤の田邊のMCがハイライトに。彼は「このツアーを始める前さ、何度も3バンドで集まって話したよ。今何ができるかって考えた。そして答えを出した。1月に『予定通りやります』って発表して、『ありがとう』と言ってくれる人もたくさんいたよ。でもときには『不要不急なことはすんな』と辛辣な言葉を食らうこともあった。3バンドともそれを見てる。わかってるよ、もちろんわかってる。だから何度も考えたよ。でもね、それだけじゃ片付けられないんだ。あなたと一緒にやってる音楽、あなたと一緒にやってるライブはね、1分1秒を争うくらい、急を要するくらい、俺たち3バンドにとっては人生において必要不可欠なものなんです」と泣き笑いの表情で語る。

田邊駿一(BLUE ENCOUNT)(撮影:浜野カズシ)

田邊駿一(BLUE ENCOUNT)(撮影:浜野カズシ)[拡大]

「灯せ」のパフォーマンス中の様子。(撮影:浜野カズシ)

「灯せ」のパフォーマンス中の様子。(撮影:浜野カズシ)[拡大]

田邊は悩みながら「黙ってるのも違えよな」とつぶやき、「本当は今回で『ONAKAMA』は終わりにしようかという意見がちらほら出ていました。けっこう弱気になってたから。3バンドとも虚勢張ってるけど」と明かした。彼はあたりを見渡して、「聞いてるかな、オーラルとかフォーリミとか。あとスタッフの皆さん。一旦聞いてほしい。世の中がもとに戻ったときに、もう1回この3バンドでツアーやりませんか?」と呼びかけた。続けて観客のほうに向き直り、「あなたにも聞かないといけないんだよ。全部もとに戻ったときにさ、また全員でツアーやりませんか?」と問いかけると、客席で温かい拍手が起こった。その様子を見て破顔した田邊は、「みんなで全力でライブという居場所を守っていきましょう。まだまだライブやライブハウスが悪く言われます。正しいやり方で、俺らの手で、守っていきましょう」と語り、バンドは「いつだって君のその手は いつでも世界を変えれるよ」という歌い出しの「HANDS」を届けた。そしてステージに04 Limited SazabysのGENとTHE ORAL CIGARETTESの山中が登場。GENは「今日は力んでんな、最高だよ!」、山中は「よう言った」と笑顔で田邊に声をかけた。BLUE ENCOUNTは2人をゲストボーカリストとして迎え、最後に「灯せ」を力強くパフォーマンスしてこのツアーに幕を下ろした。

なお3月13日(土)21:00より、スペースシャワーTVで「ONAKAMA 2021」の特番「ONAKAMA 2021 LIVE&DOCUMENTALY」が放送される。

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「ONAKAMA 2021」2021年2月11日 マリンメッセ福岡 セットリスト

THE ORAL CIGARETTES

01. Dream In Drive
02. 狂乱 Hey Kids!!
03. 容姿端麗な嘘
04. カンタンナコト
05. トナリアウ
06. 起死回生STORY
07. 5150
08. BLACK MEMORY

04 Limited Sazabys

01. もっと光を(オリジナル:BLUE ENCOUNT
02. climb
03. Kitchen
04. nem...
05. swim
06. Jumper
07. Milestone
08. fiction
09. mahoroba
10. Squall
11. monolith
12. Remember

BLUE ENCOUNT

01. ポラリス
02. Survivor
03. もっと光を
04. バッドパラドックス
05. ロストジンクス
06. VS
07. DAY×DAY
08. HANDS
09. 灯せ

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